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今回紹介いたしますのはこちら。

「大巨蟲列島」第5巻 原作・藤見泰高先生 漫画・廣瀬周先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。


さて、なんとか巨大カマキリの群れを撃退することができた睦美たち。
次は脱出のための船を手に入れようと言うことになり、漁港へ漁船を取りに行くのでした。




なんとか漁船があると言うドックにたどり着いた睦美たち。
そこで船の修理をしながら待っていたのは、見るからに軽そうな印象を受ける優男でした。
その男の名は香。
間違いなく顔はイケメンと言うやつなのですが、なんでも「百発百中の香」などという異名を持っているそうで、女と見ればすぐに手を出し、飽きたらすぐに捨ててしまうようなとんでもない男なのだと言います。
彼によって子供を作らされてしまった女はもう何人もいるそうで。
そんな香、千歳を見つけるや否や、じっくり品定めし……
お尻を触りながら、あっちで気持ちいいことしないか、といきなり誘いをかけてくるのです!!
お前は俺に惚れただろう、その目を見ればわかる!と迫っていく香。
今はそんな場合ではない、と香をしかりつける法嘩なのですが、女と言っても法嘩は香の守備範囲内ではないようで。
お前の頼みはきけないが、綺麗なお嬢さんが頼むなら別だ、と言いだしました。
船の修理ができるのは香だけ。
京介にたしなめられて香もようやく重い腰を上げたものの、直すものを直したら腰が抜けるまで楽しもうと腰を振るのでした。

そんなどうしようもない存在に見える香ですが、船を修理する腕は確かなようです。
この調子なら今日中に出港できる、という香。
ですが問題もあると言うのです。
それは船に積むバッテリーがない、ということだそうで。
バッテリーが無ければレーダーも無線も使えないわけで、そんな状態で海に出るのはあまりにも危険です。
島から逃げるためには、水産試験場にあると言うバッテリーを取りに行かなければなりません。
ですが問題なのは、誰が取りに行くかと言うところ。
京介たちは島の住民以外助ける気がなく、島の住民以外を信頼していないため、自分たちが取りに行くとその隙に睦美たちが船に乗って逃げてしまうかもしれないと考えています。
かといって睦美たちが取りに行けば、それこそ京介たちがさっさと逃げてしまいかねません。
探り合いが行われる中、幸か不幸かそこで今日は天気が荒れると言う天気予報が聞こえてきました。
とりあえず今晩出港ができなくなったため。これで甲斐たち睦美の仲間が合流できる可能性が高まりました。
とはいえのんびりはできません。
島にうろつくハラビロカマキリの幼生が成体になってしまい、今現在島を制圧しているヤンマと本格的な戦いが始まってしまうかもしれない。
そうなると、今まで辛うじて近郊の取れていたバランスが一気に崩壊する……
とにかくここでちんたらと争っている場合ではなさそうです。
京介たちは出向の準備を進め、睦美たちはバッテリーを取りにいく。
役割を極め、それぞれの作業に向かうことにしたのでした!!
……とはいえ不安なのは京介グループに加わった千歳です。
京介の女として島のものに加わった千歳ですが、どうしても千歳が本心から京介の女になったとは思えない睦美。
彼女が心配でならない睦美なのですが、出かけ際に千歳は隠れて睦美に手紙を渡してきたのです。
そこには、睦美と甲斐達が戻ってくるまで船を出させない、と言う文面が記されていて……!
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やはり千歳は睦実たちの味方でした。
ですがそれならば尚更彼女の体が心配です!!
今や「百発百中の香」までいるわけですから……
早く帰ってこないと、千歳ちゃんがあの人に妊娠させられちゃう!
睦美は一層頑張らなければいけなさそうです!!


幸い試験場までは何にも出会わず辿り着くことができました。
魚が海水でも淡水でも生活できるように研究していると言う試験場、広大な敷地に多くのプール上の水槽が並んでいます。
昆虫と甲殻類は近縁種、嫌な予感がする。
睦美がそんな不安に描きたてられていたその時、水槽の中から何かが飛び出してきました!
それは
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イルカです。
試験場の人たちにかわいがられていたのでしょうか。よく人に馴れていて、真美たちに愛らしく挨拶をしてくれました。
ほんのひと時の安らぎに笑顔になる香住ですが、すぐにその安らぎは跡形もなく砕けてしまうのです!
そこに転がっていた、

骨が砕けて箱のようにかたまり、ミイラ化した人の死体を見つけてしまったのですから……!
大きな蝶でもいるのか、とおびえる真美。
ですがあたりにはそれらしき影は見えません。ですがイルカが何か大きな声で鳴き始め、一同に何かを警告していて……!
それはすぐに姿を現しました。
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巨大化したミズカマキリです!!
ミズカマキリはカマキリと言う名がついているものの、カマキリと比べれば戦闘力は高くありません。
鏡やアキで十分対応できるのですが、それも数が少なければのお話です。
よくよく見れば水槽からはいくつものミズカマキリの呼吸感が出ています。
一斉に襲い掛かられたらひとたまりもありません!!
試験場の建物の中に駆け込もうとする一同ですが、そこで睦美は気が付くのです。
イルカはミズカマキリには恐れていなかったのに、急に水の中に隠れたことに。
そして、水カマキリには人の骨を砕くようなパワーがないことに!!
すると……とうとうやってきてしまうのです。
イルカたちを怯えさせ、人の骨を砕いて体液を吸う怪物。
空を舞い、水中にも優雅にもぐる最大の水生昆虫……
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タガメが!!



というわけで、脱出のための最後のピースを求めて試験場にやってきた睦美たち。
ですがやはりここも危険な虫の巣窟でした!
空に水にと様々な環境に適応しつつ、強い力と固い外殻を持つタガメは、今までの敵の中でもかなり宇厄介な相手と言えるでしょう。
果たして睦美はその知識を生かしてタガメを倒すことができるのでしょうか?
真美や香住、鏡やアキはこの戦いでどう動くのか?
予想外の展開が連続する戦いが幕を開けるのです!!
そしてその裏で、千歳の戦いも描かれていきます。
彼女の戦いは、少しでも出港を送らせ……その身体の操を守る事!!
ですがその中で、香の隠していた意外すぎる事実と、邪すぎる欲望がむき出しになっていき……!!
あまりにも厳しい千歳の戦いも目が離せません!!

そして本作に欠かせない存在(?)であるサービスシーンも充実。
今回はやはりと言いますか、千歳が相当身体を張っております……!
いろいろな意味で頑張りっぱなしの彼女、応援せざるを得ますまい……!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!