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今回紹介いたしますのはこちら。

「ギークサークルクライシス 姫の恋路はバグだらけ」第2巻 あおいくじら先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、ちょっとした勘違いから濃厚なマニアが集まるサークルに入り、あれよあれよという間にサークルの姫となったみなも。
自分のことが好きなんだと思い込んでいた花屋敷に、気づけば自分のほうが惚れてしまったみなもは、何とかうまいこと彼の気を引けないかと奮闘するのですが……?



ある日のこと。
電子創作同好会の先輩の一人が、無事東京の企業への就職が決まったという報せを受けました。
最初は特に気にしていなかったみなもですが、よくよく調べてみればなかなか有名な大企業だったことがわかりました。
どんな手段を使ったんだ、とつぶやくみなもですが、花屋敷によれば先輩の実力のたまものだとのこと。
それにしてもこの大学のこの学部からその会社に入るというのは異例と言っていいレベルで、そこから言っても先輩の優秀さがうかがえるというものです。
……そんな話をしていますと、そろそろ自分たちも進路を考えるべきなんだろうか、という考えがみなもの脳裏によぎりました。
まだ2年生ではありますので、具体的にどこという社名までは出てきませんが……一応ビジョンはあるようです。
みなもは、やっぱり就職先は地元、と言おうとしたのですが、期せずしてその言葉を遮り、花屋敷はこういうのです。
僕は東京の企業に行くつもりです、と!
都会にはいろんな人や物が集まるから見識も広がる、大学を出たら東京に行こうとずっと考えていたという花屋敷。
密かにみなもと花屋敷をくっつけようと奮闘している夢海は、みなもちゃんも東京に?と話を振ってくるのですが……
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みなもは何とも言い難い微妙な顔と生返事で返すのです!
みなもの頭の中は、マジで?花屋敷君東京行っちゃうの?なんで?という疑問でいっぱい!
北海道の中での大都会である札幌民であるみなもは、東京に対してちょっと複雑な感情を抱いているため、素直に自分も東京に行こうとは言えないのです。
ざっくりいうと、東京への印象は「悪くないがよくもない」、総合的には「札幌のほうが強い」気がする、そんな感情が、みなもに自分も東京に行く!と素直に言わせないわけです!!

そこでみなも、逆に花屋敷に東京行きをあきらめさせる方向でトークをはじめました。
地元に就職した方が便利じゃないですか、無理に北海道出ることないっすよね。
死んだ目でそう言うのですが……花屋敷は内心焦っております。
実は花屋敷もみなものことが好きだったりしまして。
みなもが常日頃この辺りを否か否かとこき下ろしていたため、水面も上京しようとしているに違いないと考え、大学卒業後にモーションをかけようと思っていたようなのです!
行き先が違っては元も子もない、でもこの流れでやっぱり地元に、と日和れば、みなもに「なんか私に変な期待してる?」と気持ち悪がられてしまうのではないか……
そう考えた花屋敷……こちらも、みなもに東京行きを決意させようという方向でトークを展開し始めてしまうのでした!!

このトーク合戦、最初は花屋敷が優勢でした。
東京のほうが就職の選択肢は多いし、賃金も高い、将来的に地元に戻るとしても一度は東京で働いた方が有利ではないか?
そんな花屋敷のセールスポイントにまともな反論ができないみなも。
逆に満員電車が嫌だとか、台風が嫌だというみなもの意見は、札幌ならある程度満員電車に慣れているのではないか、札幌は台風はこないものの大雪がある為気象的な過酷さは変わらないのではないか、と冷静な反論を受けてしまい……
そこでみなもが苦し紛れに言ってみたのは、
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「田舎三大聖地」がなくても平気なのか!?というポイントでした。
ホームセンター、イ〇ンモール、ラウンド〇ン、田舎者はこれらがない生活は想像できないはず!!
……なんだかものすごく偏った意見な気がしますが、以外にもその攻撃は花屋敷に有効なようです。
う、それは、とよろめく花屋敷!
ここ外ばかりにみなもは畳みかけます!
花屋敷君どうするの?
ママさんダンプが入用になったらどこで買えば?
スウェット姿で気軽に行けるショッピングモールがなかったら?
ツレとボウリングしながらビリヤードがしたくなったら?
……東京で暮らせばママさんダンプが入用になることはほぼない気もしますが、花屋敷は明らかに追い込まれております!
勝利を確信したみなもは、身の程を知りなさい花屋敷君、札幌こそ私たちが戴くべき都なのよ!と胸の中で勝利宣言をするのでした!
……が。
そこで夢海、そっと手を挙げてこう言うのです。
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それ全部お台場にありますよ、と。
その一言で花屋敷は完全復活!
聞きましたか、揃ってますよ三大聖地!
そもそも東京都民の六割は地方出身者だそうですからね、僕らにとって住みにくいはずがありません!
東京は思っているよりずっと懐の深い都市なんですよ!
もう北海道で就職するのは考え直して、僕と一緒に東京で就活するべきですよ!!
一転して今度は花屋敷が声高に勝利宣言!!
みなもは、そんなに東京がいいっていうの、というよりよほど私と一緒はイやってことか?と衝撃を受けて瞳に涙をためるのです。
しかしその時、夢海は一人あんぐりと大口を開け、フリーズしていました。
そして……みなもに尋ねるのです。
今のちゃんと聞いてた?
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今花屋敷君、「僕と一緒に」って……




というわけで、今まで隠し通してきた花屋敷の本音がとうとう垣間見えてしまった今巻!
この後物語はクライマックスへと向かっていきます!!
なんだかんだ両想いなみなもと花屋敷ではありますが、実は花屋敷にはみなもに隠しているある趣味がありまして。
ちょっと一般には受け入れられづらそうなその趣味をカミングアウトできないことには、お付き合いするなどとてもとても……と思っている花屋敷、泣かなk最後の踏ん切りがつかないのです。
そうしてまごまごしているうちに別のトラブルも巻き起こり、二人の関係はややこしいことに!?
果たして二人の奇妙な恋はどんな結末を迎えるのでしょうか?
その結末を見逃すなかれ、です!!

北海道あるあるとサークルの姫ネタとラブコメをミックスした本作ですが、ハイテンションでコミカルなノリで最後まで楽しく読むことができます!
一癖あるキャラであるみなももその癖を含めて可愛らしく、花屋敷の本当の気持ちがわかってからは一層ほほえましさが増すのも良いところ。
あおい先生にちょっといろいろありまして、連載が1年近く中断してしまい、完結巻となる本作の発売もそれだけ遅れてしまいましたが、それでもちゃんと完結してくれたことは喜ばしい限り……!
1年間待ったファンの方も納得のラスト、是非ともお楽しみください!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!