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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕と悪夢とおねえさん」第2巻 フクイタクミ先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。


さて、慎の持つ黒い本によって、彼を取り巻く「おねえさん」達の闇が曝け出されて行く本作。
果たして今度はどんなおねえさんと、どんな悪夢がその姿を見せるのでしょうか……?




とある日の夕方、慎はお母さんと一緒に夕飯のお買い物に来ていました。
何が食べたいかなどと言うお話をしながらお店を歩いておりますと、女の子たちの集団が騒がしく走り回っているのを見かけました。
慎とそう変わらないくらいの年の頃の女の子数名と、その中で一人少し大きな高校生くらいの女の子一人の集団だったのですが、その高校生くらいの女の子、お母さんは見覚えがあるようです。
その子の名前は真鈴。
なんでも、慎が1年生の時に5年生だったとのことで、当時登下校や放課後の麺等をよく見てくれていたと言うのです。
彼女が中学に入る前に引っ越していったのだそうですが、こちらに戻って来たと言うことでしょうか。
今でもああして子供たちと遊んであげているのか、変わらないなと微笑まし気に眺めていたのですが……

翌日、学校から帰ろうとしていた慎に声をかけてくるものが現れます。
それはやはり真鈴でした。
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昨日お店でニアミスしていたのを彼女も気が付いていたようで、もしかしてと思って愛に来ちゃった、と嬉しそうに笑いかけてくる真鈴。
慎は幼かったせいかあまりしっかりと彼女のことを覚えていなかったのですが、真鈴からすれば楽しい思い出がたくさんあったようで。
近くの公園に二人で向かい、あれこれと話してくれました。
昔のまんまかわいいね、私は中学で引っ越しちゃったけど、また戻ってきたんだ。
昔の友達が多いと思ってこっちの高校入っちゃった。
でもまた慎くんに会えてよかった、慎くんと別れるのすごく寂しかったんだよ。
とっても嬉しそうに王位う彼女を見ていますと、流石に忘れていたとは言いだせず……
彼女の無防備なしぐさやナチュラルに豊富なスキンシップにドキドキしながら、慎は口をつぐむのでした。
するとそこに、昨日真鈴と一緒に駆け回っていた少女達があらわれます。
真鈴はその少女達に親分やらボスやら、ちょっと不思議なあだ名で呼ばれている様子。
人前でその呼び方しないで、と恥ずかしそうに怒る真鈴ですが……
やがて彼女達は、それぞれ持って来ていたバッグの中から、ジュースやら漫画やらおを取り出して広げ始めます。
真鈴も同じようにバッグからたくさんのお菓子を取り出しまして、みんなでわけるがよいぞ、と大盤振る舞い。
みんなで持ち寄って遊んでいるのかな、と慎はその様子を見守っていたのですが……
やがて女の子たちは清を中心にお話を始めます。
君たちも仲間になる?
本当は女の子だけのチームだけど、ボスの友達なら特別よ。
私達は6年生だからおねえちゃんって呼んでね。
仲間になってよ、私弟が欲しかったんだ、と積極的に慎を勧誘してくる彼女達。
突然すぎる勧誘に、慎は考えておきますとお茶を濁すしかなかったのですが、そんな慎のモテモテの様子を真鈴はなぜか寂しそうに見ていて……?

さらにその翌日のことです。
近所の子供たちの憩いの場である駄菓子屋の前で、真鈴が立っているのを見つけた慎。
あそこでお菓子を買ってるのかな、と思いながら彼女を見ていると……
なんと真鈴、
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お店からお菓子を万引きし始めるではありませんか!!
慎が驚いていますと、あの真鈴のチームだと言う少女達がいつの間にか慎の周りに立っていまして、話しかけてくるのです。
ボスの手際凄いでしょ、私達にはまねできないね。
さあ先に公園へ行ってようか。
ボスの邪魔をしちゃあ悪いからね。
……その後、公園でまたお菓子を分けていく真鈴。
真鈴たちのチームと言うのは、こうやって、万引きしたものを持ち寄る、と言うチームなのでしょうか……

どうしても放って置けない慎、夜に公園に真鈴を呼び出し、やめてほしい、みんなにもやめるよう言って欲しい、とお願いします。
真鈴は万引きをしていたことが慎にばれてしまった事に驚き慌てふためくのですが、万引きはみんなが喜ぶんだ、私が悪ぶるとかっこいい、憧れるって、と言いづらそうに言うのです。
ですが、悪いことをした友達を褒めるなんて変だ、みんなが真似するならまず真鈴さんがやめないと、とはっきり告げるのです。
自分はもう知ってしまったから。これ以上は黙っていられない。
そう言って立ち去ろうとする慎。
そこで真鈴は、許してほしいニャーン、とあおむけになって服従のポーズを取るではありませんか!
ふざけないでよ、と流石に怒り出す慎なのですが、真鈴はふざけているわけではないようです。
慎に嫌われたくない、その一心でこんな行動をとったようで……
涙をうっすらと浮かべながら、そんなことを言う真鈴。
するとそこに、またあのチームの女の子たちが現れたのです。
ボスたちこんな所に、今日はお菓子?漫画?アクセ?コスメ?何をやってくれるんですか、ボス?
そう話しかけてくる彼女に……真鈴は勇気を振り絞り、今日は普通の遊びにしない?と持ち掛けました。
ですがそこでチームの女の子たちは予想外の行動を取るのです!
それって、慎くんのせいですか?
そう言って、先ほどの二人の会話もシーンを撮った動画を見せてきて……!!
確かにそこは服従のポーズも含めて恥ずかしいところですが、そこはそれ。
慎くんに割れたからとかじゃなくて、もう潮時っていうか、いつまでも悪やってるとか逆にダサいじゃん私たち、と説得を試みる真鈴。
ここから、少女達は驚くべき真実を明かします。
私たち?
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万引きしてたのってあんただけじゃん。
うちらはいつも買ったものや家にあったものを適当に持って来てただけだっての。
うちらもやってたって本気で信じてたの?
ダサいのはあんただけだよ、ちょっとおだてたら平気でやりまくっちゃってさあ。
証拠はいくらでも残ってる、降りることができないのは犯罪を犯したあんただけ。
勿論ウチらは降りることを許さないけどね、ボス。
……引っ越し先で友達を作れず、こちらに戻ってきても昔の友達に溶け込むこともできず、無理して入った知らない人ばかりの高校でもひとりぼっちだった真鈴。
小学生なら優越感をもって接することができそうと声をかけたのがこの少女達だったのですが……
彼女達が、真鈴と遊んであげていた、と言う事のようです。
そこまで聞いて、慎が声をあげました。
でもやらせたのは皆だよね。
それに、万引きしたものと知りながらいろいろもらってた!
そう正論を言われると、真っ向から反論はできません。
少女達は、みんなで心を押さえつけました。
そして、無理やり口移しで真鈴が持ってきたお菓子を食べさせようとしてきたのです!
慎くんはお菓子食べてなかったね、仲間同士同じものを分け合い食べることで結束を強めるの、食べればきっと考えが変わるよ。
慎に馬乗りになって無理やり……と言うところで、真鈴が慎を助け出してくれました。
慎くんを巻き込まないで、私がバイトでも何でもして皆の欲しいものずっとあげるから!!
そう言う真鈴なのですが、少女達は言うのです。
なにそれ、そんなつまんないことしなくていいよ。
……真鈴の決死の思いから出た言葉を、「つまんない」と言いきってしまう彼女達。
その言葉を聞いて……慎は眠りに落ちるのです。
人が心の中に「魔」を宿したと感じた時、慎は抗えない眠りに落ち……
不可思議で可笑しく、無惨で恐ろしく、グロテスクで美しい……
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悪夢を見る。
慎の影が手を伸ばし、チームの女の子たちに襲い掛かります。
すると彼女達は、怪物と変わり……!!!




と言うわけで、久しぶりに再会したおねえさんとの悪夢を描いたお話を収録した今巻。
今までの流れから、この真鈴が怪物になるかと思いきや、その取り巻きが本当の間を抱いていたというどんでん返しが待っていたこのお話。
全てが明かされ、少女達が魔をさらけ出したその時、真鈴はどうするのか?
悪夢はどのように決着するのでしょうか!?

そんなお話の他にも様々な悪夢が用意されております。
夜な夜な行方不明になったと言う飼い犬を探し回るおねえさん。
たくさんの人形とともに、部屋に引きこもり続けていたおねえさん。
慎のことが大好きな瑞乃の前に突然現れたライバル(?)のおねえさん。
理想的な一家の一員かと思われていた、本当の姿があかされるおねえさん。
数々の魔を抱えた彼女達と、その魔を暴き、食らっていく本を持つ慎。
そんな本作ですが、残念ながらこの第2巻で完結となります。
いつ完結してもおかしくないタイプのお話ではある本作ですが、最後には本作最大の謎である「黒い本」が何なのか、全てではないながら明かされることに。
巻末に収録されたフクイ先生のあとがきにもありますが、今後あるかもしれない続編や、別のお話で明かされる可能性もあるとのことで……
残念ではありますが、期待せざるを得ませんね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!





今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!