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今回紹介いたしますのはこちら。

「無能なナナ」第8巻 原作・るーすぼーい先生 作画・古屋庵先生 

スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスより刊行です。


さて、前巻でまさかのあの人物の生存が発覚した本作。
一方で自分の立場に疑問を持ち始めたナナは、新たな戦いを始めることになるのですが……




ナナがある決心をしてキョウヤに話をしようとしていたところ、突然教室に呼び出されてしまいました。
なんでも、キヨミが殺されてしまいそうだ、というのです。
すぐに教室に戻りますと、そこには今まで見たことのない生徒が教室にふんぞり返り、リーダーシップを取ろうとしています。
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人が死んでいるのに警察は来ないし先生も軍も何もしない、だったら自分たちの決め事で秩序を作るしかない。
今後俺がお前らを守る、その代わりお前らは俺の作ったルールに従ってもらう。
そんなことを言い出しているその生徒は、相馬ダイスケ。
今までほとんど登校していなかったのですが、いざ来てみるとなかなか厄介な人物のようです。
いきなり来て横暴ともいえる行動を起こすダイスケに、異を唱えたのは西條タケオでした。
今まで目立たなかった彼ですが、どうもダイスケとはこの学校に来る以前からの知り合いのようで。
どうやらあまり仲は良くないようですが……だからこそなのでしょうか、自分たちのリーダーはナナだから引っ込んでいろ、と真正面からダイスケに反論をしたのです。
そう言われたダイスケは言いました。
てめえがまとめ役だったら、このキヨミって人殺しの女をどうするよ?
俺なら殺す。
警察に委ねるわけにもいかない、閉じ込めておける様な場所もない、次に何かする前に対処するのがリーダーってもんだろ。
なあ、柊木のナナちゃんよぉ!
……ぎろりとナナをにらみつけるダイスケ。
キヨミは「人類の敵」に操られていたんだ、と言ってもダイスケはこんな反論をしてきます。
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俺がキヨミを殺したとして、「人類の敵」に操られてたら許してくれるってのか?
……わずかなやり取りですが、ナナはこの間にこのダイスケと言う男が厄介な人物であることを感じ取っていました。
粗暴そうに見えてちゃんと目的を見据えてしゃべる、その上人の弱みに付け込むのが上手い、きちんと実利を取るタイプか……?
そう考えた末、ナナが出した結論はこうでした。
ではこうしましょう、まず私はリーダーを降ります。
キヨミさんの身柄は私とサチコちゃんが責任を持って預かります。
そう言ってもまだ足りないとにやつくダイスケ。
その反応も想定済みなのでしょう、ナナはこう続けました。
私から皆さんに、次のリーダーにあなたを推薦します。
どうか、キヨミさんを助けてあげてください。
現リーダーと争うことなくリーダーの座に就くことができ、他の生徒から恨まれるようなこともせずに済んだ……
ダイスケからすれば、願ったりかなったりの展開と言えるでしょう。
が、うまくいきすぎることに、ダイスケは不信感を抱いたようです。
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うさんくせえ女だな。
ダイスケは今までで一番機嫌の悪そうな表情を浮かべ……
まあいいだろう、新しいルールは明日発表する、強い能力を持ってるやつは手足として欲しいから、呼び出したらすぐ来るように、と言って、解散を促すのでした。

自分の命を救ってくれたナナに、キヨミは涙を流して感謝し、謝罪します。
ナナはあなたのせいではないんです、いいんです、とキヨミを優しく慰めるのですが……
ナナとキヨミ、キョウヤ、サチコ、モエだけが残っていると思われたその教室にダイスケが再び現れ、また挑発的な言葉を言い出すのです。
今までご苦労だったな、猿どものまとめ役は疲れただろう、俺も今からうんざりしてる。
俺はお前が嫌いだ、島でツネキチやユウカみたいな猿が死んでる時は気にもしなかったが、古参のコハルまで消えた、お前はうさんくせえ。
猿が猿山の対象の座を奪った時、前の対象をどうするか知ってるか?
……それはつまり、ナナを殺す、と暗に言っているのでしょう。
ダイスケはそんな殺意を隠しもせずに続けました。
流石に今すぐにってわけにはいかねえ、腐っても前のリーダー、人気取りは得意だったみたいだからな。
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ナナが負けじと、せいぜい夜道に気をつけておきますとも返しますと、ダイスケは不敵な笑みを浮かべて立ち去って行きました。
ダイスケがナナの障害になることは間違いないでしょう。
面倒ごとがまた増えたか、とその後ろ姿を見送るナナ。
こうなるといよいよキョウヤとしっかり話をしたいところなのですが、この状況でさらに事態がこんがらがってしまう事だけは避けなければならないでしょう。
とりあえずナナは、いったんキョウヤと話をすることをやめるのです。

その夜、ノートにあれこれ書き留めて状況を整理しようとするナナ。
ですがどうにも筆は進みません。
ここ最近で次々に起きた驚きの出来事や、見えてきた真実。
そしてそこに追い打ちをかけるように現れたダイスケ。
この状況はどうすれば好転するのか?
キョウヤと話をしたところでそれからどうなると言うのか……?
考えれば考えるほど、どうしていいかわからなくなってしまいます。
そんなナナに、モエはいつものにこやかな顔で、元気だすですよ、リーダーじゃなくなっても落ち込むことあるですか?と励ましてきて……
今まで誰も殺したことがないと言うモエ。
口にこそ出しませんが、ナナはそんなモエの顔を見ながら、こう考えるのです。
それはよかった、と。
……そんなナナの考えも知らず、さあさしぇんぱい、早く鶴岡さんをぶっ殺す方法を考えるですよ!と物騒なことを口走るモエなのでした……

と、そんな時でした。
急にモエが、鶴岡に呼び出されたのです。
不安は尽きませんが、モエは自分は150%先輩の味方だ、と両手でガッツポーズをして答えてくれました。
彼女の気持ちに嘘はないのかもしれません。
ですが、鶴岡の部屋で告げられた報せは、予想外のものだったのです。
それは、モエの祖母が危篤だ、という報せで……!
彼女の精神の最大の支えであった祖母の既得の報せ。
萌えの笑顔が曇る中、鶴岡が告げた言葉は……!
そしてその鶴岡の部屋の中に、あの男も静かに立っていて……!!!




というわけで、新展開を迎える今巻。
この段階になって登場したダイスケ、今までにはないタイプの人物でした。
粗暴ではあるものの、クレバーで狡猾な彼は、この後も物語を大きくかき回していくことになります!
ダイスケの目的ははっきりとはわからないものの、とにかく自分の邪魔になるものはどんどんと排除していこうと考えているようで。
その対象はもちろんナナなのですが、ダイスケの毒牙はそれだけに終わらず……!!
そんな窮地に立たされたナナの横に、仲間だとはっきり声をあげてくれるモエはいません。
それはこの鶴岡の呼び出しのせいなのですが……
モエはダイスケとナナの戦いの鍵を握ったまま、最大の転機に立たされることになるのです!!
物語はダイスケ編でありながら、モエ編ともいえる内容に。
生きていたあの男の暗躍も活発化し、まさに「人類の敵」とでも呼ぶべき行動を続けて行きます。
その先に待っているのは何なのか?
ナナはこの窮地を脱することができるのか……?
「人類の敵」との戦いは、まだまだ続いて行きそうです!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!