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今回紹介いたしますのはこちら。

「やったね たえちゃん!」第3巻 カワディMAX先生 

メディアファクトリーさんのMFコミックスフラッパーシリーズより刊行です。


さて、たえ子とその中に眠るもう一人のたえ子「たえない子」の日常を描いていく本作。
降りかかる火の粉を払っていたたえない子ですが、その火の粉の中に自分の弟がいたと怒り狂う危険な極道、一郎。
人間離れした力を持つ一郎、その執念で徐々にその仇がたえ子であると言う正解に近づいて行き……!!




とある出来事が原因で、たえ子と別行動をしていたキッカ。
そこで彼女は、運悪く一郎たちと遭遇してしまいました。
キッカを捕えて尋問し、次郎を殺した犯人を見つけ、惨たらしく殺す。
彼らの目的はただそれだけです。
とはいえキッカも普通ではない女!
人気のない駐車場に連れ込まれながらも、襲撃に真っ向から対抗するのです!!

襲い来る雑魚どもなどキッカの相手ではありません。
早々に蹴散らすキッカを見て、一郎はキッカが次郎を殺したのだと考えたようです。
ですが一郎がキッカに襲い掛かるよりも先に、キッカの方が動きました。
有無を言わさず、渾身のハイキックを一郎の左側頭部に叩き込むキッカ!
ところが一郎、びくともしません。
しゃべってる途中で蹴るな、とキッカに文句を言うと、そのままキッカの蹴り足をキャッチ。
軽々と片手でキッカを持ち上げる一郎、キッカの方はたまらず捕まれていない方の足で後頭部を蹴りつけるのですが、一切意に介しません!
そしてそのままキッカの体を思い切り振りまわし、
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車にたたきつけたではありませんか!!
一発でもとんでもないダメージとなるその叩きつけですが、一撃でやめてくれるほどやさしい一郎ではありません。
何度も何度も車にキッカを叩きつける一郎!
ポイと放り捨てられる頃には、キッカの体はボロボロになっていました。
ガクガクとけいれんをしているキッカ……
それを見て、部下たちはキッカを拘束しようとするのです。
が。
キッカはまだ意識を失っていなかったのです!
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自分を捕えようと不用意によって来た男の喉笛を、靴にしこんでいた杭で一撃!!
これはいたずらに人の命を奪うのをよしとしない園長先生に、いざというとき以外使うなと固く禁じられていたとっておき。
ですが流石にこのピンチは「いざというとき」と言ってもいいでしょう!!
……そのとっておきの攻撃もそうですが、一郎の一番の部下であるノブは、幾度も幾度も車にしたたかに打ち付けられたにもかかわらず立ち上がれることに驚いた様子。
キッカはというと、バケモンみてーなやつと暮らしてっからォッ、こんぐらい屁でもねーぜッ!と血塗れの顔でなお笑うのです!
仲間の仇とばかりに襲い掛かって来る男たちを抜群の身のこなしで片づけ、改めて一郎の方へ駆け出すキッカ。
そして一郎の首筋に的確に杭を突きさすのです!!
……が、
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一郎はそれでもかまわず、巨大な拳をキッカの顔面に叩き込むではありませんか!!
キッカの体を軽々と振り回す怪力から繰り出されるパンチの威力は言うまでもなく超強烈。
物凄い勢いで吹き飛ばされたキッカの体は駐車場の看板にたたきつけられてしまいます!!
いかにタフなキッカと言えども、これには耐えられません。
意識を失い、とうとう捕えられてしまうのでした……

その頃、たえ子はキッカのことを考えながら家に帰っていました。
たえ子は自分が意識を失っている間に、もう一人の自分が何かをしているらしいことに気が付いています。
ですが何をしているのかまでは知りません。
それでも、自分が何かをしているなら、自分が止めなければならない、と考えていました。
そんなたえ子の決意を支えるのは、やっぱりコロちゃん。
元気出して、僕がついてるから、と励ましてくれるのでした。
と、そこに、以前はたえ子をいじめていたものの、いろいろあっていまやすっかり舎弟のような存在になっている江里奈が息せき切って現れます。
彼女は偶然キッカが一郎にさらわれる場面に居合わせていまして、それをたえ子に知らせようとやってきてくれたのです!
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しかもキッチリさらって言った車のナンバーが見える画像もとってくれていた江里奈!
その報告を聞いてどうしようとおろおろするたえ子なのですが……
すぐにたえない子が表に出てきまして、そいつらはどこへ行った、と江里奈に問いかけてきました!
その豹変にビビりながらも、南の方に、としっかり情報をくれる江里奈。
それを聞くとたえない子は、その超人的な体力とワイヤーを使って、さながらアメリカンコミックのヒーローのように、建物と建物間を跳び、キッカのもとへ向かうのでした!!




というわけで、一郎との決戦が近づく今巻。
江里奈の思わぬアシストによって、キッカのピンチに気が付くことの出来たたえない子。
ですが、皆様の良く知るように、一郎はとんでもない外道!
今回紹介させていただいた以外の部分では、その容赦のなさととんでもない怪力を活かした惨たらしい拷問を披露するシーンもありました。
そんな拷問を、キッカにもしてしまうかもしれません!
たえない子はキッカがこれ以上ひどい目に遭わされる前に助け出すことができるのでしょうか?
いや、そもそもたえない子は一郎に勝つことができるのでしょうか!?
今までのどの敵よりも強力である事は間違いないであろう一郎。
人間の体をやすやす千切る破壊力を持つ一郎と、素早い身のこなしと人間を両断するワイヤーを操るたえない子。
どちらに転んでも、無事で済むとは思えません!!
今巻で決着を見る一郎編、その結末は……!?

そんな一つの山場を迎える本作ですが、一郎の過去などを織り交ぜつつ進んでいきます。
そしてその中で、次なる展開……といいますか、たえない子の謎にも迫っていくであろう物語の鍵となるであろう要素が混ぜこまれております!
予想以上にスケールが大きくなっていきそうな本作、今後の展開も見逃せませんね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!