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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕が死ぬだけの百物語」第4巻 的野アンジ先生 

小学館さんのサンデーうぇぶり少年サンデーコミックスより刊行です。


さて、不気味な物語を1話完結で描きつつ、同時に主人公のユウマくんの周りで起きている怪しげな出来事を描いている本作。
今巻でもユウマくんは「なにか」に百物語を語り、そして周囲ではまたも奇妙なことが起きていくようです。


いつものように「なにか」に怪談を語るユウマくん。
ですが今回は、お友達のユメちゃんが遊びに来ていて、彼女にもお話を聞かせてあげるようで……

害虫駆除の仕事をしている丹羽。
彼は今日、何度目かの出勤で初めて行う聞きなれない仕事をすることになりました。
「害霊駆除」。
その響きからすると、除霊のようなことでもするのだろうかと考える丹羽ですが、仕事同行する先輩はそんなたいそうなことはできない、と言うのですが……

仕事場となる部屋は、以前年配の方がお亡くなりになった部屋で、それ以来物音がするようになった、とのこと。
部屋に入ると、先輩はさっそく音がすると言い出します。
丹羽には全く聞こえないのですが、霊感がないとわからないかもしれないが、徐々にわかるようになると思う、と先輩。
ほどなくして先輩は、庭には見えない何かをベランダで見つけると、70代くらいかな、椅子でくつろいでますね、と依頼主に説明すると……おもむろに
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手にしたバットでベランダにあった椅子を叩き壊すのです!
そして丹羽にロープを渡すように指示。
丹羽からロープを受け取ると、何本かのわっかを作って並べました。
すると今度は丹羽に「ノコギリで頼むよ」と伝えます。
何のことか全くぴんと来ない丹羽ですが、先輩の指示通り何もない空間にノコギリをひいていくことになります。
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勿論何の手ごたえもありません。
そうこうしている間に先輩と依頼主は早めに対処できてよかった。部屋も使えそうだとそれらしい会話を行い、やがて「袋詰め」と称してのこぎりで切ったらしい何かを袋に詰め、害霊駆除は終了するのでした。

丹羽は、霊を片付けるまねごとをして安心させる、というのが害霊駆除なのだと理解。
先輩にあんなことを信じる人がいるんですね、と笑いながら問いかけるのですが……先輩はこんなことを言うのです。
本当に君が霊を解体していたとしたら、どう思う?と。
バットで殴りつけ、ロープで縛り、のこぎりでバラバラにして、袋に詰める。
もし本当にそれをしていたのだとしたら、いくら霊が相手でも人殺しそのもので気持ちが悪い、と丹羽は正直な感想を言うと……
先輩は笑いながらこう答えるのです。
もう死んでるだろ、と。

後日、また害霊駆除の仕事が舞い込みました。
住んでいた女性が交通事故で亡くなったものの、自分が死んでことに気づいていないのか部屋に帰ってきてしまっているようだ、と言うその部屋は、何故だが妙に寒く感じます。
先輩は丹羽君も少しは感覚が鋭くなったかな、と言いながら、前回の様にバットを取りだし、何もない空間に振り下ろすのです。
が。
何もないはずの空間に、何かが殴りつけられるような姿が、見えたような気がします。
そして、同時に悲痛な悲鳴も聞こえたような……!?
戸惑いを隠せない丹羽ですが、先輩は前回のようにノコギリをひくように命令。
恐る恐るノコギリを当て動かすと……今度は、
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何かをひき切る感覚を感じるではありませんか!
そしてまたも、絹を裂くような悲鳴が耳を劈き……!!
害霊駆除は、本当にあったようです。
無理だ、人を切って殺すなんて無理だ。
床にへたり込んでしまう丹羽ですが、先輩は事もなく言うのです。
これは霊だから、人じゃないから。
もともとは生きていた人でも、今は違うから。
害虫も害獣も害霊も一緒、人間の生活に害を及ぼすから駆除をする。
丹羽くんは部屋に蚊が入ってきたら潰さないの?
さ、手伝うからさっさと終わらせようよ。
……そう言って先輩は、のこぎりを手に取り、そして……!!



と言うわけで、想像するも恐ろしい害霊駆除を描いたエピソードを収録した今巻。
この他にも様々なまがまがしいお話が収録されております!
心霊現象とは違う、ありえるはずのない、あってほしくない不可思議な事件を描く「あの日」。
目を押さえ、何かを見ないようにしているかのような霊の真実を描く「まじろぎ」。
祖父の作る料理に隠された恐怖の真相「汚穢」。
あまりに理不尽で残酷な恐怖が降りかかる「探す首」……
どれもが不安を掻き立てるおぞましい物語ばかり!!
そしてその恐怖の物語を語り掛ける相手である「なにか」に関する物語も、じっくりと、確かに進んでいって……!!
毎話語られる恐怖も、徐々に描かれる何かにかんしても、ますます目の離せない本作。
今後の展開が気になって仕方ありませんね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!