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今回紹介いたしますのはこちら。

「はぐれアイドル地獄変」第12巻 高遠るい先生 

日本文芸社さんのニチブンコミックスより刊行です。


さて、ヴァルキリーオペラも準決勝までやってきました。
準決勝第1戦の海空とミカという空手同士の戦いは、壮絶な戦いになるのです!
様々な思いの交錯するこの戦い、果たして最後に立っているのは……!?



準決勝第2試合が始まります。
戦うのは、ダークホースと言っていいラウェイのマオマオと、体格実績共に本大会屈指の大物であるグゼバです。
戦う前、マオマオは流石にナーバスになっていました。
マオマオもグゼバも、その競技の中でのチャンピオンと言う立場は同じ。
ですが、2人が頂点に立つピラミッドの大きさは段違いです。
競技者が多いと言うことは、それだけ才能のあるものが集まりやすいと言う事。
その才能のあるものが集まる中での頂点は、まさにトップ中のトップ、と言うわけです。
競技者の人口が多いとはとても言えないラウェイのチャンピオンと、柔道のチャンピオンではそのピラミッドの大きさは比べるべくもなく。
その実力はマオマオをもってしても見当もつかない、と考えてしまっていたのです。
ですがそこで、すっかり彼女の伯楽となったユニの檄によって、なんとか気合を取り戻すことができたマオマオ。
どんなにデカかろうと、どんなに鍛えていようと、所詮は素手の人間。
脳みそ飛び出すまでぶん殴るだけだ!!

ケイジの中で向き合うと、二人の大きさの違いは一層引き立ちます。
振り返ってみればグゼバは、ここまでの戦いを一切の危なげなく勝ち進んできていました。
逆にマオマオは、全試合紙一重に近いギリギリの戦いばかり。
その戦いの数々を、マオマオは魔弾をはじめとした彼女独自の秘技の数々で勝ち抜いてきました。
ケイジの中央でマオマオは、闘いの前にこの前の戦いで追った怪我をグゼバによって治してもらったことに霊を言います。
そして、廊下で会うより3割増しにでっかく見える、指一本で投げられそうだ、と笑いました。
ですがすぐにあの猛犬のようなまなざしに変じ、こう言うのです。
なあクイーン。
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予告するぜ、アンタと柔道をする。
……にわかには信じがたい言葉です。
バリバリの打撃系であるマオマオが、ウェイトでも完全に勝っている彼女の土俵に上がると言うのですから。
まさか、と驚くばかりのグゼバに、マオマオは彼女の方をポンと叩いてこう言いました。
信じるか信じないかは、アンタ次第。

ゴングが打ち鳴らされました。
両手を開いて前に突き出すいつもの構えを取るグゼバ。
対するマオマオはなんとグゼバと同じような構えをしているではありませんか!!
ホントに組む気?わたしと!?
ブラフか、フェイントか……本気なのか。
グゼバのみならず、観客も皆ざわめくばかりのその展開。
二人の手と手が触れ合うほどの距離になってもなおその構えを崩さないマオマオに、グゼバはその場に及んでなお本気かと尋ねてしまいます。
マオマオはその構えを崩さないまま、ジョークでやるかよ、ほら、と笑みすら浮かべ……
その距離は、完全に柔道の間合いになってしまいました。
こうなればもう掴むしかありません!!
グゼバは瞬く間にマオマオの右手首をつかみ、逆の手で抱きかかえるようにして一気に大外刈りへ!!
マオマオの体はなすすべなく宙に浮きあがるのですが、その展開は予想済みだったようです!!
凄い勢いで宙に舞わされたのを利用し、
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その勢いでグゼバの顔面に肘を叩き込むマオマオ!!
投げの勢いが殺されたことでマオマオは無事に着地します!
グゼバは掴んだままの右手首を離さず、改めて投げを見舞おうとするのですが、マオマオはその引っ張られる力を使って今度は顔面にジャンプキック!!
どうよ女王、自分のパワーを曲げて返される気分は?
これが魔弾!!
一方的に殴られる形になってしまったグゼバは、何と自分から後ろに下がりました。
ここぞとばかりに間合いを詰めるマオマオ、そのマオマオを捕えようと手を伸ばしていくグゼバですが、着がないこともあるのか、マオマオはトロいトロいと紙一重でその手を避けて行きます。
と、今度はグゼバ、マオマオの足を素早く払います!
流石にそれは避けられずに転んでしまうマオマオなのですが、今度もその勢いを曲げ、ジャンプキックで反撃!!
あんたの技とあたしの技、柔らかいのはどっちかな?
グゼバはそれでもなおマオマオをつかもうと両手を振るうのですが、マオマオは身をかがめてそれもかわし……
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下から突き上げるような強烈な頭突きを決めるのです!!
これがあたし流の柔道だ!!
……流石に頭突きをもろに食らってしまえば、グゼバと言えず立ったままではいられません。
KOとまではいかないながら、とうとうあのグゼバがマットに尻もちをついたのです!!
……ここまではマオマオの優勢と言っていいでしょう。
実際、この頭突きでグゼバの顎は割れてしまっています。
ですが……相手は300万人の競技人口を誇る柔道と言う巨大ピラミッドの頂点!!
グゼバは立ち上がり……そして言うのです。
痛かったわ、あなたの柔道。
それじゃあわたしもいいかしら。
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あなたと打撃するわ。



と言うわけで、予想外の展開が連続するマオマオVSグゼバ。
格闘漫画界では、小さいキャラが大きいキャラを倒すと言う展開が定番です。
この戦いの構図はまさにそれで、マオマオに至っては魔弾やら運命殺しやらと言った漫画キャラらしい技もその萎えています!
そんなキャラが大きいキャラを倒す、それの方が漫画的には盛り上がるわけですが……この作品は高遠先生作品なわけで。
高遠先生作品は、びっくりするほどのリアルを突き付けてくる時と、漫画的なファンタジーを叶える時、どちらもあるのです。
特に本作では、フィジカルの強さが戦いの強さにかなりつながっていると言うリアルな面がかなり描かれておりまして、そう言ったことを考えると……グゼバが有利になってくるかもしれません。
漫画的ファンタジーの象徴であるマオマオ。
リアルな強さの象徴かもしれないグゼバ。
高遠先生作品と言うことを考えると、二人のどちらが勝つかは五分五分でしょう!!
果たして勝つのはどちらなのか!?
マオマオVSグゼバ、ラウェイVS柔道、ファンタジーVsリアル。
その注目の戦い、決着までしっかりと収録されていますよ!!

そんな今巻ですが、「地獄変」本編は130Pほどの収録となっています。
残りのページはちょっと特殊な属性を持つキャラたちのラブコメ、「村井くんは水野くんを抱きたい」を収録。
本編ではどうしても入れられなかったエロスな成分を補充する(?)、そっち方面の要素が大充実の読み切りとなっておりますので、バトル成分以外の者はこちらでどうぞ!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!