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今回紹介いたしますのはこちら。

「エコエコアザラク REBORN(リボーン)」第2巻 原作・古賀新一先生 漫画・山田J太先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。


さて、古賀先生の傑作を、山田先生の筆によって現代によみがえらせた本作。
現代によみがえった魔女である黒井ミサは、目立った活動をすることもなく、その魔力で愚かなものに報いを与える程度の行動をしてクラス、はずでした。
ところがミサの周りに、妖しい動きをするモノが現れて……!?



ミサは放課後、旧校舎で占い師の真似事のようなことをしています。
真似事と言っても魔女ですから、その占いの能力は折り紙付き。
その日も複数の女生徒がうわさを聞きつけ、占ってもらおうとやってきました。
ですがその中の一人、ヨシノは内心面倒臭がっているようです。
本来今日はここに来ている友達たちと限定スイーツのお店に行くはずだったのですが、急に予定が変わって先に占いしてもらおうと言うことになったようで。
そんな急な予定変更を受け、「他人」はコロコロ意見が変わる、とうんざりしているのです。
友達が占ってもらっている間、素人の占いなんて信じられないなどと考えながら見ていたのヨシノ。
他の全員を占ったあと、ミサはそんなヨシノにもあなたの番よと手を差し伸べました。
ここで断るのもなんですから、特に占って欲しいことも言わずにお願いしますと手を差し出します。
彼女が本当に占って欲しいのは、ぴったり気が合う人と出会える友人運なのですが、それを口に出すと空気が悪くなるのは理解しているわけです。
ミサはそんなヨシノの手相を見ると……あらあなた……と、何か気付いた様子。
しかししばらくヨシノの顔を見ると、何でもない、と訂正し、こんな占いの結果を告げてきました。
このまま道を間違えなければ、ごく普通に平和に生きて行けるでしょう。
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このまま、なにもなければね。

ミサの占いは気になりますが、だからと言って何かできる事があるわけでもなく。
ヨシノはその後友達と遊びに出かけるのですが、限定スイーツは売り切れてしまっていました。
予定を変えたせいだ、口に出さず不満を溜めるヨシノ、その後の日常でもストレスを重ねて行きます。
自分が欲しい色とは微妙に色味の違う靴下を買ってこられる、自分の食べたいものとは180度違うメニューが出てくる夕食……
そんな時、いつも見ているアプリを見ていますと新しいコンテンツが加わっていることに気が付きました。
それは、自分そっくりの「魂の双子」を探してくれるマッチングアプリなのだとか。
本当に自分そっくりで、考え方や施行までそっくりな人物と会うことができれば、そんな人物と友達になれたら。
淡い期待を抱いて、ヨシノはそのアプリに登録するのです。

翌日も、友達に不満を感じながら日常を過ごしていたヨシノ。
そんな時あのアプリでマッチングが成立した通知が届いたのですが、なんということでしょうか。
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まるで自分と双子、いや、自分そのものにしか思えないほどそっくりな人物がマッチングしているではありませんか!!
プロフィールを確認すると、趣味や好きな食べ物や好きなアイドルまで一緒!
いてもたってもいられず、ヨシノはその人物にコンタクトを取り、すぐアプリで通話までする関係になるのでした!

ヨシノの願いはかなえられました。
まるでもう一人の自分のように気の合う友達を得て、毎日彼女と会話ばかり。
今までの友達の誘いも断り、その子との会話を楽しむのです。
そしてそのまま実際に二人で会おうと言う段階まで話が進みまして、ヨシノはウキウキ気分!
やがて二人が会う日がやってきますと、ヨシノの気分は最高潮です。
楽しみだ、きっと楽しいだろうな、「わかる!」の連発になったりして……
そんなことを考えながら、その落ち合う予定の場所に向かいました。
するとその道に、ミサが現れました。
ヨシノさん、と彼女を呼び止めるミサですが……何か良くない予感を感じたのでしょうか、ヨシノはあたし急ぐんだけど、とさっさとその場を離れようとします。
ミサはそんなヨシノの手をつかみ、その手のひらを指しながらこう語りかけました。
前に言ったでしょう、なにもなければ「このまま」平和に生きて行けるって。
「相」が変わった、貴女の運命が分かたれた。
ここが運命の分かれ道。
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このまま今までの友人たちと平和に過ごす道を選ぶか、運命が変わっても生き写しのようなたった一人に会いに行くか。
選ぶのはあなた。
でも、私は「今のまま」がいいと思うけど……
その選択を前に、ヨシノは……

ヨシノが選んだのは、たった一人の生き写しに会いに行く道でした。
だって、きっと運命だよ。
こんなに話が合う子がいるなんて。
こんなに「全部」一緒なんて。
そんなことを考えながら道を進んでいきますと、やがてマッチングした相手の姿が見えてきました。
そこでヨシノの目はまた一層輝くのです。
すごい。
今日のコーデだって合わせてないのに、鏡で映したみたいに同じ!
そう、二人の格好は、まるで示し合わせたように全く同じで……!!
ヨシノは嬉しくなり、大きく手を振って彼女に呼びかけました。
ヨシノに気が付いた彼女は、大きく目を見開いて驚いています。
これだけ一緒になったら驚くのも無理はないでしょう。
……いや、なんだか妙です。
彼女は、驚いている……と言うより、怯えている……?
彼女は震える手で、手にしていたそっくりなバッグから何かを取り出し、震える声でこう言いました。
ほ、ほんとに居たんだ。
あたしの、
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ドッペルゲンガー……


というわけで、自分そっくりな人物を見つけたことで、運命の分岐路に立たされるお話を収録した今巻。
自分そっくりなもう一人の自分、ドッペルゲンガー。
目撃するとほどなく死んでしまうと言うドッペルゲンガーですが、ホラーものではもはやおなじみの存在です。
このお話でも自分とそっくりそのままな人物、が登場した時点でドッペルゲンガーではないかと考えた読者も少なくはないでしょう。
ですがそのドッペルゲンガーによって恐ろしい目に遭わされる、というテンプレートの展開ではないのが流石本作と言うところ!
二人が出会ったあと、どうなるのか?
本作ならではの読後感が味わえる結末を迎えるのです!!
さらにその後、ミサの敵となるであろう謎の人物も再び登場。
二者の激突が避けられないであろうムードを徐々に高めていくのです!!

この他のお話も見逃せません。
すっかりミサト仲良しになったチヒロや、トラブルメーカーのレナが活躍するお話の他、動画配信者が期せずして手に入れた能力を乱用した報いを受ける話、あの魔草の代名詞「マンドラゴラ」の現れる話、過去をやり直したいとミサに願ってきた男の運命を描く話など、様々な方向で描かれる物語が収録されております!
そんなお話にあのミサの敵となるであろう人物の影が見え隠れし、そして今巻のラストではとうとう対面を……!?
山田先生の妖しく美しい筆致で描かれる新たな「エコエコアザラク」、今巻も必見ですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!