本日紹介いたしますのはこちら、「進撃の巨人」第8巻です。
講談社さんのマガジンKCより刊行、別冊少年マガジンにて連載されています。
作者は諌山創先生。
本作の紹介は「進撃の巨人」のテーマにてまとめていますので、あわせてご覧くださいませ。
さて、女型の巨人の捕獲作戦を決行したエレンたち。
いったんはその捕獲に成功したものの、女型の巨人の反撃に会い、調査兵団は多くの犠牲を払った末に配送することとなったのでした。
王都にほど近いストヘス区。
そこに駐留する憲兵団に、とある指令が下されました。
先だっての作戦失敗で、その評価をがくりと落すことになった調査兵団。
その調査兵団一行が王都に召喚されることになり、その道中この街を通る際、一行を護衛すると言うものでした。
ですがこの街の中で、王政に逆らってまで一行を襲うものなど想像が出来ません。
一体何から守ればいいのか?
そんな疑問を呈する兵もいましたが、指令を受けた憲兵団の上部の人間はどうでもよさそう。
新兵達に丸投げして、自分達は飲んだ暮れる始末なのです。
その新兵の1人に、エレンの同期であったアニがいました。
新兵の間でひときわ真面目で、憲兵団にのさばる悪いクズを修正し、いつか体制を変えてやると意気込むマルロが中心となって率いることになったその作戦。
いい人とは何か、悪い人とは何か、というちょっとした意見の衝突はあったものの、アニもそれにしたがって歩きはじめるのです。
ところが兵達の一番後ろを歩いていたアニに声をかけるものが現われました。
今日護送されてくるうちの1人のはずのアルミンです!
荷運び人を装ういでたちの下には立体軌道装置を完全に装備しているアルミンは、アニにこんなことをお願いしはじめたのです。
エレンを逃がすことに協力して欲しい、と!!
王政に逆らってエレンを逃がすなんてことが出来るのかと率直な疑問で返してくるアニ。
ですがアルミンは、一時的に身を隠して時間が作れれば、きっと状況を覆す材料がそろえられると断言するのです。
もちろんそんな夢物語のような頼りないかけに乗れるほど甘いアニではありません。
しかしここでおめおめと引き下がるわけにはいかないわけで。
説得力がないのはわかるが、それでもかけに出るしかない。
出来るだけ迷惑をかけないようにしたいが、検問をくぐるにはどうしても憲兵団の力がいる……
しぶっていたアニですが、結局はアルミンのお願いを受け入れることになるのです。
その決め手となったのは、アニがアルミンに尋ねた「自分がそんなにいい人に見えるか」と言う問いの答えでした。
「いい人」と言う言い方は好きじゃない、それは自分にとって都合いい人のことを指しているように感じるから。
誰かの役に立っても、他の誰かにとっては悪い人になっているかもしれない。
だからアニがこのお願いを断れば、アニは僕にとって悪い人になる。
いい人、悪い人と言うものさしについてマルロとぶつかったばかりのアニは、その言葉に何か感じるものがあったのでしょう……
アニの協力があったせいか、憲兵団が腐りきっているせいなのか。
エレンの護送されている一行からの離脱自体は実にスムーズにすすみました。
あとは昔計画されていた地下都市の廃墟を通り、外壁近くまで進んだ後、検問を潜り抜けるだけ。
地下道を通れば、ほぼ確実に見つかることはないでしょう。
ですがその地下道にアニはどうしても入りたがらないのです。
さっきから人影は全然ないし、外を通っても大丈夫だと言うアニ。
ここまで協力的であったアニは、なぜ頑ななまでに地下道に入らないのでしょうか?
……おそらく、逃げ場のない地下道で待ち伏せをされていたら離脱が出来なくなるからでしょう。
そう、アニは協力しているふりをして、その目的を別に持っているのです!!
ですがアルミン、兄の裏切りを既に察知していました。
なぜか?
それはまず、一月ほど前にアニが巨人によって犠牲となったマルコの立体軌道装置をなぜか持っていたことン気づいたことから始まりました。
そのことを尋ねると、
「拾った」と言うバレバレのウソで返してくるアニ。
もうそうなればアルミンの疑惑は増してくるばかりです。
しかしそれはアルミンも出来れば信じたくありませんでした。
何かの見間違いだったと思いたかったのです。
「あの時」
アニが自分を殺さなかったから。
そしてアニもまたそのせいでアルミンにここまで追い詰められてしまった、と横を向いてしまいます。
地下道に来てくれるだけで照明できることがある、だから来てくれと懇願するエレン。
まだ僕達話し合えると食い下がるアルミン。
ですがその中で1人、ミカサは武器を抜くのです。
これ以上は不毛だ、もう一度ズタズタに裂いてやる。
女型の巨人、と……!
そう、多くの人が予想したとおりに女型の巨人はアニでした。
取り押さえようとしたものの失敗し、アニはその姿を巨人へと変貌させます!
本来はうまく誘導して、地下道でアニを捕らえる手はずだったところですが……こうなると別の作戦を決行するしかありません。
エレンも巨人となり、力尽くで捕獲する意外にはないでしょう!
アニは地下道を踏み抜いて道をふさぐなど、
なりふり構わずにエレンの捕獲を狙います。
エレンも覚悟を決め、巨人になろうと手を噛み切るのですが……
その姿は人間のまま。
なぜエレンは変身が出来ないのでしょうか!?
こうしている間にも、女型の巨人……アニはその手を伸ばしてくるのです!!
というわけで、女型の巨人の正体が確定した今巻。
ですがアニには、ごく一部の人間しか知り得なかったはずの情報を知っていた節があります。
そのことから考えても、もっともっと偉い立場にいる人間にもアニと同じ、エレンの力による変化を良しとしないものがいることは間違いなさそうです。
そんな不安が頭をもたげて来る中、このあとさらに驚くべき事実が発覚!
この世界に秘められた謎の異常性、そして深い闇が露わに!!
さらに突然の急展開も巻き起こり、物語はより一段と混迷を極めることになるのです!!
大注目作の最新刊、「進撃の巨人」第8巻は全国書店にて好評発売中です。
同日に限定版も発売された本作。
前巻の限定版は各方面で色々と嵐を巻き起こしましたが、今巻は比較的無難なミカサのキーホルダーとなっています。
ご興味のある方は安心して(?)ご購入ください!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!