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今回紹介いたしますのはこちら。

「友達として大好き」第3巻 ゆうち巳くみ先生 

講談社さんのアフタヌーンKCより刊行です。


さて、生徒会に新たなメンバーが加わり、一層交友関係をひろげていく沙愛子。
結糸との友達になるための「約束」も増えることなく、なんだかいい感じの日々が送られていたのですが……?




お正月です。
初詣でごった返す神社の人ごみの中で、沙愛子はもみくちゃになりながら歩いておりました。
人と人の合間をすり抜け、ようやく見つかったのは
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生徒会のメンバー。
気付いたむこうの方から、あけましておめでとう!とあいさつされますと、沙愛子はオワー!みんないるー!と大感動!
そもそも皆で初詣に行こうと言いだしたのは沙愛子なので、彼女が一番大感動しているのがちょっと謎ですが……
それでも里帰りなどで実家に帰ったりするものも少なくないお正月にみんな欠けることなく会えると言うのは、なかなか珍しいことと言えるかもしれません。
興奮冷めやらぬ沙愛子、その勢いのまま、早速お参りに行こう!と張り切りまくり!
今からお賽銭握りしめておこっと!と懐を探る沙愛子なのですが、張り切り過ぎて人ごみの中にまだいる段階でそれをしてしまったものですから大変です。
人の波に呑み込まれ、沙愛子はそのまま賽銭箱まで運ばれてしまうのでした……!
その後賽銭箱の近くで合流し、一同は早速お参り。
沙愛子は、となりでお祈りしている結糸の顔を嬉しそうに見つめてからお祈りをするのです。

そんなこんなでお参り自体は無事終わりました。
このままお別れと言うのも寂しいですから、皆でご飯でも食べに行きたいところです。
とはいえ神社があのありさまですから、お正月に空いているお店はどこも込んでいるでしょう。
そこで沙愛子、ここから近いから皆で私の家に来ない?と誘ってきたのです!
女子の家に上がると言うことで、結糸以外の男性陣はちょっぴりドキドキしまして、いいのかと遠慮しつつもウェルカム。
女性陣も沙愛子の家は気になるようで……
みんなOKと言うことになりました!
すると沙愛子は大喜び!
やったー!と両腕でガッツポーズをしまして、私さっきね、みんなが私の家に遊びに来ますようにってお祈りしちゃったんだ!と、お願いが早速成就したことを明かすのでした!
もっと年単位のお願いとかしなくてよかったのかと突っ込まれる沙愛子ですが、みんなの顔見たらそーなっちゃった、とのこと。
沙愛子がいいなら何も言うことはないのですが……そんな沙愛子、皆に何をお願いしたのかと尋ねてきました。
家族全員の健康だとか、強くなれるようにだとか、みんな幸せでいて欲しいだとか、良くも悪くもベタなお願いをしたようで、すんなり答えてくれました。
しかし、「第一志望合格」と言うお願いをした、と言う声を聞くと……来年度から三年生の面々にはズンと重くのしかかってきてしまいます!!
沙愛子がどこの学校に行きたいのかと聞いて行きますと、九州だとか、神奈川だとか、東京だとか、みんなバラバラの地方に進学する予定なようで。
会いたいよと言うときにすんなり会えなさそうな事を知り、沙愛子は明らかにガッカリといいますか、げっそりしてしまうのです。
卒業後はどうしても集まり辛くなってしまう、というのは明白。
どうしてもそれが気にかかってしまう沙愛子なのですが……そのムードを打ち払ったのは、意外にも結糸でした。
集まる時は、またこの地元に集合するのもいいし。
皆で各々の地域に旅行しに行ってもいいなって、そう思ってる。
一番そう言う事を言わなそうな(?)結糸のそんな言葉で、俄然明るい雰囲気が戻って来る一同。
1年生組は、そうなると今度は自分達が受験生だから厳しいけど、夏くらいまでなら一回くらい許してもらえるか?と悶々としております。
そんな中で、まだ沙愛子はみんなで集まれないと言う未来を前にして、落ち込み続けてしまっていて……
その様子に気付いていたほのかは、沙愛子に声を掛けます。
櫨さん。
櫨さんがいる限り、このメンバーの生徒会は絶対続きます。
必ず集まれます。
私はそう思います。
だって、私達は……!
ほのかのそんな言葉を聞いた沙愛子。
振り返り、ほのかの名前を呼ぶのですが……その時でした!
沙愛子の上に、
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屋根からの落雪が落ちてきたのは!!
目の前で突然起きたとんでもない出来事に、一同は立ち尽くしてしまいます。
いち早く動いたのは結糸と不破で、駆け寄って落雪をかき分け始めました!!
遅れて女子たちがスコップを借りてくると近くの家に駆けだし……!!
上の方から℃仮装、櫨さんにかかる重みを減らすんだ!
そう叫んで指示し、有希をかき分ける結糸!!
男子たち全員が懸命に落雪を掻き出していくなか、結糸も必死で雪をかき分けながら、呼びかけるのです!
櫨さん、僕の声が聞こえるか!?
聞こえたら返事しろ!!
結糸の脳裏に浮かぶ、沙愛子の笑顔……
瞬間、
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かき分けていた落雪の横の、すこしだけ雪が落ちてきたそれほど山になっていない部分から、沙愛子が顔を出したではありませんか!
そして、はい!と手をあげて返事をして……
救急車とか、呼んじゃった?と尋ねてくるのでした……

沙愛子は落雪の際、とっさに軒下側に転がって落雪の直撃は回避したとのこと。
その後たくさん集まってくれた大人の人や救急隊員の人たちも皆暖かく顛末を受け入れてくれまして、生徒会の面々は大人の冷静さに感心しながら、沙愛子の無事を喜ぶのでした。
ですが安心すると、あの時の恐怖が顔をのぞかせます。
私、沙愛子ちゃんに会えなくなっちゃうかと思った、そんなの絶対やだ、と泣きだすまゆり。
見かねた沙愛子が、鼻かむ?とティッシュを差し出すのですが、そんな沙愛子もボロボロに泣いてしまっていて……
皆で肩を寄せ合いながら、よかったよかったと泣いて喜ぶ一同。
そんな様子を見て結糸は、今いいなって思ってるんだけど、写真、撮ったら怒る?と携帯を構えるのです。
流石に子の顔では盗られたくないとティッシュの争奪戦が巻き起こる一同。
メチャクチャになってしまいましたが、沙愛子はなにこれ、楽しい!と涙を浮かべながらも大喜びして……!

そこに沙愛子のおじいちゃんがやってきました。
沙愛子は早速、生徒会の皆を紹介します。
いつもみんなの話を聞かせているようで、おじいちゃんもすぐ結糸たちが何者なのかわかったようで。
ということは……と言うおじいちゃんに、結糸は言うのです。
はい、ここにいる全員、
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沙愛子さんの友達です。



というわけで、「友達」になって、お互いが大好きになった一同。
沙愛子が求めていた物は、いつの間にか手に入っていたのです。
こうして沙愛子の目的が達成され、物語はクライマックスを迎えることに!
受験が終わり、みんなの関係はどうなるのか。
高校を卒業した沙愛子たちはどんな進路を選択するのか。
そして、沙愛子と結糸の関係は……?
時間は少し飛び、物語はエピローグに突入し、それらが明かされてフィナーレへと向かうのです!!
誤解されがちですが、ひたすら優しい沙愛子が受け入れられていく本作でしたが、その集大成となるエンディングを感動無くしては読めませんよ!!

素晴らしいエンディングはもちろん必見なのですが、その他の部分も見逃せません!
第2巻で登場した美術部の部長との関係や、こじれにこじれていた結糸と兄の関係性の決着、結糸が沙愛子意外ともあまり友達関係を結ばないようにしているように見えた原因などなど、様々な本作の鍵となる要素の決着もしっかり描かれております!
巻末にはおまけの漫画が6P描き下ろしにされておりますし、カバー下本体に描かれたイラストもほっこりすること間違いなし!
最後の最後まで見どころ満点の本作、全3巻と短めになってしまいましたが、その分コンパクトで読みやすい分量と言えるかもしれません。
本作ならではの温かさ、ぜひとも皆様もご体験ください!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!