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今回紹介いたしますのはこちら。

「フランケン・ふらん Frantic」第4巻 木々津克久先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。


さて、人知を超えた医療技術と、ちょっと人と外れた倫理観を持つふらんの日常を描いていく本作。
彼女のもとに舞い込む患者は曲者から何の罪もない善良な人まで様々ですが、ただで済むことはほとんどありません!
果たして今回はどんな事件が起きるのでしょうか……?




軍の依頼を受けた帰りのことでした。
輸送機での送迎も持ち掛けられたのですが、ちょっとその振動が嫌だと言うふらんは、一緒に来ていたヴェロニカとともに、バスが来るまで砂漠の中にあるダイナーで時間を潰しておりました。
他にもバス待ちと思われる仲良く手を繋いだカップルや、トラックの運転手らしき男、バイク旅の最中なのであろう女性バイカーなどが同じように店の中にいたのですが……
そこに突然、武装した男が入ってきて、全員動くなと怒鳴りつけてきたのです!!
しかもその男、
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「この中に宇宙人がいる、危険なやつだ、命が惜しかったら動くな!」と言いだすではありませんか!!
俄かには信じられない言葉ですが、男はどうも本気の様子。
持っている武器も本物です。
すぐさまヴェロニカは手早く「始末」しようとするのですが、ふらんはそうやってすぐ殺そうとするのは悪い癖よ、と止めました。
すると武装した男は、全員に携帯電話を出すように指示してきました。
外部との連絡をさせないように、とのことですが……

とりあえず、言うことを聞いているうちはすぐにどうこうしようとはしてこなさそうです。
ふらんたちも携帯を私、宇宙人ってどういうことなの、と尋ねると、男は説明をし始めてくれました。
俺はこの先の第75基地の兵士だ、そこには「宇宙人」が隔離されていた。
二時間前設備が破壊され、多数の職員が殺された、宇宙人が脱走したんだ。
奴はあらゆるものに姿を変え人を襲う、街に逃げ込んだら大変なことになるぞ。
……その第75基地と言うのは、ふらんが先ほどまで仕事で言っていた場所。
不安になったヴェロニカは、ふらんにどんな仕事だったのか聞いてみました。
それはなんと、「トランス・フェノメナの軍事転用」……あの最強の姉妹、ガブリールと同じ能力を兵士に持たせよう、という研究だと言うのです!!
体裁上は一応。、ガブリールにさんざんやられた国が対抗策に、とのことでして、それでふらんは仕事を受けたそうなのですが……国がそんな強力な武器を握って、何もせず防衛だけに使うわけがありません!!
ふらんの安請け合いにくらくらするヴェロニカなのですが、ふらんによれば実験自体失敗しているからその点は大丈夫だろうとのこと。
なにせ博士でも制御できなかったほどのトランス・フェノメナですから、簡易的な施術でも精神的に持たないものが多かったというのです。
……が、その中で一人、人間性をなくすことで精神のバランスを保った人がいた、というのです。
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「あれ」は人を殺すことだけを喜びと感じていた、確かに「あれ」が街に放たれたら膨大な犠牲が出るかも……
そこまで言って、ふらんは少しだけ危機感が出てきたようです。
スマホの認証を使えば、持ち物を奪って一般人に化けた場合、パスワードや指紋認証に引っかかるはず、と考え、武装した男にそれを試してみようと提案したのです。
確かにそれはやる価値がありそう。
早速試そうとするものの、なぜか回収した携帯電話は全て動かなくなってしまっているではありませんか。
どうやら携帯電話がひとところに集まった瞬間を狙い、強力な電磁波か何かを当ててすべて壊してしまったようです。
どうやら「あれ」はかなりの切れ者。
結局何もわからないうちに、1人のみなりのいい男性が声をあげました。
いつまでこんなくだらないことを続ける、私はもう行くぞ!そういって、その男性は立ち去ろうとするのです。
もちろんそんなことを許すはずがない武装した男。
銃を突き付けると、こんな横暴が許されるのか、警察を呼べ、君たちも何か言え、と皆に声をかけるのです、が……
そこで、トラックの運転手が言うのです。
あんた、見た常スーツも高級そうだし、どっかの社長って風だよな。
なんでこんな辺鄙な砂漠に一人でいる?場違いじゃねえか?
男性は、取引の帰りに近くの故郷に寄って母の墓参りをする予定だった、と説明するのです。
が、そこでバイカーは、その故郷に行くには道が間違っている、と指摘。
そして、男性の言っていることが嘘である……と言うよりは、トラックの運転手が未知の間違いに気が付かないことが不自然だ、と言いだしました。
トラックの運転手がうろたえた時、今度は武装した男が声をあげました。
外のバイクはアンタのかい?
俺もバイクは好きでね、わざと使い込んでる風に汚してるが、走行メーターは1000キロも行ってないようだぜ?
そのジャケットは新品じゃないか?さもベテランライダー風だけどさ。
……全員が全員を怪しむような状況。
そのギスギスした空気に耐えきれなくなったのか、カップルが皆さんやめましょう、疑い始めたらきりがない、と争いを止めようとします。
ですが、どちらかが脅迫してカップルのふりをしてるんじゃないか、と今度は彼らも疑われ……

どうにも「あれ」は特定しきれません。
が、そこでふらんは奇妙なことがある、と言いだすのです。
トラックの運転手はロシア系、バイカーは中国系、男性はイギリス訛り、カップルは南米系、こんなにうまい具合にばらけるものだろうか、と……
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そして、ヴェロニカが宇宙人を見分ける方法を思いついた、と一同に告げました。
それは、電気ショックを与える、という荒っぽいものでした。
細胞が変化する生物なら、電気信号に対して命令と誤認して変異を起こすはずだ、というヴェロニカ。
とにかくこの状況を打破したいと言うのは、この場にいるみんなが……おそらく「あれ」も含めて思っている事。
一同は全員大人しくヴェロニカの電気ショックを受けるのですが、何もおかしなことはありません。
電気ショックが強かったのか、軽いものではあるものの、みんな火傷してしまったくらいです。
消炎薬を塗るからこちらに、と皆を呼び込むふらん、そのままヴェロニカにこれで何かわかったのか、と尋ねました。
……実は電気ショックで尻尾をつかめないことはわかっていました。
ですが、この電気ショックによる「火傷」が鍵!
ヴェロニカは……ふらんに呼ばれながらも席を離れようとしないカップルを見ながら言うのです。
電圧はみんな一緒だから、みんな同じような火傷ができるはずなんだ、普通の人間ならね。
火傷がないとしたら、細胞変化しないよう気を使って火傷跡を消してしまった、か。
一度も手を放していないよな。
2人連れなら疑われない、でも、2人だと思ってたものが実は一人だとしたら……!
直後、
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カップルは異形の怪物と化し、暴れ始めました!!
ヴェロニカはすぐさま怪物に飛びかかり、怪物を圧倒するのです!!
が、その際に怪物の伸ばした触手が天上のライトに直撃し、ショートを起こして停電してしまうのです。
……その瞬間でした。
今まで息をひそめていた、予想外の人物がその本性を現したのは!!



というわけで、誰かに化けた怪物を見つける、という比較的よく聞くシチュエーションのお話を収録した本作。
この「よく聞くシチュエーション」ですが、本作はとんでもない展開やオチが日常的に待っている「ふらん」です。
当然よく聞く展開のまま終わるはずもなく、最後の最後までどんでん返しが待っているお話になっております!!
一体どんな展開とオチが待っているのか?
是非とも皆様の目でご確認ください!!

そんな注目のお話の他にも見どころは満点です。
ふらんがちょっとアレな女子に影響を受け、BLが日常的に巻き起こる状況を作る薬を作ってしまうお話や、愛しあいながらもすれ違い続けていた老夫婦の望みを着た結果にとんでもない結末が待っていたお話、ヒーロー活動をしていた男が世界に蔓延する感染症と戦うための力を欲するお話などなど、時事ネタも取り入れながら様々な物語が掲載されているのです!!
そんな中で注目したいお話は、「Frantic」第2巻で描かれた病気の子供のために「異世界転生」を作り上げたエピソードの続編となるお話!!
「ふらん」シリーズでは比較的珍しい、いい話系のお話だったそのエピソードが、続編でどんな物語になるのか?
こちらも本作らしい展開となっております。
ハッピーエンド化、バッドエンドか、それとも……?
こちらも必見ですよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!