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今回紹介いたしますのはこちら。

「シャドーハウス」第7巻 ソウマトウ先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、おじい様の支配を破り、この歪んだシャドーハウスの構造を壊すため行動を始めたケイトたち。
「亡霊騒ぎ」の犯人を突き止めたこともあり、ケイトたちは子供たちを統べる立場にいるバーバラに一定の評価を得られたようですが……



定例の報告会で、バーバラがこんな発表をしました。
それは、しばらく「お披露目」と「お呼ばれ」が延期されると言う者。
明らかな異常事態にざわついてしまう子供たちなのですが、すぐにバーバラは、大人たちの住む場所に続く「栄光の廊下」の老朽化による修繕のためだ、と補足しました。
……実際は老朽化などではなく、ある事件によって栄光の廊下が破損したことを大々的にすると印象が悪くなるからそう言っているだけなのですが……
バーバラはさも大したことではないと言いたげに、次の話を始めました。
子供たちの棟の人数が変動したため、班編成を見直す、と。
ケイトたちの班のサラはその発表を聞いてにっこり。
今ケイトたちの班は人数が一組減っているため、そこに補充が行われるのは間違いないところ。
この班で一番先輩であるサラが、ようやく自分が班長になれる、と喜ぶのです。
逆にルイーズは、面倒臭そうだし、自分が任命されたらやだな、と言うのですが、サラは自分を差し置いてルイーズがなるわけない、と言いきるのです。
と、そこにバーバラから指示され、ケイトたちの班に加入する新入りがやってきました。
イザベルとミラベルです。
ですが今ここに来ているのはイザベルとその顔であるベルの一組だけ。
それを見てサラは、双子が班長なんておかしいし、大事な報告会なのにミラベルは欠席じゃないか、と異を唱えました。
ですが以前は班長だったイザベル、先日「罰」を受けたことにより、班長の器ではないと判断されたとのことで、いきなりやってきて班長になると言うことはないようです。
そしてミラベルが欠席したのは、「生き人形」が一体処分されたからだ、と付け加えられました。
二人いたベルの一人が、処分された。
ケイトとエミリコはそれを聞いて、また一人この館の犠牲者が出てしまった、とショックを受けるのです……
サラはとりあえずいきなり来たイザベルたちが班長尾になるわけではないと聞いて安心します。
が、バーバラが班長に指名したのは
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ケイトだったのです!!
自分が班長になると疑ってはばからなかったサラ。
予想外のケイトの指名に青ざめ……そしてすぐに頭に血を昇らせ、ケイトの胸倉をつかみ、ありえない、「星つき」にどんな媚を売ったのよ!と怒鳴りつけるではありませんか!!
バーバラはすぐに手に持っていたベルを鳴らしてサラを止め、そう言う態度が班長になれない原因だと知れ、と咎めるのでした。
……そして、最後にもう一つ、重大な報告が行われます。
子供たちの棟へ、
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近々大人の管理者が視察にやってくる、と。
大人が子供たちの棟へやって来ると言うのは、今までになかったことです。
凄い、初めてだ、どなたですか、と一気に色めき立つ子供たちですが、すぐ星つきのスージーが静まるよう命令。
そしてバーバラが、大人のことを詮索してはいけない、こちらであった出来事を伝えてもいけない、我々がすべきことは子供たちの棟の規律の正しさを見せる事だ、といつも通りしているよう指示。
いつ来るかわからない、明日かもしれないから気を緩めるな、それが大人への近道だ……そう言って、この日の報告会は終わるのでした。

報告会から部屋に帰ろうとしていたケイトたち。
すると物陰からそっとバーバラたちが現れ、ケイトにささやいたのです。
これが私からケイトへの評価です。
貴女のアドバイスで作成した同意書も役に立ちました、班長としてのこれからの活躍を見させてもらいます。
それと、今後相談役として貴女の知恵を借りることもあると思います。
……期待しています。
それだけ言うと、バーバラはそのまま立ち去って行きました。

バーバラに信頼の言葉を投げかけられたのは、ケイトたちにとっては大きな大きな前進と言えましょう。
勿論それだけではなく、班長と言う立場はシャドーハウスの体制を壊す仲間を作るために活用できるはずですし、「星つき」と接触して情報を引き出す機会も増えるはずです。
とはいえ、普通の子供たちよりもさらに洗脳の深度が深いはずの星つきに不用意な質問をするのは危険。
まずは同じ班のメンバーを仲間にすることに集中する方がいいでしょう。
それに不安もなくはありません。
まずは、先ほどのケイトとバーバラのやり取りをひそかに見ていたサラ。
彼女が班長の座を奪い取った(と思っている)ケイトを良く思っているはずがありません。
そして視察に来ると言う大人……おそらく、ケイトたちを不審に思っているだろうエドワードが来るのでしょうが……そちらも警戒しないわけにはいきません。
班をしっかりまとめ上げ、悪目立ちしないようにしなければ、何かと文句などをつけられて今の座を奪われたり、下手をすればすす管清掃を命じられたりしかねません。
ここは気合を入れなおして頑張らなかれ場いけないでしょう!!
ですがエミリコはそんな時でもさえない笑いを浮かべています。
なんでもケイトが評価されたことがうれしいそうで……
その時、エミリコは気付いていなかったのです。
ケイトが班長と言うことは、
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自分も班長だと言うことに!!

班長とは何をすればいいのか?
そうして悩んでいると、エミリコは班長初日で早速遅刻してしまいました。
慌ててみんなの所に向かい、早速朝の掃除をしようとするのですが……そこにはベルの姿がありませんでした。
ミアやルウとともにベルのもとに向かうのですが、部屋をのぞき込むと、
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行きたくない、絶対いやよ!とベルは泣きながら部屋のものを投げつけてくるではありませんか!
これは一体どうしたことでしょう。
もしかすると、今までさせられていたすす管清掃がトラウマになっていて、掃除と言うだけでそれを思い浮かべて拒否反応が出てしまうのでしょうか?
エミリコは必死に、大丈夫ですよ、普通のお掃除です、ほら全然怖くないですよ!と子供をあやすかのように優しく接してベルを連れ出そうとするのですが……なかなか難しそうです。
そしてそんな様子を……サラの顔であるミアが、憎々しげに見つめるのでした……



というわけで、ケイトが班長となった今巻。
ケイトがバーバラに気に入られ、班長になれたのはかなり大きな前進です。
ですがまだまだ問題は山積み。
ケイトへのいら立ちを募らせていくサラ。
顔が一つしかなくなってしまったミラベルとイザベル。
その二人に挟まれ、さらにトラウマに蝕まれてしまっているベル……
同じ班の中でもこれだけ不安要素があるうえ、敵と言っていいであろう大人たちも何やら怪しげな動きをしているのです。
まず問題になるであろうエドワード。
彼は大人たちの中で更なる地位を築くため、裏切者を徹底的に探して潰すつもりです。
亡霊騒ぎは一応の犯人が見つかりましたが、まだ何かある、と察知しているようで。
エドワードが本格的にケイトたちに照準を合わせれば、シャドーハウス打倒はさらに難しくなってしまうでしょう……
今まで以上に慎重な行動が求められる状況、ケイトとエミリコは乗り越えることができるのでしょうか!?

そして今巻では、あの人物の過去が明かされることに。
現在の姿からは想像できないかけ離れた表情を見せてくれるその人物の過去、その過去の出来事が今後の展開にどうつながってくるか、を考えさせてくれます!
さらに大人たちの中で行われるいざこざや、ケイトたちの周りでの変化もしっかり描かれ、錯綜するそれぞれの思いが、これからの物語をどう動かすのかという期待を一層掻きたてるのです!
アニメ化も果たし、より盛り上がっていくであろう本作、これからますます目が離せなさそうですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!