ti0
今回紹介いたしますのはこちら。

「ときめきのいけにえ」第2巻 うぐいす祥子先生 

講談社さんのKCDXより刊行です。


さて、花水木くんとの恋と、複雑な家庭の事情に揺れ動くマリ。
ただでさえ悩みが尽きないと言うのに、マリは家業の「儀式」に参加させられてしまった上、正気を失って幽閉されていた兄のマコトが、弟のサトルの手によって解放されてしまうなどの事件が巻き起こり……



サトルの手引きによってマコトが脱走したことなど知らないお父さん、毎朝テレビのニュースや新聞を覗き見ては戦々恐々としています。
マコトが何かしでかさないか……
「獣のようになっている」らしいマコトは制御不能、、警察につかまってしまうのを恐れる、と言うような判断すらできないだろうと踏んでいるのです。
お父さんとお手伝いの安田さんで少しマコトを探してみもしたのですが、やはり発見できず。
後は「協力者たち」に任せ、いつも通り過ごすことになりました。
ですが「儀式」を行ったマリがいつも通り過ごせるかはわかりません。
なんでも、紙との絆が生まれ、心身に変化が起きるかもしれない、とのことで。
怒りや悲しみに囚われず常に平常心を保ち、心を支配されないようにしろ。
さもなくば、兄のように理性をなくしてしまう。
お父さんはマリにそう告げるのでした。

翌日。
いろいろなごたごたのおかげで学校を休んでいたマリ、久しぶりに登校します。
登校途中に仲良しの友達を見つけ、この前はごめんと休む前の騒動のことを謝りました。
ほんとにごめん、鞄届けてくれたし、ゲロの後始末も……だよね?
全然気にしていないそぶりの二人は、いいってそんなの、とにこやかに許してくれました。
さらに、メモでも伝えたけど花水木は心配ないよ、あいつ案外いい奴だわ、
ti1
ゲロの掃除手伝ってくれたし、と言う二人。
大好きな花水木くんが、自分のゲロの始末をしてくれた……
嬉しい、と言うよりも恥ずかしさで顔から火が出そうになるマリ!
死にたい、花水木くんに合わせる顔無いよ、とうなだれてしまうのでした……

そんなマリをなだめすかしながら、学校に向かう三人。
すると今度は、橋の上に何人かの人が集まり、皮を見下ろして何やらわいわいとしています。
三人もそれに倣って見下ろしてみますと、そこには……川をあさっている花水木くんの姿が!?
花水木くんはいち早くマリに気が付き、身体はもういいの?とにっこりしながら尋ねてきました。
顔を赤らめながら、うん、大丈夫、そこで何してるの?と質問し返すと、なんでも花水木くん、手をぶん回してたらカバンが川に飛んじゃって……とのことです。
相変わらず頭の方はちょっとアレな花水木くんですが、念のためにプレゼント、とマリに何かを投げよこしていきました。
それは花水木くんのおじいちゃんの形見(おじいちゃんはご健在だそうです!)の腹痛薬、正裸丸。
食あたりによく聞くから、うちのじいちゃんの。
そう言って、花水木くんはにこやかな笑顔のまま手を振るのでした。
……なんだかんだ良い感じの二人。
お友達も、朝から熱いのー、とからかってまいります。
そんなんじゃないよと言いながらも、マリの心は高鳴ります。
アイスの棒にマンガの本、そして正裸丸、どんどん宝物が増えて行く。
正裸丸を見つめながら、マリはほほを染めるのです。
……が。
そんな要素を見ているひとりの女子がいたことに、誰も気が付いていませんでした。
鬼の形相で歯を食いしばりながら、マリを見つめるその女子は……

放課後。
花水木くんが下校しようと下駄箱に行きますと、一通の手紙が入っていることに気が付きました。
「放課後旧校舎で待ってます、きっと来てね。新業寺マリ」。
こんな手紙を渡してくるなんて、なんだかマリらしくない。
そう思いはしたものの、一応行ってみる花水木くん。
人気のない旧校舎をうろつき、マリを呼ぶものの、反応はなし。
誰かいる?と声をあげますと、突然何者かに教室の中に引っ張り込まれたのです!!
そしてその何者か、
ti2
いきなり花水木くんにのしかかり、キスを迫ってきました!!
ちょっとなにやってんの、やめて、やめろってば!!
そう言ってその人物を突き飛ばす花水木くん!
するとその人物、向くりと起き上がり……
ねぇ花水木くん、神業寺さんより私の方が可愛いでしょ?と今までの行動などなかったかのように微笑んできたのでした!!
あんなさえない子にちょっかい出さないで。
私の方が絶対いいよ?
そう言う彼女は確かにビジュアル的には可愛いのでしょうが……
実は花水木くん、彼女のことを良く知っていました。
人呼んで「北小の狂犬(マッド・ドッグ)」。
彼女、狭山ルナは……給食費を盗むと言う悪事なんてカワイイもの、先生を崖から突き落としたり、校舎に火をつけて全焼させたり、それはもうとんでもない悪事を重ねてきてるのです!
しかもそんな悪行を重ねてきていることを知られていることがわかってなお、うれしい、覚えててくれたのね、と喜ぶ始末のルナ。
これだけでも相当やばい奴だとわかるわけで、あのとんでもない天然の花水木くんでも彼女に触れてはならないことを察しております。
ですが俺には心に決めた人がいるんだ、と言っても、それ私でしょ、知ってる、と聞く耳を持たないルナ。
そこで花水木くん、あっ、ウーパールーパーだ!とあらぬ方向を指さして呟いて気をそらすと言う古典的な手で逃げ出すことに成功します。
それでもあきらめきれないルナ、待って、待てって言ってるでしょ!そう言って、カッターナイフを取り出しました!!
何をしでかそうと言うつもりなのでしょうか……
とにかく相手にしていられないとばかりに、花水木くんは構わず逃げ出します。
……旧校舎から立ち去ろうとする花水木くんですが、背後のルナのいる部屋から、あのブス!あのブスのせいだ!クソックソッ!と叫び、暴れまわり、教室を破壊する音が聞こえてくるのでした……

そしてその日、マリも掃除当番で一人残っていました。
ゴミを片付けて教室に戻ろうとしていたところ、今度はそこにルナが現れたのです。
先日はどうも、体調は大丈夫?
ねぇ、私、あなたとお友達になりたいの。
私達きっと気が合うわ、さっ、握手。
そう言って手を差し伸べてくるルナ。
マリはよくわからないながら、ササッとハンカチで手をふいて握手に応じようとするのですが……
綱の差し出した手は、血まみれで汚れているではありませんか!
手、どうしたの?
そう尋ねるマリに、ルナは強引い握手を交わしながら答えます。
さっきちょっと暴れちゃって。
ti3
よろしくね、マリりん。
ルナの浮かべる笑顔は、悪意に満ち満ちていて……
マリは底知れぬ不安を感じるのでした……

さらにその頃、サトルも動いていました。
密かにマコトと連絡を取り合っているサトル、家の状態なども明かしています。
継承者の件だけど、お父様はマリを選びそう。
うん、説得はまずムリ。
ti4
殺すのは気が引けるから、監禁はどうかな?
アイツ最近色気づいて浮かれてるし、懲らしめてやった方がいいと思うんだ。
お兄様どう思う?
……サトルはそんな計画まで、マコトに持ち掛けていたのです……!!



と言うわけで、様々な人物の企みが動き出す今巻。
花水木くんが好きで、その邪魔になりそうなマリを排除しようと動き始めるルナ。
解き放たれたマコト。
マコトと通じ、よからぬことを企むサトル……
さらにこの後、山奥のキャンプ場で恐怖の惨劇が巻き起こり始め……!!
多方面で物語が動いて行く本作、一体どうなっていくのか!?
マリと花水木くんの恋は成就するのか、いまだ姿を見せないマコトは何を考えているのか!?
「ノストラダムスの大予言」の日まで10年と言う時代設定もあり、神行寺家の家業も何やら現実味を帯びてきているような、ニオイもしてきた気のする今巻!
ホラー要素も強まり始め、ラブコメ要素もちょっぴり増量!
うぐいす先生ならではのコミカルな部分も忘れず、そしてあのキャラクターにも変化の兆候が表れ、物語全体も動きが起き始めて……!?
今巻もお楽しみたっぷり、今後の展開も気になること間違いなしの一冊ですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!