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今回紹介いたしますのはこちら。

「侵略好意」第4巻 犬背九二郎先生 

小学館さんの裏少年サンデーコミックスより刊行です。


さて、友人が増え、以前とは比べられないほど楽しい日常が過ごせているイソラ。
ですがそんな日常を壊す、ミコトと寄生宇宙人リリウムが、さらなる事件を巻き起こしていき……!?



なんとかミコトとリリウムの起こした事件を解決し、友人をさらに増やすことの出来たイソラ。
迫る夏休みには、友達と遊びに行く予定もでき、ウキウキが止まりません。
ですがもちろんそんなことに、ミコトやリリウムが配慮してくれるはずがありません。
リリウムは、宇宙に散らばっている「家族」を呼び寄せたのです!!
そしてその時はやってきてしまいます。
ミコトやイソラ達の住む街に……リリウムの家族が一挙に集合してしまうのです!!
空から降ってきた、黒い球に触手が生えたような奇妙な物体。
それを見て、家族が集まったと言うリリウム、これはミコトへのプレゼントでもある、まずは集まったお祝いにパーティーをしましょう、と何やら電波の様なものを発し始めます。
普通の人間には感じ取ることの出来ない奇妙な電波。
イソラが、アキヲが、カイトがそれを感じ取り……そして、エゴさんはその電波の内容も察知します。
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「生物を手あたり次第食い尽くせ」。
その命令を受けた黒い球上の生物は、次々に町の人々を襲って行きます!!
町の人々を助けたいイソラですが、さすがにこの数を相手にしてはどうにもなりません。
エゴさんに引き摺られるようにその場から逃げるイソラですが、背後からいそらを狙う球もいて……!!
その触手がイソラに届くかと言った瞬間に、アキヲが駆けつけてくれました!!
球を蹴飛ばしてイソラを助けると、すぐに手を貸してイソラを助け起こします。
そして、学校の屋上の縁に座りっているミコトを指さしました。
奴だ。
生物を食い尽くせって電波をまき散らしてやがる!
チモのその言葉からも、この状況を治めるにはミコトとリリウムを倒すほかないことを察することができます。
その時、イソラにカイトから電話がかかってきました。
この状況、悠長に電話に出ている場合ではないのですが……イソラが友人からの連絡を無視することなどできず。
電話に出ますと、カイトはすぐに用件を伝えてきました。
商店街来れる?
ちょっとピンチと言うか、1人じゃ手に負えないと言うか……
この言葉からすると、商店街も同じように宇宙人の襲撃を受けていると言うことでしょう。
こちらも襲われていると伝えると、カイトはこっちは自分で何とかする、と言ってくれたのですが……
もちろんそれは勝算あってのことではありません。
カイトが何より大事にしている、商店街の人々を守りながら、迫り来る宇宙人を倒さなければならない……
そんなカイトはもちろんの事、この町の全域で、一刻の猶予もない状態になっているのでしょう!!
事態を治めるためには、リリウムを倒すしかないでしょう。
イソラはミコトとリリウムの方へと向き直り……叫びました!
やめてよ、こんな事!
食事が必要だからって、もっと他に方法があるはずだよ!
一緒に考えようよ!!
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イソラの姿を見ると、ミコトは不快感をあらわにして、そちらを指さします。
すると黒い球は一斉にイソラの方へ襲い掛かっていくではありませんか!!
この、わからずや!!
そう言ってイソラとアキヲは黒い球をなぎ倒します!
止めよう、止めなきゃ!
そう言うイソラに、アキヲも同調します。
……ついに来てしまった、宇宙人との最終決戦。
エゴさんは……今更君を止めようなんて思わない、この状況をどうにかしなければ約束のメロンソーダにありつけそうにない、とツンデレ的な反応で、いつもは止めるイソラの命をもいとわない行動を受け入れるのでした。
が、ただでは頷きません。
だが、生きることを優先しろ、絶対に犠牲になろうなんて思うな。
死んでもらっちゃ困るんだ、わかっているなイソラ!
キツイ言い方で、睨み付けながら……優しさの裏返しの言葉をかけるエゴさん。
そんなエゴさんにそっと手をやり、きゅっと握りしめ……イソラは言うのです。
わかってるよエゴさん。
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私は死なないよ。
エゴさんがいるから!

イソラとアキヲは、ミコトとリリウムに向かって走り出しました。
ミコトたちは、それに気が付きながらも逃げる様子はありません。
どうせここに来るまでに死ぬでしょう、とリリウムは冷たく言うのです。
……しばらくの沈黙の後、ミコトはリリウムに言いました。
ねぇママ、私を見つけてくれて、選んでくれてありがとう。
ミコトとして見てくれて。
この名前で呼んでくれるの、もうママだけだから。
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……リリウムはにやりと笑い……ミコトに巻き付いて、私もあなたを選んでよかったと思うわ、ミコト、と返します。
ミコトとリリウムの間に何があったのでしょうか?
それが、ミコトがイソラ達を蛇蝎のように嫌う理由に繋がっているのでしょうか?
……どうであっても最後の戦いは、すでに火ぶたが切られているのです……!!



というわけで、クライマックスを迎える本作。
この後ミコトとリリウムの過去が明かされ、闘いは一気に最終局面へと向かっていきます!!
果たしてミコトの過去に何があったのか?
明かされる過去の中には、今まで明かされていなかったとんでもない事実が隠されており……!!
そんなミコトやリリウムの他、様々な人物のドラマも並行して描かれていきます。
正体を隠して、密かに商店街の皆さんを守ってきたカイトは?
イソラとの関係が変わっていった、花崎さんは?
そして密かにイソラに想いを寄せていた猿田君まで!?
様々な人物の様々なドラマが描かれつつ、一気に決着に向かっていく本作!
その白熱の戦いと、すこし変ではあるものの、底抜けに優しいイソラの想いをぜひともその目でご確認ください!!
そんな要素も見どころではあるのですが、その戦いの後に待っているフィナーレこそが最大の見どころだと個人的には思っております!!
あの名作のワンシーンをほうふつとさせつつ、その先にあるものを想像させてくれる感動のフィナーレ、見逃してはいけません!!
カバー下本体のおまけに至るまで、必見ですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!