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今回紹介いたしますのはこちら。

「バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ」第5巻 原作・猪原賽先生 漫画・陸井栄史先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、異世界の「オーガ」との決戦を制し、さらに空を舞う怪鳥までも打倒して見せた魔拳・烈海王。
旅を続ける烈は付きまとってくるゴブリンとともに、とある町へ向かうつり橋に差し掛かったのですが……?


突如として現れた、不死の兵士・スケルトンの群れ。
いかに群れであろうとも魂のない骸など、烈にとっては物の数ではありません……が。
そのスケルトンの群れの中に、明らかに普通ではないスケルトンが混ざっていたのです!
烈の振るう棍の上にひらりと乗って見せたそのスケルトンは、烈に向かってこう語りかけました。
ひさしぶりだな、わが子、永周よ。
永周とは、烈が海王の称号を許される前に名乗っていた、それまでの名前……つまり、本名です。
烈の本名を知り、わが子と呼ぶスケルトン、いったい何者なのでしょうか?
棍を振り上げてスケルトンを振り落とすと、その脳天に向けて再び振り下ろす烈!
するとスケルトン、今度は
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鋭い旋風脚で棍を受け流したではありませんか!
この旋風脚……まさしく中国武術の物!
ですがそれを放ったスケルトンは違う、というのです。
骨格の重量は人体の15%、肉体を捨てたこのスケルトンは85%の軽量化を果たし、人知を超えるスピードを獲得。
そのうえ長年鍛え上げた骨格は、もはや剥き身の刃も同然!!
人間の限界を破ったスケルトンにとって、中国武術など通過点の一つに過ぎない……そうこのスケルトンは笑うのです。
そんなやり取りと動きを見た烈、その頭の中にある記憶がよみがえったのでした。

それは、烈が日本に向かう少し前のこと。
烈の修業の地であった白林寺から、一人の男が旅立っていきました。
海王に師父と慕われる一人の男です。
白林寺で親子同然に過ごし、鍛え上げたひよっこが、自分を超えて「海王」になった、それは師父(ちち)として嬉しい限りだが、武術化としての矜持がそれを許さん。
だからワシは、東京へ修行に行く。
古今東西の強者が集うという闘技場へ!
その頃はまだ地下闘技場の存在を知らなかった烈は、東京などに行って何が学べるのか、白林寺小曽我世界最強ではないかと師父に問いかけました。
師父はそんな烈の言葉を遮るかのように答えます。
お前は井の中の蛙じゃな。
中国武術は世界最強ではない。
……中国武術を侮辱されることは、烈の神経を最も逆なでする事柄です。
しかもそれが、同じ中国武術の使い手で、しかも同門の師父から出たとなれば、もう黙っていることなどできません!
気合とともに師父の背中に拳打を放つ烈!!
ですが、
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直後に吹き飛んでいたのは烈本人でした!
師父の振り向きざまの蹴りが列の顔面に叩き込まれたのです!!
それは烈の拳より師父の蹴りが早かった、という事ではありません。
白林寺では、同門の戦いは禁じられているため、烈は最初から寸止めするつもりで拳を放っていたのでした。
師父はそんな烈を一喝!
その甘さこそお前の弱点!
海王の座に甘んじることなく、己の殻を破れ、永周ッ!
そう言い残すと、師父は振り向くこともなく白林寺を立ち去ったのでした。

……そんな師父がなぜ、異世界で異形の姿となって現われたのでしょうか。
やり場のない思いとともにその疑問を投げかけると……
スケルトンとなった師父は、くいっと手招きをしながら、烈を挑発するのでした。
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ワシに勝てば教えてやらんこともないぞ。
烈、海王ッ!



というわけで、異世界でまさかの同門対決となった今巻。
思わぬ再開を遂げた師父ですが、人間の体を捨てたことで、その身体能力は人間の限界をはるかに超えたと思っていいでしょう。
海王の称号こそ得られなかったものの、あの白林寺で修業をしたのならば、武術の実力も一流以上のはず。
果たして烈はスケルトンとなった師父を打ち倒し、師父ばなぜスケルトンとなったのかを知ることができるのでしょうか!?
烈VS師父、その結末やいかに!!

さらにこの後、物語は思わぬ展開に!
異世界らしい新たな敵が登場し、さらに人間の新キャラクターも登場!
ストーリーは今までの比較的サクサク進んでいたものとかわって、じっくり進んでいく長編に突入していくようです!!
今回のストーリーのボスは有名な怪物ながら、今までのような獰猛な怪物、というわけではないなかなか厄介そうな存在で……!?
異世界転生を堪能している烈、その様子をこちらもたっぷり楽しめること間違いなしですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!