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今回紹介いたしますのはこちら。

「その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする」第8巻 福田晋一先生 

スクウェア・エニックスさんのヤングガンガンコミックスより刊行です。




さて、文化祭でミスコンに出ることになった海夢。
ですがそのミスコン、男子は女装で、女子は男装で出なければならないと言うトリッキーなルールでした。
そのルールに海夢は、むしろ大興奮!
大人気作品の「生ホス」の「麗様」の男装コスプレをしようと息巻くのでした!!



ミスコン用コスプレの準備は着々と進んでいます。
その日用意することになったのは、より麗様に近づくために必須のアイテムの一つ、ウィッグです。
海夢は自宅からヘアアイロンやドライヤーと言った、髪を整えるグッズを用意。
そして新菜は、バッグから
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ずるりと黒髪の塊を取り出すのでした!

この黒髪のウィッグを整え、麗様の髪形に仕上げるのが今日の目的です。
全体を少しずつ切って量を調整し、前髪が立ち上がっているのでやや長めに残すようにしよう、とざっくりと計画を立て、早速散髪(?)の始まりです!
何気に霊様の髪形って、うちのお父さんと微妙にかぶってんだけど、と笑う海夢。
遭難ですか、と新菜は相槌を打ちながら、マネキンにかぶせたウィッグの前髪を持ち上げました。
すると新菜、いきなりピタリと動きが止まってしまうではありませんか。
海夢がどうしたのかと尋ねると、新菜は海夢に以前見せたもらったルナ社長の写真ありますか?と返してきました。
あるけど、とその画像を差し出しますと、新菜はその画像をまじまじと見つめ……この方、地毛ではないですよね?と海夢にさらに質問。
フツーにウィッグじゃん?と海夢は堪えるのですが……
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新菜が気になったのは、「生え際」でした。
この画像では、ウィッグにもかかわらず生え際が自然。
一方で今目の前にあるウィッグは、生え際にびしっとしっかりした境目があるではありませんか。
ウィッグの種類が違うのだろうか、調べてみますと、どうやら生え際は「売っている」様子。
多くのウィッグ使用者は、肌色の細かいレースに植毛されている「生え際パーツ」という商品があり、それを使ってウィッグと顔の境目を綺麗にしているようなのです!
今まで海夢と新菜が作り上げてきたコスプレキャラは、みんな前髪を下ろしているキャラだった為、このパーツが必要ありませんでした。
好きなキャラとそっくり同じ格好をして愛を証明する海夢からすれば、こう言った生え際もできれば本物(?)に近づけたいところです。
愛云々を抜きにしても、ウィッグの境目が丸見えではやはり違和感が出てしまうでしょう。
海夢はダッシュで買ってくるから、新菜はカットを始めていてくれと部屋を出て行こうとするのですが、どうやら解決方法はそれだけではないようです。
生え際パーツがないなら……作ればいい!!
新菜は携帯で検索し、生え際パーツの制作に取り掛かるのです!

用意するのはボンドとビニール。
まずウィッグの前髪を立ち上げ、カットした残った毛を使用します。
前髪の毛流れに合うように、ビニールの上にカットした毛を並べ、毛先には当たらないように気をつけつつヘアスプレーをかけて行きます。
髪の毛が固まったら毛の束をはがし、アイロンで形を整え、ボンドで接着して毛先をカットすれば……
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自然な生え際の完成!!
毛先を巻くのはボンドが完全に渇いてからの方がいいですから、今日はここまででウィッグ製作は終わりです!

その夜、自室で新菜は、ひな人形の頭部に話しかけるようにして独り言を言っていました。
明日、一度衣装を試着してもらうんだ。
喜多川さんに借りた本にスーツの型紙が載ってて、それをもとに細見になるようにしたから、きっと大丈夫だと思うんだけど……
そうは言うものの、やはり不安は残ります。
新菜はふと思い立ち、本棚を探し……コスプレメイクの本を取り出しました。
男装は久しぶりだから見ておこう、この本は参考になったな、買ってよかった。
そんなことを言いながら、明日のコスプレに合わせるメイクのイメージを膨らませる新菜。
なのですが、その本の中で男装しているコスプレイヤーの女性を見て、引っ掛かりを感じてしまうのです。
この本に載っているコスプレイヤーの男装と、俺が準備した乾さんの男装。
何かが違うような……
いま改めてみると、この本の人、なんでこんなに
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男に見えるんだ……?
体型補正もして、この本で勉強した男装の化粧をしたはずなのに、何かが違う。
つまり、この人がやっていて、俺がやっていないことがあるんだ……!
なんだ?何が違う?
何か見落としていたのかも……
いや、この本は隅々まで読んだ!
ということは、この本には載っていない何かなんだ。
俺は何をやってないんだ?
考えろ、考えろ!!
そうだ……!
コスプレイベントでも男装の方はたくさんいた、絶対に何か目にしていたはず!
思いだせ、コスプレイベントで見た男装……
どんどんと湧き上がってくる不安。
その不安の元を探し、解消するために新菜は必死に考えます。
必死に考え、考え抜いたあげく、脳裏によぎったのは以前知り合った女装コスプレイヤーの姫野さんでした。
姫野さんの姿を思い出し……新菜は、あっと大きな声をあげるのです!
新菜が、海夢がやっていないかったこと。
それは……!!



というわけで、文化祭の準備が進んでいく今巻。
今巻はまるまる文化祭編が描かれ、ミスコンの決着、そして文化祭の順位の行方までしっかりと収録されております。
海夢のスペックが完全に発揮されれば、ミスコンの優勝は難しくはないはず。
ミスコンで優勝すれば、1年5組の文化祭優勝も見えてくるはずですが……
まだまだ海夢を完璧な「麗様」にするために必要なことは残っているのです!
ウィッグは何とかなったとしても、まだ試着すらしていない衣装、完成度をあげるための小道具、そして新菜がやっていなかったあのことなどなど、海夢を優勝に導くためにしておかなければならないことは山積み!
コスプレ衣装製作にもだいぶ慣れてきた新菜ですが、今回の衣装製作は今までとは違うことも多く、今までと同じようには進まないようです。
が、それは決して悪い事ばかりではないようで……!?

大きな盛り上がりを見せる文化祭編ですが、このイベントを経て新菜の立ち位置の様なものも変わっていきそう。
新菜と海夢の恋の進展は……そう大きくは進まないかもしれませんが、新菜の心には大きな影響を与えることは間違いないでしょう。
今回はラブコメ要素がちょっぴり控えめでしたが、今までにないほどカッコイイ新菜の見せ場は海夢ではなくとも息を飲むはず……!
これから先には今回齎された新菜の変化が影響して、二人の関係も変わっていくと思われますし、今後の本作からますます目が離せなくなりますね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!