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今回紹介いたしますのはこちら。

「バレてる!カクテルナイト」第1巻 高山としのり先生 

講談社さんのアフタヌーンKCより刊行です。


さて、現在も「不倫島」を連載中の高山先生が、ついに集英社さん以外で連載を開始した本作。
「不倫島」は原作付きなこともあり、高山先生の出世作である「i・ショウジョ」とはがらりと違うインモラルなテーマを取り上げた作品でした。
ですがこちらの方は、高山先生本来の作風に近い雰囲気の作品になっておりまして……?


街を騒がす流行り病、「ストレスマン」。
それはストレスをため込んだ人が突然怪物のような姿に変身し、暴れまわるという奇妙な現象です。
そんなストレスマンに追いかけられてしまう、何の変哲もない少年、大地陸。
必死で逃げ回る枯れ、その視界の端に段ボールに入った捨て猫が飛び込んできました。
このままではストレスマンによって踏みつぶされてしまうかもしれません。
とっさに陸は猫を抱きかかえ……そして、叫ぶのです。
助けてカクテルナイト!!と。

現れた4人組の魔法少女戦隊。
「超プリンセス」レッドアイ。
「みんなの妹」ヨーキヒ。
「麗人王子様」バレンシア。
「永遠の十七」カルアミルク。
彼女達は、助けを呼んだもののもとに現れ、ストレスマンを退治する、その正体は誰も知らない秘密の戦士たちなのです!!
さっそうと現れてストレスマンを元の伯父さんに戻してあげますと、4人の中の一人、バレンシアが陸の方を振り向いて……
猫を助けた君、かっこよかったよ。
そう言い残して、立ち去っていったのでした。

少年時代のその出会い以来、バレンシアに恋心を抱き続けてきた陸。
そんな彼の耳に、町ではカクテルナイトの噂話が聞こえてきます。
普通のアイドルならパパラッチの的なのに、正体不明のヒロインってズルいよな。
しょうがない、もし正体を知ったら俺らみたいなファンが自宅に押しかけるだろ。
俺ならマスコミに売るな、どこも追いかけてるしな。
……陸はその話を聞いて、こんなことを思っていました。
でも、俺は知っている。
……その時、教室に入っていった陸に一人のクラスメイトが声をかけてきます。
天上空。
クラスの女子にモテモテで、女子に告白されることなど日常茶飯事。
ですが、自分は道場の跡取り息子で高校在学中は交際を禁られている、だけど気持ちはしっかり受け止める、と優しく断るなど、見た目も立ち振る舞いもイケメンな人物です。
陸はそんな空と一番の友人なのですが……空と友達になって、わかったこともあるのです。
それは……
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この天上空が、カクテルナイトのバレンシアだと言う事!!
バレンシアといいますか、カクテルナイトの正体自体が内緒だと言うのに、その正体が男装の女子だと言う二重の秘密を持っている空。
陸も気づかないふりをして、空と接しているのです!

空は自分を男子として貫いて生活しているため、時折無防備な姿をさらすこともありました。
陸はそんな様を、必死でフォローしてあげたりもするのです。
そんなこともあり、空も陸のことを信頼してくれているようで、二人は学校ではほとんどずっと一緒。
昼休みには二人で屋上でお弁当を食べたりもするのですが、そんな時に空は陸肉尋ねるのです。
陸って誰か好きなの?と。
思わぬ人物からのその質問に、コイバナ好き女子かよ、と突っ込んでしまう陸なのですが、その発言は空が気まずくなるものだと気づき、いや違うぞ、お前は口内一の王子様だし、と慌てて取り消します。
空は少し言いにくそうに、こう返します。
僕ら友達だろ?
一緒に遊んでる常陸が女子に笑われるとさ、僕も気持ちよくないんだ、それと同じかな?
友達として陸の力になれるかも、と思って……ダメかな……
陸は……加古先生とか、蜂堂とかいいんじゃねえの?胸デカいしな、と学校で評判の女子をとりあえずと言った感じであげました。
ついでに、カクテルナイトのカルアミルクとかもエロくていいんじゃないか、といかにも男子高校生らしい返答でお茶を濁そうとするのです。
しかし空、親友と言うポジションだけに、陸が全然そこに気持ちがないことに気が付きます。
そしてホントのこと言いなよ、応援したいんだ、と更に質問してくるのです。
陸は……応援できないと思うけど、と前置きして……バレンシア、と答えるのです。
それを聞いた空……手にしていたハンバーガーを落とし、顔を真っ赤に染めあげました!!
王子様キャラじゃん!と顔を隠して叫ぶ空に、怯えた人に笑顔で接する、むしろ母性の塊だろ、と思うけど、と返す陸。
空はものすごくうろたえるのですが……
その時、近くでカクテルナイトのエロスな話題で盛り上がっているクラスメイトの声が聞こえてきました。
この流れだと、自分もバレンシアをそう言う目で見ていると思われてしまう、と思ったのでしょう、陸は必死に言い訳しようとするものの、バレンシアってそもそもえっちな画像がネットでも見つからないし、と最悪の返しをしてしまい……
何も知らないくせに!
そう言って空は陸のほおを平手でたたき……その場を立ち去ってしまうのです。
……知っているのです。
陸は空の、バレンシアのことを。

すっかり気まずくなってしまった陸、知らなきゃよかったのか、悩むばかり。
何も言えないまま、午後の授業が始まってしまうのです。
……が、教室に入ってきた先生が、ストレスマンになりかけになっているではありませんか!!
先生は学校に盗撮がバレたストレスからストレスマンになりそうです、早く逃げろ!!
クソの様な事をしていた先生ですが、人としての意識はわずかながら残っていた様子!
踏みとどまってくれた先生のおかげで教室にいた生徒は皆逃げ出すことができたのですが……
そこで、陸が空のことを思い出しました。
机に突っ伏して、あたりの音も聞かないようにしていた空が、そのまま教室に残っていたんじゃないか?
その不安は的中してしまいました!
ストレスマンの出現によってやって来たマスコミの中継によって、掴まった姿がテレビに映し出された空。
ということは……衆目の目が注がれている中で、バレンシアに変身することができない……!!
陸はすぐに教室に戻ります。
勝負しても勝てないし、声もかけられなかった。
弱えしダッセえ俺だけど……
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好きなやつから逃げるほど弱くねえ!!
教室に飛び込んだ陸は、空の逃げてくれと言う声も聞かず、ストレスマンに中指を立てて見せました!!
もちろん生身の人間がストレスマンにかなうはずがありません。
あっけなくふっとばされ、窓から外に投げ出されてしまう陸なのですが……
空、この町には呼べば応えるヒロインが居るんだ。
そう言って、
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なんと自らズボンも下着も脱ぎ捨てたではありませんか!!
マスコミのサガなのでしょうか、男子高校生の局部が出たため、反射的に(?)しばらくお待ちくださいのテロップが出たテレビ!!
その場にいた生徒の目も、陸の股間に集中するか、見たくないと目を閉じるかされ、空を見ているものは誰もいません!!
そして陸は呼ぶのです。
カクテルナイト バレンシア!!!
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さっそうと現れ、一撃でストレスマンを元に戻すバレンシア!
そして、木の枝にキャッチされて無事だった陸にこう言うのです。
前よりもかっこよくなったね。




というわけで、秘密の男装魔法少女と、何の変哲もない男子の物語が幕を開ける本作。
この後も、カクテルナイトとストレスマンの戦いの裏で行われる、陸と空のあれこれが描かれていきます!!
二人の親友であり、実は気になっている者同士と言う微妙な関係から起こる様々なイベントは、高山先生たしい、コミカルかつキュンキュンさせてくれるものとなっております!!
そんな二人の関係とともに、ストレスマン関係のキャラクターの登場や、他のカクテルナイトとバレンシアの関係なんかも描かれていき、物語は膨らんでいきます!!
どうも陸の身近にもう一人カクテルナイトが潜んで(?)いるような気がしますが、それが今後の物語に同絡んでくるのかも気になるところ!!
陸と空との関係が目玉である本作ですが、それだけではネタが尽きてくるのも仕方ないところでしょう。
登場してくる新キャラや、少しずつ変わってくるであろう空と陸との関係……
それらが今後どう変化していくのか?
そのあたりも含め、これからのお話に注目ですね!!
……もちろん高山先生作品には欠かせないサービスシーンも必見です!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!