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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕のヒーローアカデミア」第29巻 堀越耕平先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、死柄木の目覚めとギガントマキアの登場で大混戦となっている本作。
死柄木はあたりのものすべてを崩壊させんばかりの勢いで個性をふるうだけではなく、出久のもつワン・フォー・オールをも奪おうと襲い掛かってきて……!?



本来最も死柄木から距離を取るべき存在である出久。
ですがそんな出久が、逆に死柄木へとびかかっていきました。
驚く相澤達なのですが、これも出久が自分なりに考えた結果の行動。
「最悪」を考え、そうならないように行動する……
出久が考えた「最悪」は、今まで出久たちを支え、守ってくれていた先生たちを失うことだったのです!
特にその個性が協力極まりない死柄木と戦うにあたって、絶対に欠かしてはならないのが相澤の個性。
現状も脳無が暴れまわっているせいでヒーローが分散してしまっていて、死柄木に対抗する戦力が足りていません。
こんな中で相澤の「抹消」がなくなれば、周囲のものすべてを塵と化してしまう大崩壊が起こされてしまい、全滅してしまう可能性すらあります。
特に今は、相澤の力で死柄木の個性を抑え込んでいる状態。
それならば出久のワン・フォー・オールを奪われることもないわけで、むしろ今だからこそ出久が戦うべきだというわけです!!

爆豪もまた同じ考えのもと、この場に駆けつけていました。
出久が食らいついて動きを止めている死柄木に、爆炎を集中して連打するA・P・マシンガンで攻撃!
しかし抹消が効いて個性が使えない状態でも、強化された身体能力や再生のような元から体に備わっているタイプの個性は活きているため、決定打にはなりません。
花火でもしてんのか、と小ばかにしながら死柄木は爆豪へ突進!
その凄まじい勢いは、黒鞭でしばりつけている出久ごとあっという間に爆豪の眼前へと移動するほどでした!
もう君に興味ないんだわ、と勢いのまま爆豪を攻撃しようとする死柄木。
ですがそう簡単に死柄木の思い通りにさせるわけにはいきません!!
そのタイミングで割って入ってきたのはエンデヴァーでした!!
爆炎とともに死柄木にぶつかっていくエンデヴァー!!
流石の死柄木もこれにはなすすべなく吹っ飛ばされるしかありません。
……が、だからと言って大きなダメージを負っているかと言えばそうではなく。
うーん、あと一手ってとこなんだけどな、とつぶやき、難なく体勢を立て直してしまうのです。
ですが死柄木が態勢を整える間に、ヒーロー側も一旦体制を整えることができました。
死柄木の身体能力は並外れていて、パワーとタフネスはオールマイト級。
ではあるものの、相澤が見つめている限りあるのはその「力」だけ。
それならば戦いようもあるというものです!!
デク、バクゴー、来てしまったものはしょうがない。
「何故か」は今問わぬ!
イレイザーをサポートしろ!
バクゴー、デクを守れ!!
エンデヴァーのその叫びと同時に、死柄木とエンデヴァーが動き出しました。
死柄木は出久を攫ってこの場から去ってしまおうと方針転換しようとしているようですが、そんな時、死柄木の中から死柄木ではないものの声が沸き上がってきました。
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ワン・フォー・オールを手に入れろ、俺のものになれ、弟よ!
……その違和感に気が付いたのは、死柄木本人と出久だけでした。
エンデヴァーの攻撃をかいくぐりながら、死柄木はその声が自分の中のオール・フォー・ワンが言葉を紡いでいることに気が付きます。
我が強すぎるな先生、俺の力だ、俺の体だ。
あんたの幻聴にそそのかされてるわけじゃない!
あの時考えてたんだよ。
悪の支配者と呼ばれたほどの男でも、最後はたった一人の力にねじ伏せられる。
今まで育ててくれたこと、感謝してるよ本当に。
でも、あんたの様にはなりたくないんだ。
あんた以上になりたいんだ。
だから黙ってろよ。
俺の意志なんだよ。
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死柄木の表情は、なんとも形容しがたくゆがんでいます。
と、その顔面にグラントリノのキックが決まりました。
当たれば致命、逸らすに限る、でたらめなパワーの男に稽古をつけていたんでな!
これ以上志村の思いを踏みにじるな!!
お前の存在は、俊典を、みんなを苦しめる!
グラントリノとオールマイト、そして志村の関係を知らない死柄木からすれば、突然現れた謎の老人が偉そうな講釈を垂れているようにしか聞こえないでしょう。
更なる追撃を加えようとするグラントリノと、その背後から猛然と襲い掛かってくるエンデヴァー。
その二人を強引に蹴散らし、死柄木は一気に出久のほうへ向かっていきました!!
死柄木が今狙っているのは出久だけ。
そのため、興味ないと断じた爆豪が上空から自分を狙っていることに気が付かないのです!!
興味無いにもほどがあるぜ、そいつぁ餌だ!!
上空から猛烈な炎を浴びせる爆豪!!
指物師柄木も動きが止まり……
そこに
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エンデヴァーの渾身の一撃が、まともにさく裂したのでした!!

死柄木と出久たちの戦いが繰り広げられているその頃、もう一方の戦いもし烈なものとなっていました。
その脅威は死柄木に勝るとも劣らない、命を持った災害……ギガントマキア。
死柄木もとへ向かい、ひたすら突進するギガントマキアはあまりに巨大で強大。
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その突進を、マウントレディが何とか食い止めようとしていたのですが……!?

というわけで、決戦が佳境に向かっている今巻。
死柄木VS出久たち、ギガントマキアVSマウントレディ&雄英生という二つの戦いが進行しているわけですが、どちらもその中心となっているのが絶大な力を持つヴィランです。
崩壊の他にも様々な個性を身に着けたはずの死柄木は、相澤が抑えている間にどうにかしなければ太刀打ちできないでしょう。
相澤が個性を抹消していてなお、エンデヴァー含む数名がかりで相手するのがやっとの死柄木を、どうすれば倒せるのでしょうか?
そして彼の中に巣くうオール・フォー・ワンはどう出るのか?
出久のワン・フォー・オールは奪われてしまうのか……?
緊迫が続くのはギガントマキア戦も同じ。
何とか人里離れた今の場所で食い止めることができないと、ギガントマキアは何も考えず街中を突っ切り、甚大な被害が出てしまうことでしょう。
ですがその力は強すぎて、大きさで引けを取らないマウントレディーをもってしても食い止めることができません。
さらに大勢のヴィランもいる為、ヒーローと雄英生全員がかりでギガントマキアに挑むこともできず……?
どちらも一歩間違えば一般の人々に多大な被害が出てしまう状況で、戦況はヴィラン有利と言わざるを得ない状況。
果たしてこの決死の戦い、最後に笑うのは誰なのでしょうか?
本作史上最大の戦いとなっているこのシリーズ、クライマックスへ突入!!
決着まで見逃すことはできませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!