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今回紹介いたしますのはこちら。

「悪役令嬢転生おじさん」第2巻 上山道郎先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。


さて、気が付くと乙女ゲーム「マジカル学園ラブ&ビースト」の世界の悪役令嬢、グレイスに転生してしまっていた52歳の公務員・憲三郎。
憲三郎は死亡フラグを回避しようとする……わけではなく、このゲームをハッピーエンドに導くため、悪役令嬢としての役割を全うしながら、ヒロインのアンナと攻略対象の関係を良好にしていこうとするのです。
が、持ち前の性格や長年の公務員生活で培った技術、さらに転生時に得たスキルなどが作用し、なぜか憲三郎がアンナや攻略対象の好感度を上げまくる結果になってしまうのでした!!



ラブ&ビーストの世界で重要なイベントがやってきました。
それは、タイトルの「ビースト」部分を担う、「従魔(ビースト)」の召喚イベントです。
ゲーム開始後一か月後にやってくるイベントで、入学時に渡されたビーストの卵が孵り、その生徒の相棒になると言う内容になっています。
ビーストは地水火風の4属性のいずれかを持っており、相棒の魔法力を大きく強める存在。
つまり、ビーストを手に入れてからが学園での魔法修行の本番と言わけです。
どんなビーストが召喚できるかでその後のシナリオや攻略方針が変わってくるため、慎重に進めたいイベントですが……
アンナが召喚したのは、
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風属性のペガサス。
比較的平凡な種で、攻略ガチ勢ならばリセットして償還イベントをし直すまである、かもしれない存在です。
憲三郎も、昔ゲームブックで遊んでいたときに良い目が出るまでダイスを振り直していたことを思い出し、もしビースト召喚を何度でもやり直せる魔法があるとしたら、もっとレアなビーストが出るまでやり直すか、とアンナ聞いてみました。
ですがアンナは、
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こんな素敵な子が生まれてきてくれたのにどうしてやり直すのか?と少し驚いた様な顔をするのです。
そんなとき、その場に攻略対象であるヴィルジールとオーギュストがやってきました。
彼らは、後輩たちがどんなビーストを相棒にするのか見に来た、と言います。
そしてこいつらにも見せておきたい、と自身のビーストを召喚しました。
ヴィルジールは風属性のグリフォン、オーギュストは火属性のガルーダ。
どちらもなかなかお目にかかれないレアな種族で、持っている魔力の大きさも段違いです。
やがて彼らは、憲三郎とアンナに気が付きました。
アンナのビーストがペガサスだと知ると、ペガサスは素直で、主人の能力を反映しやすい種族だから、努力家のアンナにはぴったりの相棒かもしれない、とにこやかに評価。
この感じからすると、二人のアンナへの好感度はなかなか高そうですから、今の段階ではこの二人のどちらかのルートになりそうだ、と憲三郎は分析するのです。

そうこうしている間に憲三郎の番になりました。
召喚の儀式を行いながら、憲三郎はアンナのビーストが無事に生まれたんだから、悪役令嬢の自分のビーストがもうどんなものでもいいから気楽だなどと考えていました。
自分のビーストなんて誰も気にしていないだろうとも思っていたのですが……憲三郎はアンナと攻略対象の二人はめちゃくちゃ気にしていたりすることに気付いていないようです!
そして今度は、娘の日菜子がこのゲームをプレイしているときに、アンナへの質問と同じような質問をしたことも思い出します。
そのとき日菜子から返ってきたのは、どんなびーづとが生まれてもそんなに気にしない、そこまでゴリゴリの膠着はじゃないし、せっかく生まれてきてくれたのになかったことにしたらかわいそうじゃないか、という返事でした。
そう、アンナと同じ返答です。
日菜子にその通りだよと心の中で頷き、ましてやリセットの聞かない本物であるこの世界だからなおの事、どんなビーストが生まれても受け入れる、と聞こえるはずのない答えを返し……卵が、孵化しました!
出てきたのは
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デフォルメされた、グレイスと憲三郎……!?
全く理解できない憲三郎、と見守っていた一同。
皆が固まってしまう中、グレイスは何かが戸惑っているような声を聞きます。
合成?どうやって?直接?
そんな言葉の直後、
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目の前に光り輝く大きな手が現れ、グレイスと憲三郎のデフォルメキャラを包み、なんと一つにまとめてしまうではないですか!
ひとつにまとまったそれは、やがて……ドラゴンの形に変わったのでした!!

今までに前例がないほどの不可解な召喚風景でしたが……とりあえずそのドラゴンを先生が鑑定してくれました。
その種族は「古代龍(エンシェントドラゴン)」……なんと、伝説クラスの超レアビーストのようです!!
さらに驚くべきことに、その竜は火属性と水属性、二つの属性を持っていると言うではありませんか!!
本来一つしか持たないはずの属性を、それも対立してしまう属性を持ち合わせているなんて、考えられない事……!!
アンナは、それはつまり……流石はグレイス様、という事では?とグレイススゴイでまとめるつもりだったようですが……流石に今回の件はこれではまとまりません!
一体これはどういうことなのでしょうか?
この直後、この召喚と同時に巻き起こっていた、驚くべき事実が明らかになるのです!!




というわけで、またまた憲三郎ことグレイスの好感度が上がってしまう今巻。
ですが今巻では、今までのようなゲームの世界で憲三郎がアレコレ奮闘するだけではない展開が起こり始めます!
このイベントの際に突如現れた謎の手。
この謎なのですが、このお話の直後にすぐ解明されることとなります。
そして同時に、「憲三郎のいま」も明かされることになるのです!!
どうやらこのお話、単純な「転生」モノではないようで。
憲三郎のいま、そしてのこされた家族たちがお話に絡み始めることとなり……
こう言った転生ものでは非常に珍しい気がする、転生先と転生元、その二つのお話が同時に描かれていく展開となって行きます!!
今まで通りの展開ならば、なんだかんだグレイスとしてみんなの好感度を上げて行き、原作とは違うながらもハッピーエンドを迎える、という展開が何となく見えていた本作。
なのですが、この新たな要素が加わり、物語がそう単純に進んでいくわけではなさそうに見えてきます!
果たしてグレイスとしての憲三郎と、ラブ&ビーストの世界はどんな展開となっていくのか?
転生前の世界はどうなっていくのか?
もしかすると存在するかもしれない、憲三郎をゲームの世界に転生させたものが現れるのか?
様々な興味がわいてくる本作、まだまだこれから先も目が離せなさそうですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!