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今回紹介いたしますのはこちら。

「放課後のグランギニョル」第1巻 天海杏菜先生 

小学館さんの裏少年サンデーコミックスより刊行です。


天海先生は漫画家育成支援プログラムのトキワ荘プロジェクト出身の漫画家さんです。
漫画アプリでの読み切りの発表を経て、20年9月に本作の連載を開始。
この度めでたく初の単行本刊行となりました。

そんな天海先生の描く本作、いわゆるデスゲームものです。
ですがただ人が殺し合って生き残ったものが勝利、と言うような単純なものではないようで……?



聖メイデア女子高等学校は、孤島にある全寮制の女子高です。
見た目はごくごく普通の学校に見えますが、その内部は最新鋭の技術を試験的に導入した、超ハイテクの学校。
教員や用務員の役割をロボットやAIが担当し、暮らしているのは生徒だけと言う他に類を見ない環境を実現しているのです。
その為入学自体も相当な狭き門。
一学年は文理クラス25人、特進クラス25名のわずか50名!
その分濃密な時間が過ごせる、3年間の生活でこの国の誇れる人材に成長できる……と、入学の挨拶を担当した生徒会長は言うのでした。

新入生の立華ゆいは、憧れの寮生活に胸を躍らせていました。
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寮生活を夢見てきた彼女ですが、過保護な親が納得してくれる寮制の学校はここくらいで、なんとか頑張って入学にこぎつけました。
早速おなじ文理クラスの由香とはるとお友達になり、教室に向かうのです。

その日の授業とホームルームはつつがなく終わりました。
教師が教室にやってこないまま行われる授業やホームルームは相当新鮮で、新入生たちのテンションは上がりっぱなし。
その勢いのまま、はるはゆいの部屋に遊びに行っていいかと尋ねてきます。
トランプ持って来てるからやろうよ、と大歓迎のゆいなのですが……ホームルームが終わる前にAIがこんなことを言っていたことが少し気にかかっていました。
放課後はこの後チャイムより始まります。
放課後が始まる、とはどういうことなのか?
ホームルームが終わったらもう下校じゃないのか……?
そんなことを考えていますと、突然教室にショートカットの女生徒が乗り込んできました。
2年の梅林廉です、イチバン乗りキターッ!
右手に銃の様なものを持っている彼女、驚く1年生たちを無視して、ずかずかと中に入り込みます。
そして……16時を回ってチャイムが鳴った瞬間。
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その銃ではるを撃ったではありませんか!!
頭が吹っ飛んだはる、どう見ても……生きているとは思えません。
クラスが絶叫に包まれる中、校内放送と廉の笑い声が響きます。
「放課後」が始まりました。
生徒の皆さんは全員、殺し合いましょう。

瞬く間に教室は惨劇の場と化します。
あらかじめドアをあかないように細工していた廉、次々に新入生たちを撃ち殺し、弾がなくなると一緒に連れて生きた仲間から包丁を受け取りました。
今度は次々に斬り殺されていく生徒たち……
腰が抜けたゆいは立ち上がることもできず、震えながら惨劇を見つめるしかないのですが……
しばらくすると、廉は結の方に向き直り、お待たせ、とつぶやいたのです。
ところがその直後、今度は蓮の頭がふっと部でjはありませんか。
ダメだぞ、放課後はフェアでなきゃあ。
そう言って、今度は教室に生徒会長が入ってきたのです。
助けに来てくれたんだ、と胸をなでおろす生き残りの生徒たちなのですが、生徒会長は言うのです。
みんな落ち着いて聞いてくれ、この放課後こそ我が公の最大の特徴であるのだよ。
我々は毎日放課後1時間、互いを殺し合わないといけない。
さもなくば、テメーが死ぬぞっ!
さあ皆、時間がない、殺し合ってくれっ!
そうかわいく決めた生徒会長は、手近にいたゆいに持っていた刃物を渡してきました。
そこのお前、武器はポイントがないとゲットできないんだけど、特別に私のナイフを使うといい。
……ですが、そんなことを言われても簡単に人を殺せるはずなんてありません。
出来ないか?と尋ねてくる生徒会長に恐怖し、腰を抜かしてしまうゆいですが……
自分は決して人なんか殺さない、と言う意思表示でしょうか、震えながらも生徒会長をにらみつけるのです。
ゆいの微かな勇気を感じ取った生徒会長、勇ましいことだな、とゆいの頭に手を置くのです。
ですがそこで恐怖の限界を迎えたようです。
ゆいはついに失禁してしまいます。
それを見た生徒会長……なに、かわいいねお前!と、結が気に入ってしまった様子!
私のペットになるのはどうだ?などと言いだすと、なんと生徒会長、
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ゆいに口づけをしてくるではありませんか!
わけのわからないゆいはただ受け入れるだけ。
生徒会長はと言いますと、口をはなし、ぺろりと自身の唇をなめた後……
さあ、これでこの放課後、お前とワタシがペアだよ、と告げたのです。
これで今日、お前は「殺す」義務からは解放された。
そう生徒会長が言ったと同時に、30分経過をを告げるチャイムが鳴り響きました。
すると……
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生き残っていた新入生たちの首が、一斉にはじけ飛んだではありませんか!!
なんとこの殺し合い、30分経過までに一人以上殺さないと、こうして死んでしまうと言うのです!
さあ、放課後の特別講習だ。
生き延びたいならついてくるといい。
そう言って、生徒会長はゆいに手を差し伸べてきました。
あまりにも惨たらしい、あまりにも不可解な初めての「放課後」。
ゆいにできる事は、生徒会長が差し伸べたその手を……



と言うわけで、理不尽極まりないデスゲームに参加させられることになってしまうゆい。
不可解なデスゲームの開始、と言う部分はいったん置いておきまして、皆さんこのゲームのルールの妙な点にすぐに気づいたのではないでしょうか。
毎日一人以上殺さないと、自分が死んでしまう。
と言うことは、生徒会長のしてくれた「殺す義務からの開放」を考えないとすると、毎日生徒たちが半数になって行くはず。
1学年は50人ですから、仮に全学年全員生きていたとして150人。
毎日半数になっていけば、すぐに人数が激減し、システムが崩壊することに。
そこが本作独自のルールとなるところ。
この後明かされるあるルールによって、毎日殺し合いを行っても人数不足にならない事がわかり……そして全員が殺すこと、殺されることにそれほど抵抗を抱かなくなりやすくなるのです!!
しかしそれは常識では考えられないルールで。
ゆいはそのルールを知り、一層困惑することになって……

そして本作、主人公であるゆいに、表紙でも登場している大事なパートナーができる事になります。
そのパートナーは荒沼クレナと言うのですが、本格的な登場は第2話、名前が明かされるのは第3話、とちょっぴり遅めの出番となっていまして。
ですが彼女の登場が、本作の謎に迫り、物語の軸を作って行く大事なものとなるのです!
彼女の登場によって、この恐ろしいデスゲームで「絶対に生き残る」必要が出てきてしまうゆい。
二人の戦いは実を結ぶのか?
続くデスゲームの毎日の中、生徒たちの精神は?
そして、このゲームの、この学校の謎と真実とは……!?
容赦のない死が降りかかるデスゲームの恐ろしさ、深まっていく謎、そしてルール的に自然と(?)発生しちゃう百合要素なんかもありまして、見どころいっぱいの作品となっております!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!