no0
今回紹介いたしますのはこちら。

「となりの信國さんは俺のことが好きな気がする」第2巻 安田剛助先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。


さて、隣の席に座っている佐々木くんに密かな思いを寄せている、はずののどか。
ですが佐々木くんに出会うまで色恋沙汰とはまるで無縁の生活をしていたのどかは、雑誌に載っている恋愛指南コーナーに頼り切りな上、ピントの外れたアプローチばかりしてしまいます。
そんなこともあって佐々木くんものどかの想いに何となく気が付いているものの、だからと言って確実に自分を好きだと言う確信も持てないままで……
のどかの奮闘の日はまだまだ続くのでした!



マンションの一室で、虫図鑑を読んでいた少年。
そんな少年の部屋に、お母さんに連れられて同じ年のころの少女が入ってきました。
どうやら彼女、少年を水泳教室に一緒にいかないかと誘いに来たようです。
少年は喘息もちであまり激しい運動はできないのですが、適度な運動ならばした方がいいとお医者さんも言っていたようで。
少女の、コウちゃんいっしょにやろうよ、という懸命なお誘いと、お母さんの何か言いたげな顔を見て……少年はやる、と答えます。
パッと表情が明るくなった二人。
少女に、湊ちゃん、コウをお願いね、とお母さんが語りかけますと、少女はやる気満々の鼻息も荒く、わかった!!と力強くうなずくのでした!

数年後、すっかり大きくなり、体も丈夫になった少年……佐々木くん。
ひと泳ぎしてプールから上がろうとしますと、そこにはやっぱりすっかり大きくなったあの少女、湊が待っていました。
no1
タイム縮んでんじゃん、さすがコウ!
そういいながら、湊は佐々木くんにタオルを渡すのでした。

その後、ショッピングモールでハンバーガーショップによる佐々木くんと港とそのお友達たち。
みんなの分を買って席に持ってきた港ですが、なんだか佐々木くんたち男子の様子が変です。
何の話をしているのかと聞いても、べつに、とお茶を濁すだけの男子たち。
湊はうちのコウに変なこと吹き込んでんじゃねーだろなあ!?と彼らをにらみつけるのでした!
そんな湊を見た男子、佐々木は怖いお姉ちゃんがいて大変だなあ、佐々木に彼女できたら暴れそう、と感想を漏らします。
コウに彼女!?と結構なうろたえを見せる湊ですが、なんとか取り繕い、こう言います。
ま、まぁ、コウに限らずこの中に誰か恋人ができてもさぁ、変わらずこうしてみんなで集まろうぜ。
そんな湊の願いに、男子たちは思い思いの反応を返します。
佐々木に彼女できんのそんなに嫌なの?マジ小姑!だとか、でも結局いつまでもこの4人でいるんじゃないのか、だとか。
ですがそんな中で、やはり佐々木くんの表情は優れないままなのでした。

そしてその日はやってきました。
佐々木くんの引っ越しの日です。
両親が4年間もタイで仕事をすることになってしまい、日本に残ることにした佐々木くんは、おばあちゃんの家で暮らすことになったのです。
佐々木くんを見送りに来ている面々の中に、湊の姿はありませんでした。
湊は、佐々木くんが自分になついていると思っているようですが、周りから見れば実際は逆。
佐々木くんがいなくなると聞き、かなりのショックを受けてしまったのでしょう。
湊のことは心配するな、お前はこれから大変だろうから自分の事だけ考えてろ、と佐々木くんに心のしこりが少しでも残らないように言ってあげる男子たち。
夏休みとかには帰ってくるだろ、落ち着いたら連絡しろよ、と佐々木くんを送り出してくれるのでした。
後ろ髪ひかれる思いを抱きながら、新幹線に乗り込みます。
佐々木くんは席に座ると、携帯電話を取り出し……
皆で撮った、笑顔の写真を眺めるのでした。

そしてその笑顔の写真を見て真顔になるのがのどかでした。
佐々木くんが落としてしまった携帯を拾ってあげたのですが、その待ち受けがこの写真だったわけです。
佐々木くんに笑顔で密着している見知らぬ美少女……
no2
その事実に、のどかの心は掻き乱されます。
その結果、のどかは右壇の彼女ならばしないであろう行動をしてしまうのです。
待ち受け、東京ん時の友達?
この前、男子が「自分らとの写真も待ち受けにせえ」って、みんなで写真とっとらんかった?
よく知ってるね、とのどかがこっそり様子をうかがっていたことに気が付いていなかった佐々木くん、そっちの写真は……と何か帰そうとするのですが、のどかはそれを遮るかのように声をあげるのです。
変えた方が……!待ち受け、かっ変えた方がええと思う……!
no3
思いもよらず大きな声をあげてしまったことに気付いたのどかは、すぐ佐々木くんはこっちに住んでるから、向こうの友達の写真見ても寂しくなるだけだろう、と何とか自分の行ってしまった言葉をマイルドにしようと試みます。
ですがどうしてもうまくいかず、もごもごと言葉を続けてしまうのですが……
佐々木くんはお礼を言って、少し困った顔をした後……でも、帰るつもりないから、とほほ笑むのでした。

その場では何とか謝り、話は終わりました。
ですがどうしてものどかは自分の行ってしまった言葉が気になってしまうのです。
どうしてあんな言うべきではない言葉を言ってしまったのか。
本当に自分が嫌になる……
そんなことを思いながら、いつものようにめえ子様の神モテク講座を開くのどか。
するとそこには、「失敗してもいい!成長のチャンス」と書かれていて……
no4
のどかはそれを見ると、自分の「失敗」を思い出し、大粒の涙をぽろぽろとこぼしてしまうのでした……



というわけで、のどかが今までとは違う失敗をしてしまう今巻。
後悔先に立たずとは言ったもので、のどかはちょっとした嫉妬心めいた物から、佐々木くんの心を傷つけてしまいかねない言葉を発してしまいました。
のどかはそれを大きく後悔し、涙で枕を濡らすこととなるのです。
本作では珍しい、ビターな引きのまま次の回へ続くこのエピソード、果たしてどうなっていくのか!?
後編も見逃せません!!

そんなちょっとしたほろ苦さと、佐々木くんの過去が垣間見られるエピソードの他にも見どころはいっぱい!
7秒見つめ合えば両想いになれるとか、太ももにタッチしてみるとか、動物タイプ診断に挑んでみるだとか、メッセージアプリで夜にやり取りしてみるだとか、様々なことにチャレンジしていきます!
とはいえそこはのどかですから、効果覿面とはなかなかならないわけで。
そんなところが可愛いのどかの様子をたっぷりと楽しめるわけです!
さらにそれに加え、のどかが初めて神モテク講座に頼ることになったエピソードゼロ的なお話もあり、のどかと佐々木くんの初めてのやり取りまでも楽しめます!
のどかのお友達の活躍なんかもある今巻、まさに盛りだくさん!
コメディもラブもドラマもご堪能ください!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!