dm0
今回紹介いたしますのはこちら。

「ダンジョン飯」第10巻 九井諒子先生 

エンターブレインさんのハルタコミックスより刊行です。


さて、いよいよ迷宮の最下層にたどり着いたライオスたち。
「狂乱の魔術師」ことシスルの呪縛からファリンを取り戻すため、ここが正念場ですが……?



シスルの家に潜入する一同。
幸いシスルは留守で、トラブルはあったものの何とか潜入成功、そしてさんざん探した末に翼獅子の封印されている本を入手することができました。
ライオスは本を力づくで開こうとするものの、当然魔法で封印されているのですから腕力で開くはずがないのです。
これではらちがあきませんから、すぐにマルシルが本を受け取りました。
封印は様々な魔術の組み合わされた難しい封印が施されていましたが……様々な魔術に通じているマルシルならば解除できそうです。
マルシルが今まで挑んできた古代魔術の探求の未知は、法などによっていつも最後まで探求を続けることができずじまいでした。
その探求の先にある核心が迷宮にあると考えたのも、マルシルが迷宮に向かうことにした理由の一つなのです。
探し求めていた核心が、おそらくこの本の中にある。
万感の想いとともに、杖に魔力を込めるマルシル。
杖の力で本に満ちた魔力を吸い上げ、魔力の層が薄くなったところでこじ開ける!!
見事封は解かれ、翼獅子が解き放たれ……
dm1
ませんでした。
この本の封印を解いたことで解放される翼獅子の力は半分だけ。
残り半分はシスルの手にある為、翼獅子は顔だけを出すのが精いっぱいで、大きな力も発揮できないそうです。
とはいえ会話はできるわけですから、いろいろと聞きたいことを聞くことはできるのですが、それもそううまくはいかない様子。
封印を解いたことはシスルにもわかってしまうようで、シスルがここにまっすぐ向かってくると言うのです!
そこで翼獅子、シスルは自分が何とか口おめて時間を稼ぐから、ファリンをどうにかするように、とのこと。
ですがどうにすると言っても、今のファリンの力はかなり絶大で、レッドドラゴンを退治した時の様な自らの体をなげうっての博打や、ラッキーが重ならな限り対峙するのは難しいでしょう。
……そこで口を開いたのは、やはりライオスでした。
一つ確信がある。
ファリンは今、
dm2
確実に腹を空かせている!
……なんで?とマルシルが尋ねます。
そもそも腹を空かせていることが何になるのかと言いたいところですが、それはもう少しライオスの話を聞いてから判断することにしましょう。
ライオスによると、こう言う事のようです。

ファリンの体はかなりデカい。
だが頭部は俺たちと同じサイズだ。
あの巨体を維持するには口やのどが小さすぎるんだ。
刃もあごの力も肉食獣には囮、味覚はなま後肉を拒絶する。
彼女が活動を続けるためには、1日の大半を咀嚼に費やさなくてはならない。
多くの竜のように眠り続けて体力を温存している様子もない。
つまり、今ファリンは絶対に腹をひどくすかせている!!
だから料理を作ってやるんだ。
栄養たっぷりでニオイもユタカ、流し込めるように一気に食えるものがいい。
ダメ押しで酒でも混ぜてやれば、ファリンはあっという間に眠ってしまうはず。

聞いてみれば成程、モンスターの生態に詳しい羅う推すだからこそ考えつく、納得できる作戦です。
ですが問題があるとのこと。
その1、急ぎ食材にできそうな魔物を探す必要がある。
その2、ライオスにはすでに心当たりがある。
その3、おそらくそれは兎である。
こんな深層に兎がいるんだ、とそれが問題である事すらわかっていないマルシルですが、他の面々はすぐにピンと来ています。
「迷宮の兎」。
それは冒険者の間で有名な怪談です。
普通のモンスターならばものともしないような熟練の冒険者たち。
そんな彼らが突然死体で見つかる。
全員が首を失った状態で……!
蘇生された彼らは皆口をそろえ、「兎が……」と言ったとか。
彼らはその後、二度と迷宮に入らなくなったと言うのです。
……実際なにが起こったのか、本当にそんなことがあるのかはわかりません。
ですがこの階層で、ライオスは兎のものと思しきフンを発見しています。
もしかすると、本当に「迷宮の兎」がいて、それはとても恐ろしい魔物であるかもしれない……!
食材があるのは喜ばしい事ですが、それが迷宮の兎であるとなれば問題です。
どちらにしろ選ぶ道は食材になる魔物を狩る事ですから……
ライオスは、マルシルにあるものを渡しました。
それは、ライオス愛用の鎧のネックガードの部分です。
ライオスの鎧は、「兎に遭遇しても生き残れる」と言う触れ込みのものを買ったのだとか。
マルシルが死ぬと蘇生ができませんから、念のためのお守りの様なものです。
シスルが来るまでの時間は半日ほどとのこと。
ぐずぐずしている時間はありません!
くれぐれも無茶はしないでくれと声をかけてくる翼獅子を残し、一同は兎狩りに向かうのでした!

出かけてほどなく、獲物は見つかりました。
見た目は……普通の兎に見えます。
ですが慎重になるに越したことはないわけで。
気をつけながら兎を追い立てて行くライオスたち。
ですがなかなか賢い兎で、途中で足跡が負えないような逃げ方をしてくるのです。
まっすぐ巣穴に逃げ帰るかと思ったけど、むしろ巣から離されたみたいだ。
ということは……と行動を分析していると……
dm3
兎が素早い動きでライオスに飛びかかり、後ろ足でライオスの首筋に触れてきました!!
そしてそのまま身を隠す兎。
逃げられてしまった、と兎の後ろ姿を見つめるマルシル達なのですが……
ライオスは
dm4
大量の血を吐き、倒れこむではありませんか!!
一体何があったと言うのでしょうか。
戦慄するセンシが周りを見回すと……いつの間にか、兎が群れで一同を囲んでいます。
そして、兎が警戒などをしているときに行うストンピングの音を鳴らしながら、一同を見つめていて……!!
冷や汗を流しながら、センシは言うのです。
違いない、あいつらこそが
迷宮の兎だ!!


と言うわけで、まさかの強敵に遭遇する今巻。
迷宮の奥深くでクリティカルヒットを繰り出してくるウサギに悩まされた方は少なくない(主に30代後半以降の年齢の方に……!)かと思われますが、ライオスたちも遭遇することになってしまいました。
一撃で致死のダメージを与えてくる、素早くて小さくて数の多い敵。
下手をすればドラゴンよりも何倍も厄介な相手を前に、ライオスたちはどう太刀打ちするのでしょうか!?
この戦いに負けると言うことは、ファリンを助けられないなんて言うレベルではない問題です。
何故なら、この階層に助けに来てくれる冒険者などいませんから、蘇生が望めないのですから!
さらにここにはシスルが向かっているわけで、死体で対面すればそれこそ蘇生不可能なように燃やされたりしてしまうかも……!!
二重三重の意味で絶対に負けられないこの戦い、果たして……!?

そして物語はさらに盛り上がりを見せて行きます。
この後、シスルの過去が明かされ、彼にも様々な出来事があってああなってしまったことがわかります。
そしていよいよ、シスルとライオスたちの直接の対面が……!!
様々な戦いに決着がつくのか、それとも。
味方の顔をしている翼獅子にも簡単に信じてはいけない裏があるようですし、物語はまだ終わらないかもしれません。
ですが迷宮の最下層での戦い、その結果が物語の結末に大きく近づくことは間違いないわけで……!!
カブルーたちも動くこの局面、目が離せませんよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!