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今回紹介いたしますのはこちら。

「チェンソーマン」第11巻 藤本タツキ先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、マキマの口から明かされた衝撃の真実を知り、心を閉ざしてしまったデンジ。
マキマは「チェンソーマン」と化したデンジに襲い掛かり、自らの目的を達成しようともくろむのでした。




その力は圧倒的そのものであるチェンソーマン。
真っ向勝負ではマキマと数名の腕利きの部下たちが一斉に襲い掛かってもまるで歯が立たないのですが……
マキマの二重三重の仕掛けにより、とうとう倒れてしまうのでした。

……まどろみの中にいるパワー。
起きてパワーちゃん、と声をかけ、彼女を起こしたのは……ポチタでした。
眠りを妨げる存在に最初はいら立ちを隠さず、誰じゃてめえ、とにらみつけてくるパワーだったのですが、すぐにそれが今まで幾度となくデンジが離してくれた、友人のポチタであることに気が付きます。
ウヌがデンジの話してたポチタか!と声を上げると、ポチタはにっこりと笑い、パワーにこんなお願いをしてくるのです。
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パワーちゃんお願い、デンジを助けてほしいんだ。
……パワーは少し考えると、ポチタを見つめ、でもワシ死んだじゃろ?と尋ねてきます。
確かにパワーは、あの時体を吹き飛ばされ、死んでしまったはず。
ですがそれならば、今こうしてポチタと話しているのはなぜなんでしょう。
いや、そもそもここはどこで、今はどういう状況なのでしょうか。
ポチタはそのこともしっかりと教えてくれました。
今のパワーちゃんの正体はね、この間デンジに飲ませた血なんだ。
血の悪魔と言えどこのままじゃキミは消えてしまう。
でも大丈夫。
強い悪魔の肉を食べれば、悪魔は力を増やすことができる。
私を食べて悪魔として復活するんだ。
そう説明した後……ポチタは再び尋ねます。
デンジを助けてくれるか?
するとパワーはほんの少しの沈黙の後、いつもの根拠のない自信があふれている強気な笑顔を浮かべ、はっきりと答えるのです!
あたりまえじゃ!
デンジはワシのバディじゃからな!

その頃、動かなくなったチェンソーマンのもとに、マキマがゆっくりと近づいていました。
いよいよ待望のチェンソーマンをその手にしようとしているのでしょうか。
ですがその時、もう動かなくなったはずのチェンソーマンが突然体を起こし始めたではありませんか!
流石に驚くマキマ。
そのマキマの目の前で、チェンソーマンの口の中から
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大量の血とともに「血の悪魔」となったパワーが飛び出してきたのです!!
高笑いとともに姿を現したパワー、ポチタの肉を食べて相当力が増しているようです!
マキマとその部下の体の中の血液を操り、刃物に変化させて体を内側から串刺しに!!
さらにその刃は1本や2本では収まらず、無数に飛び出してマキマをハチの巣にするのでした!!
最強!ワシが最強じゃああ!!
調子にのって叫ぶパワーですが、どれだけ串刺しにされてもマキマは死にはしません。
100年使用、と天使の悪魔の力を使い、武器を作り出すマキマ!
パワーは敵を串刺しにして飛び散った血を使ったのか、空中に無数の武器を作り出しました!!
サウザンドテラブラッドレイン!!
なんだかいかにも強そうな、中高生がつけそうな技名とともにその武器を無数にマキマに突きたてて行くパワー!!
100年武器を持ってなお、反撃する隙が作れないマキマを見て、パワーは勝ち誇ります。
マキマは雑魚!マキマは雑魚!!
ワシが最初の大統領なんじゃああ!!
完全に調子にのりまくったパワーですが、いい加減マキマもキレたようです。
ゾンビ、と呼びかけると、
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支配したゾンビの悪魔が登場!!
先ほどパワーの力によって倒れた部下たちがゾンビになって一挙にパワーにおしかけて行きました!!
ゾンビになったものにいくら血の刃を突きたてても動きは止まりません。
パワーはゾンビの群れに集られ、物凄い勢いで噛みつかれてしまいます。
痛い痛いと悶絶しているうちに攻撃がおろそかになり、マキマは落ち着いて「ぱん」とパワーの腕を攻撃!!
一発で腕を一本捥いで見せ、その実力の差を見せつけるのでした。
パワーちゃん、どうして殺したのに生きているのかな?
答えなさい。
マキマの有無を言わさないプレッシャーのこもった言葉。
パワーはそのプレッシャーに負けそうになるのですが……
それでもパワー、勇気を振り絞り、チェンソーマンを抱えて逃げ出したのです!!
これはワシのじゃあ!!と言って逃げ出すものの、マキマもそれを大人しく見逃すはずがなく……
更なる攻撃を受け、逃げることができないと思い知らされたパワーに、マキマは静かに話しかけました。
パワーちゃん、大人しくチェンソーマンを渡しなさい。
そうすれば殺さないでまた飼ってあげる。
パワーはしばらく黙った後……
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仰せのままにぃー!と、チェンソーマンを差し出すではありませんか!!
実はワシがこやつを捕まえましたあ!と言うパワーを……さすがにあきれた感じを漂わせる表情で見つめながら、いい子だね、とマキマは言うのです。
様子をしっかり見ていたらしいポチタは、そんな……!とつぶやくしかなく……
ワシの手柄じゃ、とニンマリするパワー。
いつもの都合いいパワー理論で乗り切ろうとしたわけですが……
その時パワーに、彼女らしからぬ動きが起きて……!?




と言うわけで、いよいよ第一部完結となる本作。
あっという間に退場してしまったかに見えたパワーでしたが、ここにきて本当の見せ場がやってきました!
今までいいところがあまりなかった、ギャグ要員的なイメージだったパワーに、いよいよ本当のいいところが……みられるのでしょうか?
パワー初めての一人での戦い、その結末をその目でご確認ください!

そしてこの後、物語は一気にクライマックスへと向かっていきます。
支配した悪魔の能力を自由に使い、デビルハンターたちも記憶を書き換えて完全な手ごまにしてしまう上、致命傷を負っても「契約」のおかげですぐによみがえってしまう。
どうやっても勝つことができなさそうなマキマを倒す方法とは……!
この漫画でかつて、銃の悪魔の様な強力な悪魔は、頭のネジがぶっ飛んだような奴でなければ倒せない、と言っていました。
そして本作の中で一番頭の中がぶっ飛んでいるのは……やはりデンジを置いてほかにいないでしょう!!
マキマよりも強いだけならば、チェンソーマンや闇の悪魔など、この世界には少なくないはず。
ですが、完全に倒せる方法にたどり着けるかと言えば……デンジが一番近いのかもしれません!!
このお話を締めくくるのは、デンジVSマキマ以外にはありえません。
予想外続きの本作を締めくくる、予想外の決着。
こちらも絶対に見逃してはいけません!!
第一部を締めくくる感動、だけではない衝撃のラスト、必見です!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!