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今回紹介いたしますのはこちら。

「百合に挟まれて、エスパー!」 鬼龍駿河先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックス・ウルトラより刊行です。


鬼龍先生は11年にデビューした漫画家さんで、女子高生を主役にした日常漫画を得意としておられます。
本作もまた女子高生を主役とした日常漫画なのですが、そのタイトル通り「百合」と「超能力」が大きく物語に関わっておりまして……?


仲良し女子高生三人組、彩里、恵夢、銀。
とっても仲良しな三人組ですが、誰にも言えない秘密を抱えているのです。
彩里の秘密は、恵夢に友情以上の、密かな思いを寄せています。
恵夢の秘密もまた、彩里に思いを寄せております。
そして銀は……実はエスパーでして、趣味、特技がスプーン曲げで、スプーン曲げ以外のことができないことが悩みだったのですが、そんな彼女が新しい能力に目覚めてしまい、秘密ができてしまったのです。
それは、
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百合の波動を勝手に受信する能力!!
女の子が女の子を恋愛的な意味で好きだと言う気持ちから発生する心の声が、自動的に聞こえてしまうと言う能力が目覚めてしまったのです!!

彩里と恵夢がお互いに好きだと思いあっていると言う百合の波動を受信して、躰の無き兄異様にため込んでしまった力を、スプーン曲げで何とか発散する銀。
とりあえず力が暴走するのを抑えられた銀ですが、根本的な悩みは解決しません、
何故百合だけ的確に受信するんだ?
その上友人二人が両片思いとか、考えることが一派腕スプーン曲がるわ!
今も聞こえる周りの誰かの百合の波動。
思わず頭を抱えてしまう銀ですが、そんな銀に今日も恵夢はいつも通り、お昼食べるぞと誘ってきました。
お昼がパンの銀が何故スプーンを持ってるんだ、とツッコミを入れつつ、ひとつの机でお弁当を広げる彩里と恵夢。
恵夢が、自分の小芋と彩里の卵焼きを交換しよう、と彩里に持ち掛けますと、彩里はそっけない感じで別にいいけど、と答えました。
やったー、と言いながらおかずを交換する恵夢なのですが、その心の中ではこんな考えが交錯しております。
彩里は卵焼きが好きだもんな、と恵夢。
卵焼き嬉しい、覚えててくれた?お礼、お礼言わなきゃ、と心の中でもじもじする彩里。
……そんな彼女の思いが口に出る前に、恵夢の方から、小芋美味しいよ、交換してくれてありがとな!とお礼の言葉が出てきまして。
照れくさい彩里は横を向いて、別に、あんたが欲しがってたから、と努めてそっけない反応をするのです。
そんなやり取りを心の声つきで見ていた銀は、
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おもわず「甘ーい!」と声をあげてしまいました!
気持ちを抑えきれずに声をあげた銀の突飛な大声に驚いた恵夢、そんなにそのパンは甘いのか、と本当の味の方かと勘違い。
蜂蜜に砂糖を練り込んだくらい甘い、と今のやり取りの感想を答える銀なのですが、その手には激辛カレーパンが握られておりまして、銀の味覚が心配される始末です。
そこで彩里、家庭菜園のだからすごく辛い、というししとうを銀に分けてあげました。
ありがとう、と口に運ぶ銀なのですが、その時聞こえてきた恵夢の心の声が、彩里は不器用だけど優しいんだよな、そんなところが好きだな、と言う者でして。
銀はまた思わず甘い!と絶叫してしまうのでした。

……銀は考えます。
無になりたい。
壁に、壁になりたい。
壁になって推しカプを眺めたいとはこんな心情なのか、無機物になってやり過ごしたい心情なのだな……
そして銀は、無にならんと存在を薄くしていくのです……
どうした薄くなって、しし唐が甘かったのがそんなにショックだったの?とそれぞれ心配してくれる彩里と恵夢。
そんな友人の言葉はありがたいのですが、とにかく今は壁になって百合に耐えよう、と銀は集中していて応えられません。
何故なら、こんな調子で間近で大量の百合を浴びせられると、力が暴走してしまいそう!!
とはいっても百合の波動自動受信以外にはスプーン曲げしかできない銀、今まではスプーン曲げで少しずつ破産していましたが、このペースでは町中のスプーンが曲がってしまう事態になるかも……
百合を発散したい、発散しなければ爆発する。
発散したい、百合を浴びた瞬間に発散したい。
二人を思いっきり茶化したい!!
そんな邪(?)な思いが吹き出しそうになった瞬間、銀の脳裏には名案が浮かびました。
そうだ。
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二人が付き合えばいいんだ。
思い立ったが吉日、銀はすぐ二人にこう尋ねました。
あのさ、2人とも。
ししとうで思い出したんだけど、恋人欲しいと思わない?
ししとうでなぜ思いだしたのだろう、という二人の疑問は、百合の波動でなくてもわかります。
が、いちおうそこには突っ込まず、恵夢は話に乗っかってきてくれました。
突然なに、好きな人でもできたの?とにやつく恵夢なのですが……彩里の方は興味ない、とほほを染めて目をそらしてきます。
そう答えるよね、と予想できる答えを返されてひそかに肩を落とす銀ですが、そこで恵夢は、彩里は興味がないのか、と心の中で落ち込んでおりました。
切ない百合入りました!両思いだと叫びたい!と銀はやきもきするのですが、その後二人は予想外の百合の波動を放つのです。
よかった、彩里は好きだけど、今の三人の関係も好きだから壊したくないんだよ、興味がないなら友達を演じられる、と恵夢。
恵夢のことは好きだけど、銀を裏切りたくない、と彩里……
そこで銀は知ってしまいました。
自分の存在こそが、二人の切なさを加速させるギミックだと言うことに!!
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期せずして銀は壁になることができました。
ですがそれは二人を眺めるだけの道端の壁ではなく、二人の間に立ち塞がる障壁だったのですが……
とめどなく流れる涙。
そんな銀を見て、ししとうが目に入ったのか!?と心配してくれる二人がまた、銀の涙を一層増量座去るのでした……




というわけで、百合の波動を感じる力を手に入れてしまった銀と、そんなことも知らず両片思いをしている彩里と恵夢のお話を描いていく本作。
この後銀は、なんとかうまい子と二人をくっつけようと奮闘していくことになります!!
とはいえ銀はノーマルの女の子で、どうやって両片思いの百合を両思いの百合にすればいいのか見当も尽きません。
そこで恋愛経験豊富だと噂される先輩や、ひょんなことから知り合う百合のエキスパートにアドバイスを求めつつ(時には求められつつ)、あの手この手を講じていくのです!!
その最中にどれだけのスプーンが犠牲になる事か……
皆様も波乱続きの銀の戦いは見逃せませんよ!!
切ない感じの設定ではあるものの、基本的にはハイテンションなコメディである本作、悲しい事にはならないのでご安心ください……!

そんな銀と彩里と恵夢の友情と百合だけでも楽しい本作なのですが、その戦いの日々で知り合っていく数々のキャラクターも魅力的です!!
この後5人ほどキャラクターが登場し、銀たちに様々な影響を与えていくのですが、5人それぞれが違った形で百合に関わっております!
それぞれ違った魅力を持ち、違ったかわいらしさや面白さを備えている、個性豊かなキャラクターたちの活躍も必見!
特にその中の一人、花園百合ながめ丸(仮)はキャラの強さはもちろん、下手をすれば銀以上にお話を動かす存在でありながら、必要以上に出しゃばらない有能ぶりで、表紙から裏表紙に存在する位置にまでこだわりがある好人物!
ドタバタギャグと甘々百合、銀の超能力などなどのに加え、彼女の動向も見どころなのです!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!