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今回紹介いたしますのはこちら。

「潮が舞い子が舞い」第5巻 阿部共実先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。




さて、片田舎の町で日々を過ごす高校生たちを中心に、なんてことない毎日を描いていく本作。
たくさんの登場人物が登場し、それぞれの物語を過ごしていくのですが、果たして今巻ではどんな人物のどんなお話が展開するのでしょうか!?



いつもの面子で帰る……と思いきや、ちょっと用事があるからと友人たちにいったん別れを告げた刀禰。
用事を足してからみんながつまるファミレスに向かうことにするのですが、用事がある教室に向かう最中、バーグマンを見かけました。
どうやら刀禰、最近バーグマンのことが気になってしまっているようで、彼女のことを考えるとぎくしゃくしてしまうのが目下の悩み。
彼自身はと言いますと、何故バーグマンのことを考えるとヘンになってしまうのかよくわかっていないようで。
うつむき加減で教室の中に入って行きますと、そこには
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なんかセーラー服に着替えている縫部がいるではありませんか!
刀禰はここに入る時に、施錠されていた鍵を開けています。
当然こんなところに人がいるとは思っていなかった刀禰、慌てて弁明を始めます。
ですが縫部、意外にも慌てたりキレたりする様子はナシ。
刀禰か、何回も覗いといていまさら何言っとんじゃ、とあっさりした反応でした。
そして縫部、ちょうどネットにあげるためのコスプレ自撮りをしていた、ファスナーのかみ合わせが悪いからこれを締めろ、とわきの下にあるファスナーを指さすのです。
逆らうのもなんですし、大人しくファスナーをあげる刀禰。
普段より露出部分が多いな、肌真っ白だ、いいにおいがする……いやいや何を考えてるんだおれは!
そんなことを考えているうちに、ファスナーあげ終わった刀禰、そそくさと退散しようとしました。
ですが縫部はそれを許しません。
待て、手伝うと言う大義名分で、私の生コスプレ自撮りショーを拝んでいきたいと思っているんだろどうせ。
そう言って刀禰を引き留めようとするのですが、ウブな刀禰はそんなこと受け入れられません!
ダメだよ、不健全だよ、学校の備品使うのもまずいし!
俺はもう帰るから、サヨナラ!
そう強引に帰ろうとしたものの、縫部は今にも泣きそうな顔をして……!
こうなるともう縫部に逆らえるものなんているわけがありません!
お願いしようかな、と言うと、一瞬で機嫌を直した縫部、最初から素直になればいいんだ、といつもの高圧的な調子に戻ります。
そして、お前も私とペアルックのコスプレをしてツーショットを取りたいと思ってそうだが、そんな安い女ではない、夢を見るな!と自分勝手に扱き下ろしてまでくるのです……!

次の衣装に着替えるとのことで、廊下にたたき出される刀禰。
確かに着替えている間に同じ部屋にいるわけにはいきませんが……この状況で誰かに見られたらどうしよう、と不安いっぱいになってしまいます。
確かに何してるのかと聞かれでもしたら、なんといっていいかわかりません。
幸い誰も来ないうちに、ナース服に着替えた縫部が廊下に出てきました!!
廊下に出ずに部屋に入れてくれ!!と当然のツッコミをする刀禰ですが、縫部は感想を言えと取り合ってくれません。
刀禰はいっぱいいっぱいなので、いいと思う、と言うふわっとした感想しか言えず……
その後も魔法少女やら電気ネズミやらの格好をする縫部に、似合っていると思うと言うふわっとした感想を返し続けておりますと、その感想に満足できない縫部はとっておきのコスプレを披露するのです!
チャイナ服。
腋もあらわなその格好に、大慌てしてしまう刀禰!
気恥ずかしすぎて感想を言えない刀禰に、早くいつもの感想言え、的確な評価を出せたらお望みの二人でのコスプレをしてやるぞ、と迫り続ける縫部!!
何がだよ!!と突っ込むしかない刀禰なのですが……
縫部、ここで泣いてしまいました。
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縫部かわいいって言え、なんで今日は頑なにかわいいって言わない意地悪をする!?
そう言う縫部に、意地悪なんてしてない、そうだと思う、似合ってる、という刀禰なのですが、縫部は「かわいい」と口で言わないとだめだ、と地団太を踏んで……
刀禰は悩みます。
最近、異性のことをヘンに意識しすぎてないか俺。
どうしちゃったんだろう、やっぱりなんか変だよ俺……
そんな刀禰の悩みも知らず、もっととっておきを見せてやる、と着替え用とする縫部!!
それ以上はダメだって、落ち着けって、と衣装箱をひったくろうとする刀禰なのですが……
いやあ、刀禰怖い!暴力振るわないで!と、縫部は本格的に泣き始めてしまうのです。
ごめん、と謝る刀禰。
女子は俺なんかでも怖いのか、本当に俺はもう異性のことがわかってなさすぎる、情けない……と、ひたすら反省していますと、縫部は刀禰の方を見て……
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じゃあ刀禰もおそろいのコスプレをしてくれる?と、聞いてくるではありませんか!!
……この状態の縫部に逆らえるものはいないんです。
刀禰は廊下に出され、廊下でメイド服に着替える羽目になってしまいました!!
ドキドキしながら着替えていると、遠くからバーグマンがこちらに近づいてきて……!!
丁度縫部の着替えが終わりましたので、教室に飛び込む刀禰!!!
その剣幕に、嫌だ、押し倒さないで、怖い!とまた泣いちゃう縫部……ですが、すぐに刀禰はメイド服を装着して、さらにしっかりウィッグまでつけていることに気が付きました!
バーグマン達に気付かれない用とっさにかぶったものではありますが、縫部には関係ありません。
ノリノリじゃのう、まあなかなか似合ってるじゃないか、とと笑顔を取り戻すのです。
そこで刀禰……今度は間違いませんでした。
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縫部の方がメイド服、かわいいよ。
そう言うと縫部、グッヒッヒと笑い……二人でペアルックツーショットを取るのでした!!



と言うわけで、刀禰と縫部メインのお話が収録された今巻。
縫部、かわいいやつではありますが、ちょっと間違えると泣いちゃう困ったちゃんでもあります。
そんな彼女、刀禰がお気に入りのようで、チャンスと見るやカワイイと言って欲しくてこんなことをしてしまったのでしょう。
純真で鈍感な刀禰は気付けなかったようですが、ともかく最後はめでたしめでたしでよかったよかったです!

そんな刀禰と縫部の関係が描かれるお話はもう一本(と言っても部分的にあるだけですが!)ありますが、もちろんそれ以外の人物の活躍もたっぷり描かれております!
今巻で特に目を惹くのが、百々瀬と水木の関係ではないでしょうか。
幼馴染のご近所さんで家族ぐるみのお付き合いをしている二人。
本人たちはただのご近所さんだと言ってはばからないわけですが、周囲からすると付き合っている、それも家族公認で……と言う風にしか見えないわけです!
思春期の皆は大なり小なり興味があるわけで、特に女子たちはいろいろつっついてくるのです!!
本人たちもなんだかんだ言ってお互いのことが嫌いではないわけで……
そんな二人の関係……と言うより、二人の関係が気になる周囲の様子含みで描かれるのです!

今回も青春しまくりの一冊。
普通のラブコメとはちょっと違う、阿部先生ならではの味わいが楽しい青春群像劇、今回もばっちり楽しめること間違いなしですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!