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今回紹介いたしますのはこちら。

「GANTZ:E」第2巻 原作・奥浩哉先生 作画・花月仁先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、まさかの江戸時代を舞台にした「GANTZ」シリーズ最新作となる本作。
濁流にのまれた子供を助ける引き換えに、そのまま溺れ死んでしまった半兵衛と政吉、目が覚めるとそこはあの黒い球のある部屋でした。
二人と同じように訳も分からずやってきた者たちと、わずかな前回からの生き残りとともに倒す相手は……「宮本武蔵」……!!




半兵衛は生き残りとともに、大入道と交戦中の政吉たちを見つけました。
巨大すぎる敵を前に、あの政吉も苦戦を強いられているようで。
両腕でがっちりと握られ、握りつぶされてしまいそうになっています。
それを発見した前回の生き残りらしい経験者、参加者たちにみんなで足元を売ってくれ、と指示。
よくわからないなりにみんなが足元を撃つと、大入道の足元で次々に着弾していきます。
残念ながら命中はしなかったようですが、その弾が当たればただでは済まない威力を持っていることはわかったのでしょう、大入道は気を取られ、わずかに耐性を崩しました。
瞬間、半兵衛が大入道に向かって突進!
行くぜ、大将首もらった!!
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その言葉とともに、大入道の内くるぶしのあたりを切り裂いたのでした!!
それなりの深手となったらしいその一撃、受けた大入道の顔色が明らかに変わります。
顔面に怒りの青筋を浮かべ……おぞましい大きな口を開きました!!
そして大きな雄たけびをあげるのです!!
参加者たちはその大声に怯むのですが、半兵衛は引きません。
怯むな、何も変わっちゃいねえ!!
そう叫ぶと同時に、大入道は半兵衛に向かって何かを吐きかけました!!
肩口あたりにその体液を浴びてしまった半兵衛ですが……なにも起きません。
ですがそれは、彼の来ているガンツスースのおかげにすぎませんでした。
となりに立っていた男の左手にもその体液がかかっていたのですが、なんとその男の手はみるみると焼けただれて行って……!!
危険と見た経験者は、左手を負傷した男を下がらせます。
そして大入道の足元に次々と銃を放っていきました!!
大入道もひたすら溶解液をかけて反撃していくのですが、解けていくのは経験者のスーツの上に羽織っていた着物だけ。
やがて銃は両脛に命中し、大入道はたまらず膝をついてしまうのです!!
その隙を見逃しませんでした!
すかさず半兵衛が駆け出し、ジャンプ!!
手に持っていた刀を大入道の胸に臣きり突き刺したのです!!
さらに力を込めて切り裂こうとする半兵衛なのですが……
大入道もそのまま大人しくやられてくれはしませんでした。
左手で半兵衛をつかみ、握りつぶそうと力を籠めるのです!!
その時、右手で掴み取られていた政吉が動きます!
全身の力を籠めると、ガンツスーツが隆起し始め、その力を増幅!!
力尽くで右手の拘束をこじ開け、そこからジャンプ!!
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政吉はそのまま握り続けていた刀を大入道の顔面に突きたてたのです!!
流石に顔面に、貫通するほど深々と刀を突きたてられては大入道も無事ではいられないでしょう。
政吉は止めとばかりに、その刀に力を籠め……頭を真っ二つに切り裂きます!!
そこまでしぶとくうめき声をあげながらも立っていた大入道も、これにはもう耐えきれませんでした。
大の字に地面に倒れるのでした。

……一転して静寂に包まれた決戦の地。
終わったのか?という声もささやかれ始め、終わって寺に戻れば怪我も治る、と経験者が教えてくれました。
川でおぼれた時に終わったと思っていた人生が繋ぎ止められ、家に帰ることまでできる。
半兵衛は思わず、母ちゃん、とつぶやくのです。
……が。
その時、遠くから奇妙な音が聞こえ始めます。
それはドン、ドン、と一定のリズムでなっていて……徐々にこちらに近づいてくるようです。
参加者の一人は言いました。
そういやあのでか入道、あれ、宮本武蔵に見えるか?
まだ終わってねーんじゃねーの?
……そんな参加者の不安を裏付けるかのように、その音はどんどんとおおきくなり、近づいてきます。
それが足音なのはおそらく間違いありません。
そして……二人分である事もわかりました。
宮本武蔵が、二人?
そう半兵衛がつぶやいた瞬間です。
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巨大な、二人の武士の様なものがその場に現れたのは!!
その二体の巨大武士は、大小の刀を腰に下げています。
そのたたずまいは、先ほどの大入道を超えるような力を持っている、と一同に感じさせます。
こんなの見たことねえ、と経験者も漏らすその巨大武士たちから感じるプレッシャーが、参加者の一人を掻きたてたようです。
先ほどと同じように足元を銃で狙って連射するのですが、巨大武士はその他行くとは裏腹な軽い身のこなしてジャンプして回避!!
そして目にもとまらぬ速さで、
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銃を放った男を切り裂いてしまうのではありませんか!!
この一瞬で、この巨大武士がとんでもない強さであることがわかります!!
経験者の指示でいったんこの場から逃げることになるのですが……政吉は、半兵衛が逃げていないことに気が付きました。
全身から油汗を流しながら、二人の巨大武士に真っ向から対峙する半兵衛。
その身体に滾るのは、恐怖か、高揚か、その両方か……
半兵衛はつぶやくのです。
行くぞ。


というわけで、次々に現れる巨大怪物と戦っていく今巻。
ストーリーや背景の説明はもはや「GANTZ」というタイトルがついているから不要でしょうと言わんばかりの勢いで、バトルまっしぐらで進んでいきます!
「GANTZ」本編との一番の違いは当然時代背景なのですが、そちらが活かされていくのはおそらくまだ先。
今は、時代が時代だけに、現代よりも大幅に刀や鉄砲が身近で、そして人々の体力が高いと言うところで、最初からかなり戦えると言う部分の違いくらいしかありません!
ですがそんな人々の体力があるせいなのでしょうか、このいわゆる「星人」も「GANTZ」本編に比べ、最初から相当強力なものが出てきているような。
この大入道の攻撃はガンツスーツで耐えられるレベルのようですが、この二人の巨大剣士の力はガンツスーツの防御力を突破するもののようで……!
激しいものとなっていく戦いですが、この後さらに驚くべき展開が待っています!!
現れる新たな敵、窮地に追い込まれていく一同、その先に待っているさらに驚くべき存在の登場……!!
GANTZシリーズのファンの方ならば思わず声のでる今巻のラストシーンは、ファン必見のものとなっております!!
……本編を知らない方には一層とっつきにくくなってしまいそうな展開ではありますが……あまりそう言う人はいない、と割り切っているのでしょう、おそらく……!
ともかくGANTZシリーズらしい激闘と絶望とどんでん返しが楽しめる内容となっている本作、シリーズの一作にふさわしい内容と言えましょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!