m10
今回紹介いたしますのはこちら。

「もういっぽん!」第13巻 村岡ユウ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、2年生となり、新入生を迎えて動き出した新生青西柔道部。
IH県予選に挑み、1回戦を快勝で追えることができたのですが……?



2回戦の相手は東体大栄。
優勝候補にも挙げられるほどの強豪です。
その実力は、比べるまでもなく青西より上。
まだ2回戦と言うことでベストメンバーではないと言うのが救いではあるのですが……
それでも出てくるのは実力者ばかりなのです。
中学時代44キロ級山梨王者、埼玉52キロ級ベスト4常連、78キロ級全国3位。
そんな3人が出てきてなおベストではないのですから恐れ入ると言うものではありませんか!
だからと言って、戦う前から諦める青西柔道部ではないのです。
本気で勝つために、紫乃先生はとっておきのオーダーを発表しました!
絶対的エースである永遠を中堅に出し、先鋒に未知、大将に南雲を出す、という意表をついた策を!!
紫乃先生は、トランプでそれぞれの強さを例えます。
栄の先鋒に出るであろう小鳥遊を「9」、中堅の矢城を「10」、大将の壇を最強の「13」とすると、「12」の永遠を「9」にあてるのはもったいない、と説明。
勝てる札の中で最強の「10」に「12」の永遠を当てて勝つ……のはいいとしまして、未知と南雲で「9」「13」に勝てるのでしょうか?
そこで紫乃先生は言うのです。
m11
未知と南雲は、「ジョーカー」だ、と!
あらゆる数字に変化しうるジョーカー2枚を擁することがうちの強み。
どちらか一枚でも相手にとって死のカードと慣れれば、青西の勝利だ!
……そんなたとえ話をされてしまえば、ノらないわけがない二人!
2枚とも死のカードにするしかない、と目を輝かせて試合に臨むのでした!!

……実はこの作戦、
m12
考えたのはこの勝負でメンバーから外れた早苗だったりします。
自分の説明よりも、紫乃先生にそれらしいたとえ付きで説明してもらった方がより燃えるだろう、ということも見越した上で作り上げたこのオーダー、流石青西を知り尽くした早苗と言えましょう!
そんな気力充実の中、早くも勝負の時が来るのでした!!

元中学山梨王者の小鳥遊の実力は流石です。
1分が経過するころには、道もその実力を嫌と言うほど思い知らされていました。
めっちゃ速いし巧いじゃん、「9」よりもっと上っしょ!
純粋に小鳥遊の実力を認める未知ではありますが、だからこそ燃えるもの!
でも私は、
m13
ジョーカー!
そんな雄たけびとともに、体勢を崩してもなおしつこく相手を投げる、未知の得意技の一つ、ゾンビ背負いを狙うのです!!
しかし相手もさるもの、小鳥遊はとっさに空中で体勢を立て直し、しっかり防御してきます。
この攻撃は有効打にこそならなかったものの、紫乃先生は今の攻防を高く評価しました。
闇雲に攻めていた去年の予選と違って、今年は組手に応じた戦い方ができてるね、と。
今まで経験してきたたくさんの勝利と敗北、挑戦と再起を経て今がある。
そんな紫乃先生の言葉通り、今までの嬉しい思いも悔しい思いも、未知をしっかり成長させていたと言うことでしょう!

それでも試合自体は依然小鳥遊が有利。
一年生の実は、同じ一年生の姫コに、一緒に声を出して応援しよう、と持ち掛けるのですが、どうしても姫コは声が出せません。
それは未知が嫌いだからというわけではなく……中学時代、姫コは小鳥遊に5秒で一本取られてしまったことがあるのだそうで。
小鳥遊の強さ、強豪校の次元の違いを知っているからこそ、どうしても「未知は勝てる」と信じきれない、本気で応援できない、と言うのです。
自分自身もそんな面倒臭い性格が嫌いだと言う姫コに、南雲はいいから声出しとけ、と発破をかけると、ようやく彼女から大きな声が出てきました。
ですがそれは応援の声ではありません!
技を仕掛けられ、とっさに避けようとした未知に、不思議な動きの大内刈りがさく裂してしまった驚きの声なのです!
前に動くイメージのある大内刈りですが、今の大内刈りは未知を回転させながら足を刈ると言う、独特の動きで出された物でした。
相手の意表をついて攻撃できるという強みはあるものの、その分とうぜん難易度の高いこの技をものにしつつある小鳥遊。
彼女も中学時代から大きく成長を遂げているようです!
が、そんな周囲を驚かせる技を出しておきながら、小鳥遊はなお満足しておりません。
今の大内刈りは「技あり」。
一本が取れなかった=完璧じゃなかった、と悔しさをにじませているのでした!

そのまま試合は小鳥遊有利で進んでいきます。
気が気ではない青西メンバーですが、小鳥遊の方もなかなか驚いている様子。
この人、回避能力だけは異様に高い。
次々に繰り出す自分の技を凌ぐ未知に、密かに驚いていた小鳥遊。そんな小鳥遊のわずかな動揺をつく未知!
小鳥遊の上に覆いかぶさるように位置を変え、「後輩返し」なる寝技を敢行!!
未知は寝技に勝機を見出したのでしょうか!?
強豪校相手だけに、小鳥遊は寝技が苦手、なんてことはないでしょう。
ですが早苗の分析によると、未知は信じているのだろう、と言います。
未知は2年生、小鳥遊は1年生。
1年多く練習してきた、寝技の先輩としての力を信じ切っている、と……!!
そんな都合がいいことがあるのか、とつぶやく姫コなのですが、南雲はにやりと笑うのです。
都合良いんだよ、ジョーカーってカードは!!

と、その瞬間、小鳥遊は強引に技から脱出していました!
続けて永遠包みを狙った道ですが、残念ながらそれも逃げられてしまいまいた。
やっぱりそううまくはいかない、と頭を抱える姫コなのですが……実はこの展開こそ、未知が狙っていた天界!!
寝技は私、立ち技は小鳥遊さんに分がある。
ここは絶対、
m14
立ってくる!!
小鳥遊が立ち上がる瞬間を狙い、すさまじいスピードで懐に潜り込む未知!
そしてそのまま、リスペクト背負いを放つのです!!
……が、やはりここでもさすがと言うべきなのでしょう、小鳥遊は体を翻して何とか「技あり」にとどめました!!
一本とれなかったのは残念ではあるものの、待望のポイントを手にし、さらに同点にまで追いついた未知!!
残り時間は52秒!!
未知は勢いに乗って、「9」以上のカードになることができるのでしょうか!?
それとも……!!



というわけで、VS東体大栄が繰り広げられていく今巻。
先鋒戦から白熱の戦いとなったこの試合ですが、3人制の団体戦だけに、一戦一戦の勝敗の重要性は言うまでもありません。
ジョーカーである未知は、中学県王者すらも飲み込む力を出せるのか……
未知ならばやってくれると言いたいところですが、果たして!?

そして未知以外の相手もつわものばかり。
「10」と目されていた中堅の矢城も、「12」の永遠ならば容易に倒せる相手、というわけではありません!
ベストメンバーでないとは言っても栄のスタメンに起用されるだけに、その実力は折り紙付き!
比較的安心して見られる永遠の試合ですら、油断はできないのです!!
さらに大将の壇は重量級と言うこともあり、さらに危険な相手です。
メンバー中最強の相手で、最高の実績を持っている……
そんな相手に、抜群の運動神経を持っているとはいえ、柔道経験は圧倒的に浅い南雲がぶつかるのですから、この試合の中で最も厳しい組み合わせと言わざるを得ないでしょう。
ですが同時に、もっとも「ジョーカー」らしい側面も持ち合わせている南雲ですから、何かやってくれると言う雰囲気もまたプンプンと漂います!!
勝敗の読めないこの戦い、果たして勝つのは……?
大熱戦となるVS栄、今巻で決着!!
その結末は、ぜひとも皆様の目でご確認ください!!

そしてその前には、青西と縁深い天音と榛原の戦いも収録!!
どちらも応援したい二人の戦い、勝利するのは!?
こちらも見逃せない戦いになっております!!

さらにめでたいことに、本作のアニメ化が決定!
一時期はめったにアニメ化することのなかったチャンピオン連載作品ですが、最近は少しずつアニメ化作品も増えてきました。
ですがチャンピオン連載で、さらに女子とはいえ柔道のアニメと言うのは非常にレアなケースと言えるでしょう……!!
アニメも原作も、今後の展開から目が離せませんね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!