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今回紹介いたしますのはこちら。

「ゲシュタルト」第1巻 陽藤凛吾先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。


陽藤先生は本作でデビューとなる、漫画投稿サイト「DAYS NEO」出身の新人の漫画家さんです。

本作は所謂デスゲームモノに近い構成になっているのですが、ただのデスゲームモノではありません。
主人公達の置かれる境遇どころか、巻き込まれなかった側にも大きな衝撃が用意されておりまして……



今一つさえない高校生、新道蒼々。
さえないと感じる原因の一つなのか……新道はちょっと変わった性格のようです。
屋上でさえない仲間と愚痴を言う……だけならいいのですが、屋上に続く階段の踊り場で、一人の男が複数の男たちに取り囲まれ、叩かれている様子を撮影!
しかもすぐ助けに行かない……と言うのは多勢に無勢と言うのもありますから責めきれませんが、その動画でしかるべき場所に通報することもしない、とはっきり言うのです!
登校してフォロワーを稼ぐんだ、と撮影を続ける新道。
ですが殴られている方の男が新道に気がついてしまい、その為周りを取り囲んでいる男たちも新道に気がついてしまいました。
友達はさっさと逃げてしまいましたが、新道はギリギリまで撮る!と撮影を継続!!
男たちは新道の方へ向かって……来る前に、逆に屋上の方から誰かが降りてきました!!
そしてその誰かは、
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階段から一気に飛び降り、その勢いのままいじめている男に馬乗りに!
サラに腕を取って腕ひしぎ十字固めに捕えるではありませんか!!
男の腕を決めながら、その誰か……城川花実は、新道に向かって叫びます!
半径3メートルの人間食らい、助けなさいよ!と。

花実はあらかじめ先生に通報していたようで、すぐにその場は収まりました。
新道はアイツいい奴じゃん、おかげで起承転結がきれいにまとまったし、とSNSに撮影した動画をアップロードするのです。
するとその直後、いつの間にか背後に立っていた花実に、うそ、アップしてる!いじめを助けもしない、動画も自分用なんて、超最低!と扱き下ろされてしまいました。
ところが新道は、超最低と言われてもそれでいいよ、というのです。
そしてあれはいじめではなく、殴られていたのは盗撮魔で、殴っていた男は盗撮被害者の彼氏だ、という事実を明かしたのです!
それを聞くと確かに助けたのが絶対に正しいとは言えないような……
そんなもんだって、他人より自分のために行動する方がジャスティス!
花実の善意の行動を茶化すようにそう言う新道、花実はうまいこと言い返せず、悔しいからアンタ蹴りなおす、と冗談交じりに足をぐりぐりやるしかできません。
なんて人、無関心で冷酷で。
最近多いよね、あんたみたいなやつ。
それがフツーで、私が絶滅危惧種なのかもね。
花実はそう言って肩をすくめます。
意外な言葉が出たことに驚いた新道が彼女の顔を見ると……花実も少し驚いてこう言うのです。
あ、目が合った。

その後、授業中に先ほどの動画を確認する新道ですが、思ったほど動画は伸びず、炎上するようなこともありませんでした。
そしてその動画から嗅ぎ当てたのか、いきなり花実のアカウントが新道をフォローし、自分のパンツがうつってるじゃないかと怒りのメッセージを送ってきました。
無視を決め込もうとする新道ですが、そんな時トレンドに「空のカウントダウン」「異常気象」などと言った、奇妙なものがある事に気が付きます。
と同時に、先生が突然うろたえだしました。
悪いがオレは逃げる、パキスタンでもロシアでもイスラエルでも同じことが起きた、あれがゼロになったら俺達は滅ぶ、お前らも好きにしろ!
教室から逃げ出していった先生がいった「あれ」。
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それは、暗雲が立ち込める空に表示された、「あと09:38」という、カウントダウンだったのです!

ほどなく、激しい雨が降り出しました。
しかもその雨、尋常ではない熱さで、傘無しで歩くことができないほどです。
制服の上着をカッパ代わりにして、この異常事態の中でうろついていた野良猫を拾い上げつつ、家に帰ろうとすると……その途中で、傘をさして何かを見ている花実と出会いました。
傘をの半分を貸してくれた彼女は、混乱を見ている、と言います。
眼下にあった道路では車がすし詰めになったり衝突したりしていて、大混乱その者。
パトカーもバスもバイクも。こんな時他人なんかどうでもいいんだ。
薄情な世界……
新道くんは今から何をする?
そう言われた新道、この傘もらってコンビニ行きてぇす、と彼らしい言葉で返すのですが、もちろんそれを許してくれる花実ではありません!
血も涙もないのか、自分は傘が必要な人を探しに行く、と花実が言おうとしたその瞬間です。
空にメッセージが表示されたのです。
皆様へ大事なお知らせです。
ご自分よりこの世界が大切だと思う方は手をあげていただけますでしょうか?
……いるわけねーだろ、と毒づく新道は、カメラでそのメッセージを撮影しようと携帯を上に向けました。
下では相変わらずの大混乱、上空を見上げる余裕もないでしょう。
何なんだよこの怪現象、どうなんのオレ、と愚痴る振動でしたが、その直後でした。
花実が新道の携帯を持っている手をつかみ上げ、
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上にあげさせたのは!!
直後、カッと空が白く光り……
二人は上空に吸い上げられていくのです!!
そしてその顔には、「超移動」と書かれていて……!!

そのまま二人は、注意に浮いている巨大な黒い立方体の集合体のようなモノに吸い込まれました。
気が付くと全裸で謎の空間に転がっていた二人、そんな二人に。

「キリン」が声をかけてきました。
ぼくは「はこぶね」の住人だよ、きみたちは「はこぶね」に選ばれたよ。
次々巻き起こる理解できない展開に戸惑う二人のもとに、下着らしきものが舞落ちてきました。
そしてそこに、それを着てアップデートしないと死ぬよ、と声をかけてくる三人の男女が現れます。
どうやら夢や死後の世界ではなさそうなことがわかり、ひとまず安心する新道なのですが……安心するのはあまりにも速すぎたようです。
少し遅れて現れた、有名事件のモンタージュの顔に、鎧武者の上半身、女子高生の下半身にロボの膝、という奇怪な姿をした「コンシェルジュ」。
彼は新道たちに自己紹介をさせると、とんでもないことを言い出すのでした。
ここで第4期の終わりです。
みなさんを、第5期の新人類としてあがないました。
悲しみの歌をうたいながら、
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人類をリセットします。




というわけで、「はこぶね」に「選ばれ」、「第5期の新人類」になれと言われた新道たち。
人類をリセットする、というコンシェルジュの発言をそのまま聞けば、この箱舟に選ばれた人類(この時点では101人いるようです)以外の全人類を殺す、という事なのでしょうか?
あのお湯の雨を降らせる力があれば、確かに人類を滅ぼすことも難しくはなさそうですが……
ですが物語はとんでもない方向へ進んでいきます。
人類をリセットする、というのは、このコンシェルジュが手を下すわけではありません。
人類をリセットする役割を負わされるのは、そう……!!

この後物語は本格的に動き出します!
コンシェルジュと、おそらく存在するであろうコンシェルジュの上の存在の目的は、おそらく本当に人類のリセットなのでしょう。
ですが彼らは一体何者なのでしょうか?
大きな謎とともに始まる本作、この後数々の要素が明らかになって行きます。
新道や花実の顔に浮かんでいた「超移動」とは何なのか。
「アップデート」とはなんで、それをするとどうなってしまうのか。
この後負わされる役割、それを達成できなかったペナルティは。
そして、リセットされる側となってしまう人類たちは……!?
数々の謎とともに否応なく始まる新道たちの戦い。
そして、101人の仲間であるはずの他の人々の間でそれぞれの思惑が渦巻き、ぶつかり合って行きます。
人知を超越した存在に取り込まれた新道たちに勝ち目はあるのか、そもそもどうなれば「勝ち」なのか。
新道たちの戦いがどうなっていくのか、目を離すことができませんね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!