本日紹介いたしますのはこちら、「黄昏乙女×アムネジア」第5巻です。
スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスJOKERより刊行、ガンガンJOKERにて連載されています。
作者はめいびい先生。
今までの紹介は「めいびい」のテーマにてまとめさせていただいておりますので、よろしければあわせてご覧ください。
さて、影夕子と有子の暗躍に脅かされながらも、お互い好きだということを確認しあうことのできた夕子と貞一。
2人の関係が近づいたことはどういう事態を招くのかはわかりませんが、ともかく夕子が前向きになれたことは確か。
今巻ではそんな2人にどんな変化が起こるのでしょうか……?
学校中が沸き立つ文化祭。
貞一率いる(?)怪異調査部もまた催し物を行っておりました。
その名も高き、「ホンモノが出るお化けやしき」!
勿論そのホンモノとは他ならぬ夕子さんなわけですが……
本来ならば夕子さん、見世物にされるのは嫌がりそうなもの。
ですが、小此木にも負けないノリノリぶりで準備にいそしむのでした。
そんな準備中もべたべたしだす貞一と夕子を気遣ってか、あるいは見ていられなくなってか、ともかく霧江は小此木を連れ出して2人きりの空間を作り上げてくれました。
あまり一緒にいる印象がない二人だけに、連れ出された小此木が、霧江は自分に何の用事があるのかと疑問に思うのも無理は無いのです。
わりと物怖じしない性格の小此木は当たり前のように何の用事か霧江に尋ねようとするのですが、その答えが来る前に声をかけられてしまいました。
小此木に声をかけたのは、クラスメイトのようです。
「アカヒトさん」なる怪談の話なんかを親しげにするのですが、彼女はすぐそこに本人がいるにもかかわらず霧江のことを
「変わってる」「少し苦手」とこき下ろして去っていくのでした。
クラスメイトの言葉とはいえ、気分を害してしまったであろう言葉を耳に入れさせてしまった小此木は、真っ先に霧江に謝ります。
霧江はそういう言葉に慣れているのか、特に気にしていないようなそぶりで「何で謝るのか」と逆に疑問を投げかけつつ、用事もないのに連れまわして悪かったねと部室に戻るのです。
ところがどっこい、霧江さんは小此木と同じくらいの方向音痴でして、見事に迷ってしまいます。
やってきたのは旧校舎の理科準備室。
霧江は強がって「お化けやしきに使えるものがないか探しに来た」ととぼけるのですが、小此木はそれを思いっきり止めるではないですか。
なんでもこの旧校舎の理科室には「こころない人体模型」なる怪談が伝わっているそうで、よなよな人体模型が失われた心臓をもとめて動き出し、人間の心臓を抉り出す、とか。
実は怖がりな霧江さん、強がりはするものの真っ暗な理科室にビビッているご様子。
同じくおびえている小此木ですが、そんなときに限って人体模型を見つけてしまったりするわけで。
しかもその人体模型には噂どおり心臓が無いのですから怯え、すくんでしまうのも無理のないこと!
逃げ出そうと後ずさりする小此木。
ですがそれを霧江はぎゅっと抱きしめ、
冷静になってみればこの模型は動かない、ただの物だと諭すのです。
落ち着き払っている……ように見える霧江を改めて尊敬のまなざしで見つめる小此木。
いつも冷静な庚さんのようになりたい!そういう小此木に対し、霧江はテレながらも心の中で自分はそんなんじゃないと反論するのでした。
小道具に使うかとその模型を持ち帰る2人。
その道中、2人は屋上に立っている「アカヒトさん」の姿を目撃します!
ふるふるとふるえ、庚さんとか細い声を上げるのが精一杯な小此木。
霧江もまた内心では怖くて仕方が無いのですが、ここは自分が冷静にならなければいけないと必死に踏ん張るのです!
が、背後から突然先ほどのクラスメイトが大声で脅かしてくるからたまりません!
思わず霧江は
しゃがみこんで泣き出してしまうのです。
そんな姿を見た小此木は一気に親近感がわいたのか、霧江にたいしてニコニコと笑いながら話しかけるようになりました。
霧江もそれをかすかに感じたのか、このタイミングで小此木に自分を「庚」でなく、名前で呼ぶようにお願いしてみました。
そんなやり取りをみていたクラスメイトの子もまた霧江に感じていた苦手意識が薄れたようで、霧江さんと親しげに呼びかけつつ何かをお願いした様子。
一瞬姿を見せたアカヒトさんは謎過ぎますが、ともかくその怪異は霧江と小此木、そしてそのほかのクラスメイトとの距離を縮める結果を生み出したわけで。
なんにせよ貞一を通しての人間関係しかなかった怪異調査部に、横のつながりができたことは喜ぶべきことでしょう。
そしてこの出来事は、霧江の新たな一面を見せることにもなるのです!
と言うわけで、影夕子の出番がほとんどない、中休みの文化祭編が繰り広げられる今巻。
ですが、本筋がまったく進まないかといえばそうでもありません。
有子とアカヒトさんが絡んだ事件も展開し、またも事件が巻き起こるのです!
が、やはり今巻の目玉は新たな一面を見せてくれる霧江でしょう!
貞一に抱いている想いを、たとえ話のように装いつつも明かしたりする彼女。
猫耳メイド服姿や、夕子さんルックに身を包んでみたりとコスプレも披露してくれまして、
霧江さん派にはたまらない一冊となっております!!
もちろん夕子さんによるサービスシーンも用意されておりますので、
文化祭で巻き起こるあれこれを描く、「黄昏乙女×アムネジア」第5巻は好評発売中です!
お色気も恐怖もバッチリ用意された今巻。
恒例のオマケ、四方山八百万新聞も3Pに増量し、あとがきやオマケ漫画まで用意された充実の一冊に仕上がっていますよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!