kk0
今回紹介いたしますのはこちら。

「怪異と乙女と神隠し」第3巻 ぬじま先生 

小学館さんのビッグコミックスより刊行です。


さて、「紅衣少女孩」によって親友を連れ去られてしまったと言う女性、シズクと出会った菫子たち。
雨の夜に尋ねてくる怪異だと言う紅衣少女孩から、親友を取り返したいと言うシズク。
乙はそんな彼女の力になりたいといつになく入れ込んでいて……?



学校を終えた後、乙は意を決してシズクの勤めているお店を訪ねました。
何を隠そうそのお店はメイドカフェなのですが、尋ねたちょうどその時、お店は修羅場状態になっていました。
なんでもその日はただでさえ人手が足りない日だと言うのに、働く予定だった従業員の一人が急遽ア休みになってしまったと言うのです。
困り果てている所に顔を出した乙。
以前も店を訪ねてきて、親友を探すのを手伝いたいと言う乙を袖にしたシズク、今回もそれどころじゃないからとあしらおうとしたのです。
が、そこで彼女は閃きました。
乙に手伝わせてしまえばいい、と!

シズクに取り入る為……と言うよりも、手伝ってくれたらパフェを好きなだけ食べてい、という条件を聞かされて手伝うことにしてしまった乙。
当然慣れない仕事で失敗の連続となってしまうのですが、小さくてかわいいメイドさんが失敗しながらも一生懸命頑張ってくれると言うシチュエーションに、カフェにやってきているお客さんはみんなニッコニコ。
乙自身の手応えは最悪ですが、お店としては万事OKなのでした。

仕事を終えて、店舗奥にあるシズクの部屋に通された乙。
乙は約束通りパフェをいただき、舌鼓を打つのです。
するとシズク、乙に前はキツく当たって申し訳なかったと謝ってきてくれました。
彼女は自力で親友のトモコを探し続けていたのですが、シズクの気持ちを知らない周囲から様々な心ない言葉を投げかけられたのだと言います。
乙もそんな冷やかしの一人だと思っていたそうなのですが、乙の懸命な働きぶりを見てそうではないとわかったようです。
そんなシズクの言葉を聞いて、乙は心から思っていた本当の気持ちを明かしました。
私、シズクさんに会えてうれしかったんです。
私と兄は迷子で、気がついたら全く知らない場所にいました。
ずっと、助けを待ってるけど、誰も来てくれません。
だから兄が無理をしています。
どうして誰も探してくれないの?私達っていらない存在なの?
だから嬉しかったんです、いなくなった人をこんなに探している人もいるんだって。
きっとまたトモコさんに会えます、会ってほしいんです。
乙の真剣な表情と、自然と溢れてきた涙を見たシズク、何かを感じたようですが、そんなところに菫子から電話がかかってきます。
慌てた様子で、今どこにいるか尋ねてくる菫子に、シズクさんのメイド喫茶にいるけど、と答えた瞬間、シズクの部屋の扉が乱暴に叩かれました。
その扉は、廊下に出るものではなく、屋上に出るための扉。
つまりあらかじめ誰か屋上にいなければ、叩かれるはずのない扉なのです!
菫子は電話口で叫びます。
私が行くまでじっとしてろ、ノックがあっても絶対出るな!!
紅衣少女孩は、智子さん自身だ!!
いいか、絶対ノックに応じるな、今すぐそのビルから出るんだ!!
その言葉を完全に理解できない二人ですが、今の状況がまずいことはわかります。
ノックの音から逃げる様に店の方へと走り、エレベーターで階下に降りようとするのですが、今度はそのノックの音がエレベーターの中から聞こえてくるではありませんか!!
と、その時、そっちはダメだ!と言う声とともに菫子が現れます!
菫子についてその場から逃げ出そうと走る二人。
すると二人を追いかけるように、ビルの中のあらゆる窓やドアが
kk1
バンバンと叩かれていき……!
そのままなんとか菫子が入って来たで入り口までたどり着いたのですが、なんということでしょう、入って来た時は空いていたシャッターが閉じられてしまっています。
そしてそのシャッターも、激しいノックの音が鳴り響いていて……!
このままここにいても仕方ありません。
止む無く二人はお店に逃げ込み、出入り口にバリケードを作りました。
これでしばらく時間が稼げそうだ、というところで、シズクは今起きていることの説明を求めるのです。
菫子や蓮の調査で分かったことがあります。
紅衣少女孩は、ノックに応じたものを襲う、乙は一度ノックに応じてしまっているから狙われた。
いまのこの紅衣少女孩は、複数の怪異が混ざってしまっている「怪異のキメラ」。
本来山に人をさらう程度の怪異だったのに、伝播の家庭で「ノックに応じると殺される」と言う怪談が集まり、さらに水辺に近づく者を殺す霊や、水鬼の要素が混ざって雨の要素が加わった。
その水鬼には危険な特性がある。
水鬼が人間を死に導くと、その水鬼は成仏できる。
しかし殺された人間は新たな水鬼になって次の犠牲者を探すことになる。
その結果……
kk2
紅衣少女孩に出逢おうと、雨の夜にのみ家々の扉をノックして回り、ドアを開けてもらおうとさ迷い歩く怪異になってしまう。
おそらく自分でも何をしているかわかっていないだろう。
……菫子の分析を聞き、シズクは尋ねました。
敢えて菫子が後回しにしているとしか思えない、核心の部分を。
端的に言えよ、トモコは生きてるのか?
……その質問に、菫子は答えにくそうに、ですがはっきりと答えるのです。
いいや、トモコさんは、すでに死んでいる。
その衝撃的な事実を聞かされて、最初に声をあげたのは乙でした。
kk3
なんで!?トモコさんは生きてる!!絶対再会できるの!!
泣きながら菫子にそう食って掛かったあと、今度はシズクに何かの間違いだから、という乙なのですが……
シズクはそんな言葉に応えず、二人の横を通り過ぎて自分の部屋へ向かって行きました。
ちょっと着替えてくるよ、子の格好じゃどうにも落ち着かないんだ。
世話掛けてごめん、ありがとう。
そう言い残してシズクは、自分の部屋の中に消えて行き、そして……鍵をかけてしまうのです。
慌てて中に入ろうとする乙なのですが、もうシズクの考えは決まっているようです。
覚悟はとうにできていたんだ。
ただ想像よりもずっと最悪だっただけ。
それでもまた会えただけマシってもんだ。
kk4
久しぶり、トモコ。
そう言って、シズクは屋上に続くドアをノックする「それ」に向かいあい……!!




というわけで、紅衣少女孩編がクライマックスを迎える今巻。
謎の多かった紅衣少女孩の正体が明らかになり、そしてほぼ確実に探していたトモコが死んでしまっていると言うこともわかりました。
薄々はその状況も察していた様子のシズクは、変わり果てた姿になって戻ってきたトモコを前にして、何をするのか……?
おそらくそれは、皆様が想像している通りの行動でしょう。
このまま最悪の結末を迎えてしまうのでしょうか!?
シズクの過去のエピソードや、驚くべき新たな怪異も姿を現しながら、紅衣少女孩編は一気にラストへと進んでいきます!!
恐怖と衝撃が連続する怒涛の展開の先にあるフィナーレまで、見逃してはなりません!!

そしてこのシリーズの中で非常に気になる事実も明かされることに。
物語の鍵となることは間違いない事実、今後の展開に大きな影を落とすことになりそうです!
一体これから物語はどうなっていくのか?
次なるお話の中心となりそうなものも姿を現し、これから先の展開がさらに楽しみになって行くのです!!

そんなハードな展開になっていく本作ですが、巻末のおまけではもはや本作のもう一つの売りな気がする菫子さんの恵まれた体いじりのエピソードが収録。
菫子ファンの皆さん必見の内容となっておりますよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!