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今回紹介いたしますのはこちら。

「よつばと!」第15巻 あずまきよひこ先生 

KADOKAWAさんの電撃コミックスより刊行です。


さて、3年弱の沈黙を経て待望の刊行となった本作。
今巻でもよつばの楽しい日常が描かれております!



風香はリンゴのおすそ分けによつばの家にやってきました。
よくきたな、と出迎えてくれたよつばですが、とつぜんおまちしいましたどうぞ、ふーかはごよやくしておるのでどうぞ!と風香を家の中へと連れ込みます。
よくわからないままよつばに連れられるままお邪魔する風香ですが……
どうやら少し前に美容院に行って以来、よつばの中で美容院ごっこがブームになっているようで。
今はジュラルミンの髪(?)を弄っている真っ最中で、これが終わったら風香の盤なんだそうです。
順番が回ってきた風香が椅子に座りますと、なぜか名前と年齢を言わされることに。
謎システムに戸惑いながら従うと、今度はこれをみてくださいと自作の本を手渡してきました。
美容室によくある髪形のサンプルの本的なアレのようです。
中を開いてみると、子供らしい絵が描いてあるのですが……
よつばはその本をこう説明しました。
こっちがかみがたです。
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こっちはそのかみがたにあうたべものです。
髪形に合う食べ物、と言う衝撃的なサジェストに仰天する風香。
よつばの発想にはまいど驚かされます!
とりあえず適当な髪形を選び、髪を切る段階に移行。
今度は時間つぶし様によつばの書いたお話系の本を渡されるのですが、そのお話にランドセルが登場しまして……
そこでとーちゃんが、ちょうどそろそろランドセルカット挫きかなって話しててね、と言うのです。
え?ときょとんとする風香。
何故きょとんとするのかがわからないとーちゃんは、まだちょっと早い?と尋ねてきました。
逆に風香は、まだ買ってないの?と質問返し。
今は12月、入学まで4ヶ月もある、とトーちゃんは言うのですが、そんあんとーちゃんを風香はうっかりものめと一喝するのです!
ランドセルは、早い人なら春にはもう買っている、と!!
そこまで出なくても大抵の人はもう買っていて、ランドセル商戦はもう終盤なのだとのこと。
人気モデルや限定モデルは間に合わないんじゃないかな、と風香はいいます。
……ランドセルに人気モデルや限定モデルがある、と言う事すら理解できないとーちゃん、風香にまたまた完全に出遅れてる、しっかりして、と喝を入れられてしまい……
横でそんな話を聞いた四葉は、ランドセルは変えないのか、と俊となってしまうのです。
ですが風香、そこはしっかり絶対蛙、素敵なのがあるから大丈夫、とにっこり笑いました。
恵那が小学校に入学する時に一緒に行って選んでいるから、ランドセル事情には明るいらしい風香。
草の似合う風香ちゃんが頼りになるなんて……と、謎のディス理を入れられながらも、早速風香はランドセル選びのための手配に入ります。
まずランドセルを選ぶために何をするべきなのか?
へやをきれいにする、というよつばの回答はともかくとして、店に見本を見に行く、と言うとーちゃんの答えはそれほど的を外していない気もしますが……風香の答えは違いました。
それは、おばあちゃんへ電話すること、です。
おじいちゃんおばあちゃんと言うのは先を争うようにランドセルを買ってくれる、お金を出してくれるかもしれない。
風香が当たり前のことのように言うその言葉、疑ってかかるとーちゃんですが、ランドセルに詳しい風香さんの言う事ですから従ってみましょう。
電話をしてみれば、二つ返事で
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「ランドセルは私が買うたる、お金なら出す」とのこと!
流石、風香さんの言うことは間違いありませんでした!!

善は急げと言いますから、早速ランドセル選びに行くことになりました。
風香も時間があるとのことで、同行してくれます。
ショッピングモールにやってきますと、ランドセル売り場に向かう道中で子供が何やら集まっている場所がありました。
こどもがあつまってる、と指さすよつばに、よつばちゃんも子供でしょとつっこむ風香なのですが、今日のよつばの返しは少しばかり違いました。
よつばはランドセルかうからね、もうおねえさんだから。
したり顔でそう答えるよつばなのですが……その行列に並ぶと、風船がもらえるらしいことに気が付くと形相が変わります!
とーちゃんはちょっと意地悪して、よつばはもうおねえさんだからいらないよな、と手を引いて先に進もうとするものの、そこを動こうとしない四葉……
なんだどうした、と尋ねますと……よつばの表情はもうメチャクチャ!
行きたい思いと、おねえさんだからと言ってしまった手前の行きづらさで激しい葛藤が生まれ何も言えず固まってしまっているのです!
流石に哀れになったのでしょう、行ってこい、とトーちゃんが言うと、よつばはダッシュで風船の列に並ぶのでした。

目を輝かせて風船を弄っているうちに、ランドセル売り場にたどり着きました。
ランドセル売り場はさすがといいますか、ランドセルがこれでもかと並んでいます。
どれを選んでいいのかさっぱりわからないとーちゃん、風香さんに意見を求めると……
風香さん、待ってましたとばかりにいい選び方を教えてくれ、
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ようとしたところでよつばは「これにする!」と声高に叫んだのです!!
よつばが選んだのは、スタンダードな赤いランドセル。
どうやら恵那と同じ色合いのもので、ずっと恵那が背負っているのを見て憧れめいたものがあったようです。
品自体もいいもので、一瞬で選んだにしては悪くないチョイスですが、とりあえずなんでこれにしたのかを聞いてみました。
これがすきなあかいろだから、とのこと。
確かにいろいろ赤いランドセルはありますが、よく見ると少しずつ違う色味です。
一瞬で適当に決めたように見えて、きちんと選んでいたと言うことでしょう。
ですがせっかくここまで来たのですから、もうちょっといろいろ見てみよう、と提案するとーちゃん。
よつばもうなずき、売り場を回り始めるのです。

結局はよつばが好きになったのを選ぶのが一番だろう、とよつばの様子を気にかけながら、自分たちもランドセルを見て回るとーちゃんたち。
すると風香はあるギミックのあるランドセルに目を奪われるのです。
それはランドセルのふたを閉める金具が自動的にロックされる、と言うもの。
かっこいい、べんり!と絶賛する風香ですが、トーちゃんはピンと来ない様子。
そんなに便利か?と首をかしげておりますと、風香は早速実践してくれました。
例えばランドセルを背負って、前かがみになってですよ。
ざばーって、中が出るのを防げるじゃないですか!!
小学生あるあるですが、確かにそれはとーちゃんもやった記憶アリ。
便利かもしれない……となりそうになったところで、よつばの「いいのみつけた!」と言う声が聞こえてきました。
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それは宝石めいた飾りのごってりとついた蝶のデザインのランドセルや、ドラゴンが描かれたいかにもなランドセル……
……二人は目を見合わせ、まずいぞ、とないしょで話し合います。
子供はバカだ、好きなのを選ばせちゃだめだ。
先ほどまでと逆のことを言うとーちゃんですが、よつばの心はドラゴンに動きつつあり………!!
果たして二人はドラゴンを諦めさせることができるのか!?
よつばの六年間はドラゴンランドセルと共に歩むことになるのか!?
良い感じのオチも待っているこのエピソード、必見です!!




と言うわけで、今巻もにぎやかで楽しい本作。
いつまでも続く楽しい時間が描かれていくと思われていた本作ですが、着々と時間は経過しているようで。
今巻では12月と、年の瀬も押し迫る時期に。
この後もクリスマスやお正月、ウィンタースポーツなどなどいろいろとお楽しみも待っているのでしょうが、その後に控えている小学校入学も忘れてはいけません!
この慣行ペースなどで行きますと、小学校入学で完結になりそうな気もしますが……
それでもまだあと4カ月あるわけで、そこまで行くのに10年くらいかかりそうな気もします……!

今回紹介したお話の他にも盛りだくさん。
とーちゃんがコタツを出す決意をするお話や、やんだの差し金によってあれば使うかもしれないけど特にいらない気もするあれを購入するお話、恵那やみうらと一緒に「石」を拾いに行くお話……
そして、紹介したお話に繋がる、美容院に行くお話、自作の本を作るに至るアレコレなどなどたくさんの話が用意されているのです!
何気ない日常を描く日常漫画の感性系の一つと言えるだろう本作、今巻も安心のクオリティですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!