3階の者だ!!

DEBがお送りするネタバレありのコミックス紹介ブログです。 短編物では一話にスポットを当てて、長編物ではこの後どうなるの?と言うところまで紹介しているつもりです! ※作品記事につきまして、権利者様が問題があると感じられた場合はご一報ください。対応いたします。

カテゴリ: 中平正彦

本日紹介いたしますのはこちら、「RYU FINAL~闘いの先に~」です。
今は亡き新声社さんのゲーメストコミックスにて刊行されています。

作者はお馴染み中平正彦先生です。
中平先生のストリートファイターシリーズをはじめとしたほか著作の紹介は「中平正彦」のテーマにてまとめましたのでお時間ございましたらご覧くださいませ。

さてこちら、中平先生のストリートファイターシリーズ完結作ともいえる作品です。
最初の作品である「キャミィ外伝」はとりあえずおいておきまして、「ストリートファイターZERO」「さくらがんばる!」そしてこの「RYU FINAL」に共通する点といえば、どれもが「リュウ」が主軸に置かれていること。
長らく真の格闘家とは、という答えを求め、その道筋でぶつからざるを得ない豪鬼という存在。
その二人の、形こそ違えど「真の格闘家」を目指す二人の宿命がこの作品で決着するのです!

皆さんもお馴染みのストリートファイター2より数年後、ストリートファイター3の時代が舞台となっていますが、リュウのスタンスはまったくかわっていません。
相変わらず真の格闘家になるために流浪の旅を続けています。
ところがいきなり驚きの展開から物語は始まるのです。
久しぶりにケンと拳を交えることになるリュウですが、ケンは圧倒的な強さでリュウを一蹴してしまいます。
ケンはその強さに驚くリュウにこういいます。
「俺は見付けたぜ… 真の格闘家ってヤツを!!」と。
ケンは家族というかけがえの無いものを手に入れ、それを守らねばならないという「心」の力を手に入れた……それが真の格闘家に必要不可欠なものであると!

リュウは拳を振るうだけでは手に入らない「心」の力を手にしたケンを見、拳を振るうだけで生きてきた自分にその力が手に入れられるのか、と考えながらも旅を続けます。
リュウを凌駕する凄まじい力を持つとぼけた老人のオロ、天を突く巨人ヒューゴ、完成されたテクニックを持つボクサーのダッドリー、そしてもう一人の宿命のライバルであるサガット……
様々な人物と出会い、拳を重ね、リュウは真の格闘家というものの答えのひとつ、生かす拳……「風の拳」を導き出します。
そして最後に立ちふさがるのはやはり豪鬼でした。
生かす拳を持つリュウと全てを滅する拳を持つ豪鬼。
リュウと言う格闘家、最後の闘いが始まります!

中平先生作品いつもどおりの迫力の戦闘シーンは勿論、この作品には今まで以上のドラマが盛り込まれ、読ませる作品となっています。
あくまでもオフィシャルストーリーではない、単なるメディアミックス的な作品であるにもかかわらず公式と見まごうばかりの完成度の高いストーリーは秀逸そのもの!
しかも恒例のマンガからゲームへの逆移植もさりげなく実現。
ストリートファイター4の新システム、セービングのモーションは「風の拳」そのものです!!
……以前発売中止となった「カプコンファイティングオールスターズ」と言う格闘ゲームには「疾風の拳」と言う技があったんですけどね……

というわけでリュウと言う格闘家の生き様を描ききった傑作、「RYU FINAL」は全2巻で発売中です。
07年にコンビニ版が出ていますが、正直言って古本屋さん以外ではほとんど購入不能だと思います……
とにかく古本屋さんとかにダッシュするしかないですよ!!

表紙はこちら!!
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本日紹介いたしますのはこちら、「ストリートファイターZERO(ゼロ)」です。
今は無き新声社さんのゲーメストコミックスにて刊行、07年には集英社さんからコンビニ向けのムックとして再刊行されています。

作者は中平正彦先生。
昨日紹介しました「キャミィ外伝」と同じ作者さんです。

さてこちらの作品、新声社さんの代表誌、ゲーメストにて連載されていたタイアップ作品です。
新たなストリートファイターシリーズとしてカプコンも押していきたかったのでしょうか、ストZERO発売直後から連載が開始。
その後約一年間にわたって連載されました。

話の本流はリュウが真の格闘家とはを求め、悩みながらも戦いのたびを続け、最後には非道を尽くすベガと決戦するというスタンダードなものです。
ですが、ストZEROはスト2に比べストーリーを重視しており、前作のスパ2Xででた謎のキャラクター豪鬼の背景がきっちりと明かされたと言うことから、実は豪鬼を巡った物語運びとなっています。
豪鬼の強さの源である「殺意の波動」と言う概念を登場させたり、ベガが豪鬼を恐れているというスパ2Xの演出を受けてのストーリーを展開させたり、アドンが殺意の波動を目の敵にしていたりと、豪鬼まわりがモテモテです。
当の豪鬼はほとんど出番無いんですけどね!!

中平先生のスト2漫画と言えば、キャラクターのイメージを崩さない、それでいて大胆にキャラクターを動かす魅力的なストーリー運びと、ゲームの必殺技を取り入れつつもバトルマンガそのものとしても成立している迫力のある戦闘シーンです。
無論この作品もその点は健在で、ファンは勿論スタッフの方も大満足だったようです。
なにせ連載終了後すぐさまストZERO2のコミック化作品、「さくらがんばる!」の連載がスタートしたくらいですから!
それに加えて「さくらがんばる!」でも多数見られたコミック版からのゲームへ設定が逆輸出、と言ったものもよく見られます。
かりんとかダンとさくらの関係とか。
このへんは08年12月28日の記事も参照してくれるとわかりやすいですよ、と宣伝してみます。
で、このストZEROからは何が?と言いますと、まず先ほどあげた「殺意の波動」。
今ではナチュラルにストシリーズに絡んできているこの設定ですが、はっきりとした登場をしたのはこの作品が始めて。
ストZEROの豪鬼エンディングで名前だけは出てきますが、リュウが殺意の波動を克服する為に頑張る、というZEROシリーズの流れは確実にこのマンガが初出です。
さらにZERO2からではじめた「殺意の波動に目覚めたリュウ」とかまんまこの漫画から輸入と言っても過言ではありません!
そして「真昇竜拳」の登場もこの作品が初めてです。
はじめてみたときは「何この技!ねょよ!」と思ったものですが、まさかスト3に登場するとは夢にも思いませんでした。
しかもモーション(背中側でなく腹側がこっち向いてる)まで同じ。凄いや!

見所満載、「ストリートファイターZERO」は全2巻(コンビニ版は全1巻)が発売中です。
スト4を前にして久々に格ゲーやってみようかと言う方に特にオススメな一冊、是非ともご一読いただきたいものです。
誰こいつ?なんでこいつがスト4でてるの?と言うまなざしでローズを見ていた貴方の認識が一気に変わるはずですよ!
新声社さんは倒産してらっしゃいますし、コンビニ版も再販等はされていないようですので、コツコツ古本屋さんを巡るなど、入手に手間取るかもしれませんが……
ぶっちゃけ変にプレミアも付いていない新声社さん版をamazonさんの「出品者から購入」するのが一番簡単で安いのかもしれません!
とにかく急いでゲットです!!

表紙はこちら!!
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本日紹介いたしますのはこちら、「スーパーストリートファイター2 キャミィ外伝」です。
小学館さんの少年サンデーコミックススペシャルにて刊行されています。

作者は中平正彦先生。
08年12月28日に紹介いたしました「さくらがんばる!完全版」と同じ作者による作品です。
さくらもスト4に登場と言うことでそちらの記事もご参照くださいませ。

さてこちらの作品、タイトルからもわかるように「スーパーストリートファイター2」の発売のころに連載されたタイアップものです。
「スパ2」当時、と言うことで連載されたのは94年。
なんと15年も前の作品となります。
ところがどっこい中平先生の凄いところは今読んでも古臭さがあまり感じられないこと。
絵柄自体現在より多少は荒いかな?程度の違いしかなく、今と変わらぬ丁寧な線と迫力ある戦闘シーンが描かれています。

話の内容はまさに外伝と言ったところで、キャミィがデルタレッドの一員として任務をこなしていきます。
他のスト2キャラはせいぜいガイルとダルシム(5コマ)とフェイロン(2コマ)がちょこっと活躍する程度。
スト2をベースとした漫画としての楽しみは少ないと言えます。
……ですがそれも途中までのお話。
途中からはバルログが登場し、対シャドルー色が濃厚に!
最終決戦ではベガ様まで登場し、溢れんばかりのサイコパワーと「頬の傷はベガがつけた」と言う衝撃の(この作品の中だけの)事実まで明かしてくれます!
その上形勢が不利と見るやサイコクラッシャーで高笑いをしながら逃げるお茶目振りまで披露。
こりゃぁベガ様に萌えるしかないぜ!!

数あるストリートファイターシリーズの関連作品の中でもひときわ高い評価を受ける中平先生が描くこの作品、つまらないわけがあるものでしょうか!!
完全オリジナルな話とゲームファンに向けた話の匙加減も良く、スト2を知らない人でも楽しめ、知っている人はより楽しめると言うステキな一冊に仕上がっております。
家庭用ストリートファイター4に登場が決まった今こそこの作品が再評価されるべきではないでしょうか!多分!
発売日もあと10日に迫ってきていますしね!

ゲームのコミックとしても楽しめ、美少女アクション物としても十分に楽しめる「スーパーストリートファイター2 キャミィ外伝」は古本屋さんの100円コーナーとかにひっそり置かれています!
07年頃に刊行された中平先生のストZERO~スト3の3部作のコンビニ版から外されてしまった悲しきこの作品、その3作にビビッと来た方には是非とも探し当てて読んでいただきたいものです!
さぁ、古本屋さんとかに急いでみましょう!!

表紙はこちら!!
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スーパーストリートファイター2 キャミィ外伝 (少年サンデーコミックススペシャル)
小学館
中平 正彦

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本日紹介いたしますのはこちら、「破壊魔定光」です。
集英社さんのヤングジャンプ・コミックス・ウルトラにて刊行されています。

作者は中平正彦先生。
中平先生とその著作、「さくらがんばる!」の紹介は12月28日の記事にて紹介しておりますのでお時間等ございましたらご参照くださいましたら幸いでございます。

さて、こちらの作品。
偶然に怪物と出会った主人公、定光は同時に出会った謎のマスクとともに怪物たちを倒していく、と言う単純極まりない作品……と思わせておきながら実は様々な謎と衝撃的な事実が次々と明らかになり、時空を超越した物語になるのです!

なぜか地球に続々と落ちてくる宇宙人、流刑体。
人間達と交渉の席に着くような温和なものからまともに会話すら出来ずに人間を殺し続けるもの、地球の大気になじめずすぐに絶命してしまうものなど様々な流刑体が地球にやってくるのですが、その数なんと2000万。
定光は流刑体を回収する目的でやってきたデータ生命体とともに戦うことになるのですが、どんな怪物でも殺しはスッキリしないという性分を持つ定光は苦戦しつつも流刑体を宇宙に飛ばす「回収」を続けます。
そんなとき現われた少女、やよい。
彼女は定光以上の戦闘能力を持つ兵器、ヴァルチャーを使い流刑体をたやすく葬っていきいます。
しかしそれ以上に驚くべき事実が判明しました。
やよいは特殊な装置を使って自らの時間を無限に切り分けた定光の亡き母そのもののひとつだと言うのです。
挙句に定光が戦ってきた流刑体は同じように別次元に存在する定光が変質したものである、と!

その後現われる謎の敵に定光は命を狙われることになります。
それは流刑体と戦い始めた定光が発揮し始めた能力を恐れてのこと。
能力、とはいわゆる予知能力で、数秒後などの極近い未来を完全に予知できるというものです。
なんだ、たいした能力じゃないね、と言う方は真っ当な漫画読みだと思います!俺もそうです!
ところがこの平行世界を扱った「破壊魔定光」では違うんです。
完全なる予知というのは定光が予知した未来以外の存在を許さなくなると言うこと。
つまり定光が予知をするたびにいくつかもわからないほどの平行世界が崩壊していると言うことなのです!
その崩壊の余波は定光ややよいにまで及び、体に亀裂が走り始めます。
それを防ぎ、全てを元のままに返すには現況を作った人物を消すしかありません。
TFTという装置を作り出した人物、神代やよい……亡くなった定光の母を……

というわけで現代漫画誌で数少ない本格SFバトルマンガ、「破壊魔定光」は全12巻が発売中です。
wowowでアニメが放映されましたが、アニメ版とは全然違う漫画版はかなりいろいろと濃く、必見の価値有り!
上に紹介した以外の「敵」の正体や奥深いドラマ、数々の凄まじいバトルと欲張り極まりない内容の傑作ですよ!
やよいだけでなく、青い肌の人造幼女コオネなんかも出てきまして萌え要素もあります!安心してください!!(なにを?)
その真価は2巻以降に発揮されますのでとにかく是非とも2巻までは読むべし!
表紙がギラギラしてて集英社さんもイチオシだ!(多分)
さぁ本屋さんに急ぎましょう!


破壊魔定光 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)
集英社
中平 正彦

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本日紹介いたしますのはこちら、「さくらがんばる!完全版」です。
集英社さんにて刊行されています。

作者は中平正彦先生。
1993年ごろデビューした漫画家で、原作つきやゲームのコミック化を多く手がけていらっしゃいます。
なかでもストリートファイターシリーズとは非常に縁が深く、関連漫画作品はなんと4作も描いており、そのどれもが好評。
そのうえストリートファイターシリーズ自体にも漫画版の設定や技などが逆輸入されるなど、非常につながりが深いものになっています。
初(?)のオリジナル連載となった「破壊魔定光」は6年間の長期連載の上アニメ化も果たし、ストーリー展開に関しても十二分な実力の持ち主であることを証明しました。
余談ですが「破壊魔定光」は多分漫画史に残る最大人数の被害者が出た漫画です!(多分)
現在はコミックリュウにて「ドリームバスター」を連載しており、そちらも好評のようです。

さて、こちらの「さくらがんばる!」は今は亡き新声社さんにて刊行されていたゲーメストの増刊的存在だった月刊コミックゲーメストにて連載された作品です。
「破壊魔定光」をウルトラジャンプで連載していたつながりなのか、集英社さんからB5版の超大型+400P超のダイボリュームでこの完全版が刊行されました。
「ストリートファイターZERO2」で大きな反響を巻き起こしたキャラクター、さくらを主人公として激しいバトルを通して出会いや成長を描いています。

さくらの真っ直ぐな性格や、キャラクターのイメージを崩さない素晴らしいストーリーが魅力的なのですが、この作品でなんと言っても外せないのがさくらのライバル、かりんの登場でしょう。
現在ではすっかりいることが当たり前のキャラクターですが、初出はこちらの作品なのです。
リュウに対するケンのイメージで中平先生が生み出したキャラクターをカプコンさんがZERO3に逆輸入した形になります。
漫画版をリアルタイムで読んでいた俺にとってはまさにサプライズで、当時はビックリなんてもんじゃないほど驚いたものです。
あと思ったよりキンキンした声にもビビりました!
他にもカプエス2に先駆けてファイナルファイト2のマキが出てくるなどカプコン作品とのつながりは多数存在。
連載当時読者から募集したネタオリコンや実践的+見栄えのするオリコンを作品中に登場させるなど、様々な試みがなされているのも注目です!

「ストリートファイター4」の家庭用が2009年2月に決定し、その家庭用オリジナル追加キャラクターとしてさくらが登場することが決まっていますが、その他の追加キャラクターであるダンや元もこちらの作品に登場しており、非常にいきいきと活躍しております。
元の圧倒的強さ(普通に銃撃避けたりします)も勿論ですが、ダンの物凄くかっこいい姿が拝めるのは貴重と言う他ありますまい!
普段はギャグキャラな彼ですが、宿敵であるサガットと出会った時の真剣な表情はマジ必見です!

迫力満点のバトルシーンに、ゲームでは描ききれていないキャラクターの魅力を存分に引き出したゲームのコミック化の教科書的存在、「さくらがんばる!完全版」は全国書店にて発売中です。
ただストリートファイター15周年を記念した4年前の2004年に刊行されたものですので、少々見つけづらいかもしれませんが……
そもそも2008年に20周年って言ってるのになぜ4年前に15周年なんだよって感じです!!
(一応補足しておきますとPCエンジンで出た「ファイティングストリート」というストリートファイターの移植版の発売から数えて15周年だったらしいです。何故?って感じは残りますが……)
当時の単行本に掲載されたおまけ漫画や、ウルトラジャンプの増刊に掲載されたさくらVSKOFの京が実現した特別編も収録、更におまけページやカバーイラストも完全書下ろしでちょうごうか試用となっておりますこの一冊、少々お値段は張るもののオススメせざるを得ません!!
スト4を迎えるに当たって必携の作品、是非とも手に入れるべし!
さぁ、本屋さんとか古本屋さんにダッシュです!


さくらがんばる!―完全版
集英社
中平 正彦

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