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今回紹介いたしますのはこちら。

「星のさいごメシ」第2巻 おおひなたごう先生 

エンターブレインさんのビームコミックスより刊行です。


さて、結婚直前になって一方的に婚約者から破談を突き付けられた雑誌編集者、星乃。
そんな彼への思いを断ち切り、人生の最後に何を食べるかをさまざまな人に聞いて記事にする「さいごメシ」という企画を立ち上げ、好評を博すことに成功します。
仕事も順調で、徐々にではありますが破談の心の傷も癒えてきたように見えた星乃でしたが……?




ある日のこと。
いつものように行きつけのお店で晩酌を楽しんでいた星乃。
そこに顔なじみの常連、宇見が顔を出しました。
久しぶりとあいさつをする星乃なのですが、なんだか宇見の様子は少し変です。
芋焼酎のロックを駆け付け一杯とばかりに飲み干した宇見、急に別れた彼氏とはその後どうか、と尋ねてくるではありませんか。
どうもなにも、あれ以来連絡もありませんし、行方も分からずに探しているくらいです。
星乃も急に「俺は浮気した、俺が悪い、だから結婚できない」と言われて納得できるはずもありませんから、もう一度彼に会って話を聞こうとも思いました。
ですがマンションはもう引き払われ、仕事もやめているという状態なのです。
そのことを素直に明かしますと、宇見は言うべきか悩んだんだけど、と前置きしてこんなことを言い始めました。
2週間以上前だけど、病院で星乃ちゃんの元カレを見たの。
以前あった時よりひどく痩せているように見えたのよ。
……誰かのお見舞いに行った、という可能性もあるでしょう。
ですが、ひどく痩せていたように見えたというのも気になりますし……思い起こせばおかしいことがたくさんありました。
星乃はおもむろに立ち上がり、ふらふらと店を出ていきました。まるで夢遊病のようにふらふらと頼りなく夜の道をさまよう星乃……!
ついには通行人にぶつかり、道路にばったりと倒れ……
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そうになったところで、あとを追いかけてきてくれたお店の店員さんががっちりキャッチしてくれました!!
片島さん?
その自分をキャッチしてくれた店員の片島さんに問いかける星乃。
片島は、そんな時でも妙に冷静に3,800円になります、とお会計を求めてきました。
双よね、ごめんなさい、お財布とかみんな店に忘れて……と星乃が言うと、片島はちゃんと忘れたバッグごと持ってきてくれています。
さらに現金が足りない時のためにクレジットカードのカードリーダーや、いつでも出せるように領収書も用意している片島。
一通り会計が終わると、今度は落ち着かせるための水も渡してくれたのです。

片島の用意はこんなものではありませんでした。
おつりがあったと起用の小銭、気分が悪くなっていたと起用のエチケット袋と凝固剤、転んでけがをしていた時の消毒液やばんそうこう、蚊に刺されないように虫よけスプレー……
以上に用意のいいアイテムが何でも出てくる片島のポシェットを見て、ようやく星乃もなんですかそれ、と笑います。
それを見て笑ってくれた、と安堵する片島。
彼氏さんのことで心配されてるようでしたので、と言う片島に、星野は胸の内を明かします。
最初は私のこと好きじゃなくなったんだろうなと思い込んでたんだけど、いろいろあってよくわかんなくなっちゃって。
浮気なんてするはずないことは私が一番よくわかってるのに、なんでちゃんと話を聞かなかったんだろうって。
今になっていろんな公開が一気に押し寄せてきちゃって……
ほんと私って駄目だなって。
そこまで言うと、片島が遮るようにこう声を上げました。
あんまり自分を責めないでください。
私は元気な星乃さんを見ているのが好きなんです。
星乃さんが元気だと私も元気になれるんです。
星乃さんが私の元気の源なんです、だから、元気を出してくださいね。

片島の励ましもあり、だいぶ元気を取り戻した星乃。
意を決し、元カレ、一平のマンションのポストに入っていて、思わず持ってきてしまっていた一平の母の手紙を手に取りました。
いい加減これを返さないと、と決心した星乃、さっそく一平の実家へ電話。
一連の出来事を話し、お返しに伺いたい、一平さんのことでお話したいこともありますし、と丁寧にお願いしますと、ぜひ来てくださいという快い返事をもらえたのでした。

翌日、さっそく一平の実家に向かった星乃。
するとそこで、一平のご両親がすべてを教えてくれました。
まず渡してくれたのは、ご両親あてに一杯が認めた手紙。
そこには……
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一平が、ステージ3の膵がんだという告白がつづられていたのです!
しかも余命は半年と宣告されたとか。
一平が星乃を手ひどく振ったのも、すべてを明かせば星乃が自分を犠牲にして介護してくれるだろう、それは星乃のためにならない、と判断したから。
だから後を引かないように、自分の印象を悪くして無理やり別れたのです……!
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衝撃の事実を知った星乃は、やり場のない思いを涙とともに声に出すしかありませんでした。
ちょっと待ってください、余命半年って!
一平ががんなんて、そんなの嘘です!
だって彼はそんな素振り少しも見せなかった!
なんで一平ががんにならないといけないんですか!!

……そんな星乃の悲痛な叫びがむなしく響いていたその頃。
一平は車をとばし……
有名なハンバーグのローカルチェーン店に来ていました!!
おとなしく順番を待ち、席に着き、提供されたハンバーグを……食べる!!
そして一平は、
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死期間近とは思えないにこやかな笑みを浮かべるのではありませんか!!
……その傍らにあって携帯電話の画面には、「食べずに死ねない絶品グルメ!」というネット記事が映し出されていて……!?





というわけで、お話に大きな動きが現れた今巻。
一平の突然の破談要求がなぜ行われたのかが明らかになり、これで星乃はより一層一杯を探し出さなければならなくなったわけです!
そして一平の行動も描かれ始めます。
今までほとんどかかれなかった一平パートが増えていき、彼が今何をしていて、どう病と向き合っているのかが判明。
そこに紹介した部分にちらりと登場した「食べずに死ねない絶品グルメ!」の記事と、その記事を書いたある人物が絡んでいき……
そして今巻のラストではさらに大きな展開が!!
おそらくここから物語は一層激しく動き……クライマックスまで一直線に進んでいくはず!!
次巻の最終巻まで、目が離せませんね!!

そんなお話の部分の新展開も目が離せないところですが、本作のメインテーマである「さいごメシ」もしっかり収録されております。
前巻から続いているボクサーのさいごメシや、インパクト満点のネーミングのローカルラーメン、一見なんてことなさそうな魚の西京焼きの定食……
それぞれ選んだ人物のそれぞれの思いがこもった、「味」と「思い入れ」、どちらも楽しめる料理が登場するのです!!
こちらの方も、最後まできっと見逃せない内容になっていくことでしょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!