mou0
今回紹介いたしますのはこちら。

「もういっぽん!」第17巻 村岡ユウ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。




さて、青葉西の金鷲旗四回戦の相手は、下馬評を覆すダークホース、幸徳学園となりました。
曲者ぞろいの幸徳学園ですが、青葉西も曲者具合では負けてはおりません!
勝負は一進一退の攻防が続いて……?



試合は中堅戦を迎えていました。
幸徳学園は体格の大きな選手が多く、この中堅の加賀美も大型の選手。
ですが他の試合とは違い、この試合だけは青葉西の選手の方が体格に勝っています。
中堅として試合場に立ったのは、司!
柔道経験は浅いものの、中学時代は相撲に打ち込んでいたフィジカルは青葉西随一と言っていいでしょう!

試合が始まると、お互い左組が得意という事もあり、すぐに相四つに。
そしてそのまま加賀美が大外刈りで速攻を狙います!!
司はすかさず踏ん張って何とか残しますが、加賀美は流れるように背負い投げに移行!
何とか耐えようとするものの投げられてしまいました。
mou1
が、司の踏ん張りの甲斐あって技ありどまりとなり、すぐさま立ち上がって寝技に持ち込まれず凌ぐことに成功するのです!
ですが依然劣勢は続きます。
加賀美の連続した攻めをしのぐのに精いっぱいで、司は防戦一方。
mou2
やがて消極的と判断され、指導を一つつけられてしまうのです!
指導は3つつくと反則負け。
2つ貰ってしまうとどうしても気にした戦い方をしなければならないため、これ以上防御に回るのは避けたいところです。
……が、どうやら状況は見ている側が感じているほど司が絶対的に不利という事もないようで。
攻め込んでいる加賀美は、組んだ瞬間から司の強烈なパワーを感じたようで、そのパワーを発揮させないよう、攻め続けて封じ込むという半ば博打のような戦法を取っていました。
対する司も、所々で返し技を狙うなど、今日戦ってきたそれまでの試合に比べると大分冷静に戦えているような。
どうやら司は、自分より小さい相手や、変則的な戦法を取ってくる相手よりも、体格が近く基本に忠実な相手に対しての方が自分の実力を発揮できるタイプのようです!
そうこうしている間に、司の力が発揮され始めました。
大外刈りを狙った司、少々豪院ではあるものの、力でそのまま加賀美を浴びせ倒すように投げたのです!!
技あり……があってもおかしくない一発でしたが、加賀美も体をひねってそれを回避します!
惜しかったと頭を抱える未知でしたが、そこでも司は冷静に、すぐさま抑え込みを狙いに行ったのです!
しかしそれも加賀美は振り払い、得点なし。
残念ではありましたが……白帯にしてこのパワフルさと冷静な試合運びは、幸徳学園の面々をしても司の「才能」を感じざるを得ません。
……才能。
加賀美はその「才能」というものに恵まれませんでした。
中学時代はトーナメントのめぐりあわせなどに恵まれて全国3位に入賞したものの、それが自分の力で手に入れたものではないことはよくわかっています。
もう柔道はいいか、と思っていたところで、一緒に高校で柔道をやらないかと誘われ、幸徳学園で再スタートを切ったわけですが……
そんな過去のことを思い出し、集中が途切れたのでしょうか。
強引に放った投げを司に返されてしまい、司が技ありを取り返しました。
これも才能、なのでしょうか。
加賀美はふつふつと感情を煮えたぎらせます。
自分は3年間を無駄にした中途半端な才能しかない。
それなのに、周りは半端ではない才能を持ったものばかり……
自分にムカついて、しょうがない!!
mou3
加賀美が燃やすのは、後悔の炎。
強すぎる後悔が口火となり、加賀美は自分にはないと思っている才能を大きく燃え上がらせるのです!!



というわけで、幸徳学園戦が白熱していく今巻。
この加賀美をはじめとして、幸徳学園の選手はどの選手をとっても普通ではない、曲者ばかりがそろっています。
相手の才能を認めたうえで、中途半端な才能しかないくせにその才能を磨き続けなかったことに強い後悔の念を抱き、それによって普段以上の力を発揮することができる加賀美は、曲者……である以上に、相当な実力者であるといえましょう。
フィジカルに関しては青葉西随一で、メンタルに関してもかなり落ち着きを見せている司ですが、この後悔の炎を燃やす加賀美に勝つことはできるのでしょうか?
勝利をつかむには、司にももう一つ何かが欲しいところですが……

そしてこの後もまだまだ続く幸徳学園戦。
優勝候補の一角を崩したのがフロックではない、確かな実力と強烈な個性で青葉西を苦しめ続けます!!
未知を欠いた青葉西は、幸徳学園を打ち破れるのでしょうか?
それとも再び金鷲旗で涙をのむことになるのか!?
激しい試合模様と、それぞれの選手たちの想いや感情がたっぷりと描かれた本作、今巻も見どころ満点ですよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!