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今回紹介いたしますのはこちら。

「じょしまん!」第1巻 吉田丸悠先生 

双葉社さんのアクションコミックスより刊行です。


さて、「じごくあね」「大上さん、だだ漏れです。」の吉田まっる先生の最新作となる本作。
今までの作品は男女間のあれこれを描いていくラブコメ的な作品をメインに描かれてきましたが、今回の作品はちょっと毛色が違うようで……?



「リア充」「陽キャ」「女子グループ最上位」。
田中は、そんな呼び方をされる女子の一人です。
その日もクラスメイトに頼られて、合コンのセッティング的なことをしておりました。
そんなグループと対照的なのが、教室の片隅でいつも一人、机に向かって漫画を描いている地味な眼鏡の女子、寺尾。
陽キャの皆さんはそれを見ると、オタクっぽい、男とか縁なさそう、と人目も気にせず言いたい放題で……いじめとまではいかないものの、見下してあれこれちょっかいをかけるのです。
彼女の原稿を手に取り、ねえ、これってコミケ?とかに出すの?どうでもいいけどよく教室で描く気になるね、と小ばかにする女子たち。
寺尾は特に取り合いもせず、別に、とそっけなく返すばかり。
高3にもなってさ、やって小学生までだよね、と彼女たちは同意を求めてきまして……そうな、プロなんかなれるわけないのにな、とうなずく田中なのです。

普段は、はみ出さないように生きている田中。
同じものをもてはやし、同じものを蔑んで……
そうしないと、周りからどんな目で見られるかわかったものではありません。
だから田中は決して心の底を見られないようにと止めています。
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決して!
……と、学校ではそんな態度をとっておりますが、自宅では田中、猛烈な勢いで漫画を描いておりました。
何とか完成した原稿、応募しようとしていた月例賞の締め切りには、明日朝イチで郵便局に持っていけば間に合うはず。
寝る間も惜しんで漫画を描いていた田中、学校ではあんなことを言っているのですが、実は小さいころから少女漫画が大好きでして。
キラキラでドキドキして、だれもが一図に恋する世界。
そんな世界にあこがれ、子供のころから田中は少女漫画を描き始めたのです。
……ノートで鉛筆に描いていたころは、友達もみんな喜んで読んでいました。
ですがペンやインクを買って本格的に執筆できるような年齢になると、周りの興味は異性やおしゃれに移っていて……
田中ははみ出さないように同じものに興味がありますよと皮をかぶって生きてきましたが、誰かに漫画を読んでほしいという気持ちは抑えきれず、今は一人こっそりと漫画賞に投稿を続けているのです。
……残念ながら、結果は全く振るわないのですが。
原稿を終え、眠りにつく田中。
まどろむ中で、頭の中には昼起きたことがよぎっていました。
高3になってもさ、小学生までだよね、というのはまあ普通の反応だよな。
寺尾の漫画、一瞬しか見れなかったけど……うまかったな。
恥ずかしくねーのかな……

翌朝。
登校前に投稿しようとした田中ですが、道中の郵便局の開店は朝9時からでした。
茫然とする田中、放課後出して間に合うだろうか、いや、今日一日原稿を隠し通せるか?と不安いっぱいになりながら学校に向かうのです。
すると、何やら道端にうずくまっている女性がいるではありませんか。
大丈夫っすか?と思わず声をかける田中、その女性は、なんとか、と顔を上げるのですが……
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なんとその人物、寺尾ではありませんか。
ふらふらだった寺尾に肩を貸し、田中は学校……の、保健室に直行するのでした。

並んでそれぞれベッドに横になる二人。
ほとんど話したこともないのに肩を貸してもらっちゃってごめん、と謝ってくる寺尾に、自分もひと眠りしたかったからいいよと返す田中。
……そのまま会話が終わってしまいそうになり……いたたまれなくなった田中は、ついにあのことについて切り出してみることにしました。
ひょっとして、漫画描いてた?と。
肯定する寺尾に、田中はこういいます。
すげーな、趣味でもなんでもそうして打ち込めるものがあるって。
それに、上手かったし。
機能はついあんなこと言っちゃったけど、ごめん。
田中が素直にそう謝りますと、寺尾は誰にも物おじしなくて友達でもない私に手を貸してくれる田中さんの方が凄いと思う、と返してきました。
そうはっきりほめられると照れてしまう田中、照れるんですけど、と寺尾と素直に返しますと、しれッと照れさせたんですけど、と寺尾。
変なヤツ、とさらに寺尾に興味がわいてきた田中、老婆心的なものが湧いてきたのでしょうか。
いくらうまくても教室で描くのはどうかと思うよ、あたしの友達も行ってたじゃん、その辺空気読んだ方が……
と、そこまで言ったところで、寺尾は起き上がって反論してきます。
どうしてみんなの前で描いちゃいけないの?誰にも迷惑かけてないのに?
私は私のやりたい事、やるべき事を自覚した上で描いてる。
笑われようが何言われようが、それを止められる権利なんて誰にもない。
……親切心で言ったことが全面的に否定された……のよりも、きっと田中自身がしたくてもできなかったことをはっきりと告げられたことに怒りがわいてきてしまったのかもしれません。
なんだよせっかく心配していってやってんのに、もう知らねえ、と荷物をつかんで保健室を出て行く……はずだったのですが、
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カバンの口が空いていたことに気が付かず、さらに運悪く封筒に封をし忘れていて、原稿をぶちまけてしまったのです!!
寺尾は何も言わずその原稿を拾い集めたかと思うと……
これ、今日一日預かっとくから。
放課後郵便局前に来て。
そう言って、寺尾の方が先に保健室を出て行くのでした。

高校生活が終わった……
そんな最悪のテンションで一日学校生活を送り、放課後郵便局前に向かう田中。
どうやら寺尾は皆に言いふらしたりはしていないようですが……そのまま寺尾は、田中を自分の家に連れて行きます。
部屋に入ると寺尾は動きやすい服装に着替え、そして田中をパソコンとペンタブレットの置いてあるちゃぶ台の前に座らせました。
寺尾の部屋は何と言いますか、女子っぽさはないものの、普通の部屋と言ってもいい感じです。
すると寺尾、何やらデータを渡してきまして……
田中さんが描いたんだよね?今朝の漫画。
じゃあ多少のトーンとかはできるよね?
塗って、これ。
どうやら寺尾は、田中に漫画を描く手伝いをしろと言っているようです。
とりあえずそのデータの中身を見てみますと……
何やらよくわからない、いや、わかりたくないモザイクの塊がドンと描いてありました。
恐る恐る、あの、なんでしょう、これは、と尋ねてみれば……
寺尾はこう答えたのです。
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ちんちん。
はあああああ!?と思わず大絶叫してしまう田中に、寺尾はこともなげにこう言いました。
そっか、言ってなかったっけ。
私この雑誌で、エロ漫画描いてるの。
京来てもらったのは、締め切りまでぎりぎりだったから。
休み時間にこっそり原稿見て、手伝ってもらえるレベルかどうかチェックしてたの、と!!



と言うわけで、思わぬ形で寺尾の裏の緒を知ることになってしまった田中。
まず気になる未成年がエロ漫画書いてもいいのかよ問題ですが、そのあたりはもう少し後で明かされるものの……要するに「見る」のはダメでも、「描く」事を禁止する決まりはないから、と言う事の様子!
とにかく弱み的なものを握られてしまったこともあり、田中は寺尾を手伝うわけですが、田中はなんちゃって陽キャなため、ちんちんの実物を見たことすらなく、手伝いは困難を極めることに……と思いきや……?

ともかくそんな出会いをした二人ですが、寺尾はプロの漫画家で、田中はプロになれたら……と思っている漫画家に憧れる人物なわけで。
当然この出会いは、田中に大きな影響を与えることになるわけです。
今まであまり真剣に考えてこなかったであろう「漫画家」への道。
寺尾と出会ったことで、その思いが動き始め……!?
そんな二人の関係と感情が、徐々に変わっていく様が描かれていくのです!
漫画、それもエロ漫画を通じて変わっていく二人。
二人の関係の変化とともに、陽キャを演じていた田中がこれからどう生きて行くのか?と言う面にも注目ですよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!