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今回紹介いたしますのはこちら。

「おぼこい魔女はまじわりたい!」第1巻 仲邑エンジツ先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。



仲邑先生は本作が商業デビューとなる漫画家さん……ですが、広言されてはいないものの「ライコネンの熱帯魚」「放課後!ダンジョン高校」の山西正則先生の別名義、と思われます。
山西先生のSNSアカウントが消えていることなどから、おそらく「魔道士LV99は空気が読めない」連載終了を機会に、SNSなどの反応が大きかった仲邑先生名義での活動に一本化したのではないかと思うのですが……公式発表はされていないようですので、真相はわかりません!

そんな仲邑先生が描く本作、山西先生も得意としていた少し変わった要素を主軸に据えた日常モノです。
本作の変わった要素は、もちろん「魔女」。
果たしてその魔女はどんな物語を形作っていくのでしょうか!?




全身が赤いアカハライモリを見たから、これから探しに行こうよ!
柊木は、友達をそう言って誘いました。
ですが以前ならいっしょに行ってくれたであろう友達からの返答はこんなものでした。
僕らはもう中学生だ、限られた中学生活の一端をイモリ探しに費やすか?否!
そう言って、友人はこれから塾だと去って行ってしまいました。
他のクラスメイトも、いつまでもガキみたいなことしてんじゃねーぞ、と柊木を笑います。
少し前までみんな自分と同じように遊んでいたみんな。
少し背が伸びたからって偉ぶって、と中学になってから変わってしまったみんなに辟易しながら……そして、中学になって部活やら何やらでみんな忙しそうにしているせいで、一人取り残されたような疎外感も感じてしまう柊木。
モヤモヤしながら一人学校を立ち去ろうとするのですが、先生に呼び止められ、届け物を頼まれてしまいます。
届け物の相手は古森チカゲ。
一年生の時に転校してきて以来、一度も登校してきていない女生徒です。
何かしら事情はあるのでしょうが……なんにせよ、女子の家に男子一人で尋ねるのは少々気まずいもの。
さらに、その家が今まで認識はしていたものの、人が住んでいるとは思ってもいなかったちょっぴり物々しい感じのたたずまいなのですからさらに入りづらいのです。
表札にはしっかりと「古森」と書いてあるその家に、呼び鈴がないため大きな声で呼びかけてみる柊木。
返事がなかったので、入りますよ、と断りながら玄関の扉を開けました。
すると中にはなんだか見たことのないような民芸品や、ちょっと不気味な人形、拷問器具にしか見えないモノなどが所狭しと並べられていました。
骨とう品店か何かなのでしょうか……?
少し嫌な雰囲気を感じてしまう柊木、さっさと荷物を置いて帰ってしまおう、と届け物を置くスペースを探し始めます。
するとたくさん並べられたものの中の一つ、ツボの中に例の赤いイモリがいるのです!
探そうと思っていた憧れのものに遭遇し、驚く柊木。
ですが驚いた後すぐに、このイモリがふたもしていないツボの中に入れられていることに気が付きました。
これでは逃げられてしまうんじゃないか、と思わずツボに手を伸ばす柊木なのですが、ツボの口のあたりに手をやると、謎の電気のようなものが走り……!
何もないように見えるのに、何が起きたのか?
戸惑う柊木ですが、そんな彼に突然、何か御用?と声がかけられるではありませんか!
それは背後にあった拷問器具のようなものの背後から聞こえてきたようです。
慌ててそちらに向きなおり、学校のプリントを届けに来ただけで……と謝る柊木!
手近なところにおいて、そそくさと立ち去ろうとしたのですが……どうしてもあのイモリが気になってしまい、どこで手に入れたのか、と尋ねてみました。
するとその声、昨日そこの山を散策してたら見つけたんで捕まえた、と答えました。
そんな色のイモリ初めて見ちゃったから、新薬の材料になるかなぁって、黒焼きにするか、乾燥させてから使った方がいいか思案中で……
そんな言葉を聞いた柊木、折角のイモリが材料扱いされていることにびっくりし……逃がしてはあげられないかと提案しました。
実はこのイモリは自分も探していたけど、可哀想だと思ったんだ、と言うと……その声の主、不満層ではありますが、まぁ逃がしてもいいかなぁ、と提案を受け入れてくれそうです。
安堵する柊木ですが……そこで、声の主が開き戸を開けてぬっと姿を現しました。
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そのかわり、私の言うことを一つ聞いてくれる?
そう言う声の主は、柊木と年のころ同じくらいの女の子で……全裸に大きなコートを羽織っているだけの姿をしていて……!!

彼女は、「一緒に山に来てもらいたい」と要求してきました。
ですが人目につきたくないとのことで、夜中の2時ごろこの家の裏に来てくれ、と注文をつけてきます。
肝心の山に来てなにをするのか、は教えてくれませんでしたが……
ともかく柊木は彼女の要求を受け入れることにしました。
イモリを助けたいと言う思いはもちろんですが……彼女があんな格好だったことに気を取られ、断ると言う言葉が出てこなかったのかもしれません!

指定の時間に現地に向かいますと、すでに彼女はランタンを片手に待っていました。
山に行くと言うのに例の、裸にコート一枚と言うとんでもない恰好のまま!!
けもの道をかき分けて山を登っていく彼女。
親に気が付かれる前に帰りたいと願う柊ですが……彼女は何も言わず歩き続けます。
ですが山の中だけに虫がたくさん飛んでいまして、そんな恰好で虫刺されは大丈夫か、という問いかけには答えてくれました。
体に虫よけの香油を塗っているから大丈夫、着こんでいるとべたべたしてしまう。
後で君にも塗ってあげる、と。
山に入る前ではなく、後でと言うのはどういうことのなのか……?
そんなことを考えているうちうちに、彼女がイモリを捕まえたであろう場所に到着。
そして彼女はイモリをリリースしてくれまして、そこでいよいよ柊木に交換条件を求めてくるのです。
こんな山奥で何をしようと言うのか。
冷や汗を流す柊木。
彼女はランタンの火にふっと息を吹きかけました。
すると瞬く間に炎が燃え上がり、魔法陣のような形に変化します。
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ウチ、実は魔女見習いやってます。
みんなには内緒だよ、いちおう。
……いきなりのその発言、柊木はどう反応していいかわかりません。
中二病的なアレなのか?
ですがそんな疑問を感じる暇も与えず、彼女はとんでもない言葉を続けたのです!
でも見習いは今夜で卒業。
これから一人前の魔女になるための秘儀をこの方陣の上で行う。
その為にヒイラギくん、君の協力が必要なの。
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私とセックスして。
……びっくり仰天のヒイラギくん!!
彼女はコートを脱ぎ捨て、シロートさんに説明したところで意味ないから素直に身をゆだねなさい、とににじり寄ってきて……!!
体勢を崩し、転んでしまう柊木。
その上に彼女が覆いかぶさってきます!
ちょっとちょっと古森さん、今日が初対面ですけど僕ら!とうろたえまくる柊木に、彼女は約束を破る気?と柊木を見つめてきて……!
追い詰められた柊木、ギリギリのところで覚悟を決めて……
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彼女をキスで迎え撃ちました!!
あの、僕ら中学生だし、そ、そのセ……そう言うのは早いと思う!だからそれで勘弁して!
エッチなのはマズイよ!!
そう言って、たまらずその場から駆け出して逃げていく柊木……
一人残された彼女はあおむけに倒れ……そう言う事じゃないんですが……と、今まで顔色一つ変えなかったその頬を初めて赤らめるのでした。




というわけで、奇妙な女の子、古森チカゲに肉体関係を迫られてしまった柊木。
最初こそ手ごろな相手なら誰でもいいと考えていた様子のチカゲ、柊木のことも珍しく自分の家を訪ねてくるものがちょうどよさそうな感じだったから誘ったのでしょう。
ですがまさかの反撃(?)を食らい、彼女の中でそれまでとは違った感情がわいてきたようです!
チカゲは柊木と秘儀を行うため、彼との心の距離を近づけようとしていくのです。
柊木も自分からキスしてしまったことで一層彼女のことが気になるようになってしまったのか、彼女のサポートをしようとアレコレ世話を焼き始めます。
ですが引きこもりの魔女見習いだったチカゲの常識外れぶりは半端ではありません。
彼女のズレた行動を見るたびに、柊木はドキドキしたりひやひやしたりするわけです!
ですが徐々に世間に慣れて行き、逢瀬を重ねていくうちに二人の関係も徐々に慣れて行きまして……!
エロス売りの漫画かと思わせておいて、実は二人の徐々に近づいていく関係をしっかりと描いていくラブコメとなっているわけです!
仲邑先生らしいどこかと牧歌的な雰囲気も残っていまして、ラブコメのコメの方もばっちり。
徐々に近づく二人の関係を純粋に楽しめる内容となっているのです!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!