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今回紹介いたしますのはこちら。

「エチカの時間」第3巻 玉井雪雄先生 

小学館さんのビッグコミックスより刊行です。


さて、実際に起きてしまった、かの有名な「トロッコ問題」の様ないわゆる「正解のない問題」挑むことになってしまった尚更。
その挑む方法は、エチカ・アカデミーと言う組織に入り、公共AI「七太郎」の前で議論を戦わせると言うもの!
議論の結果、優勢だった方の意見を採用するわけですが、そこには当然多くの人々の生活や、下手をすると人の生き死にが関わってくるわけですから、そう簡単に割り切れるはずがありません!
尚更は、七太郎を敬愛する新人メンバー・瑠衣を相方に、割り切ることの出来ない問題に向かい合うことになるのです!




こんなPVが流れていました。
今、農業は変わります。
ドローンで育成を確認、今まで人のカンに頼っていた作業を最新技術によってスマートに!
さらに、再審のウェアラブル作業補助により、入力値の3~4倍のパワーが!
そして目玉が地天グループ提供のブランド米、「チテンピカリ」。
収量が4倍、栄養分が3倍、台風被害耐性が2.5倍、何より味がおいしい!!
農業を再起動(Reboot)する!
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そしてもっと農業はセクシーになる。

Y県日本農業組合駒潟支店。
ここにこのPVの農業計画を推進しているチーム、S・F・Pがあります。
ですがこれから上り調子になって行くはずのこのチームに、不穏な空気が漂っていました。
その原因は、一枚のFAXです。
「明日の御田植祭を中止しろ」と言いうそのFAXに、計画のイメージガールを解泊めている春原鈴はかなり慌てていました。
これは脅迫だ、警察に通報しよう、とチームリーダーの宮路に相談するのですが、宮路は難しい顔をしています。
まだこの脅迫の内容が本当なのか確認しないといけない、と倉庫の方に確認しよう、と電話を手に取る宮路。
ですが、明日の御田植祭の前には大々的なレセプションが予定されていて、すでにSNSなどで告知済み。
万が一このことが外部に漏れたとしたら、脅迫が本当だろうと嘘だろうと大変なことになってしまうのは間違いありません。
宮路は電話で問い合わせるのをやめ、自分で確認することにしたのです。
と、その時でした。
新潟支店に、一台の車がやってきたのは。
もう情報が漏れた、なんてことは流石にないはず。
そう言えばテレビの取材が入るかもしれないと言う話が合ったような……
とにかくこのことは他言無用だ、当たり障りのない説明だけして帰ってもらおう!
そんな相談をしていると、車から降りてきた数名の人物が建物に入ってきたのです。
その団体は……エチカアカデミーでした!
今からここでエチカ案件が発生します、超法規的自体のためご協力願います!
事態が呑み込めない宮路、言われるがままに協力を了承。
そしてエチカアカデミーはすぐさまセッティングを始めるのです!

尚更はここで機材の運搬をさせられていました。
機器のセッティングなどできるはずもない尚更、体力仕事をさせられているようです。
早くしないと首にするぞとののしられながら、何度も往復して重い機材を運ぶ尚更。
そこに、手伝いましょうか、とS・P・Fの鈴が現れたのです。
彼女が差し伸べた手は、何やらごっついメカメカしいもので。
ロボット!?と驚く尚更なのですが、これがあのPVでも謳っていたウェアラブル・パワー・アシスト・スーツ。
機械のサポートによって、自分の筋力の2.5倍もの力が発揮できる科学の産物です。
介護や建設、工場などで使用されておりまして、狭い場所で無理な姿勢を長時間しても体に負担がかからない、と言う農業にも最適な技術なのです。
そのパワーアシストスーツを使っても、この機材はなかなかの重量。
なのですが、さらに出力をあげられるモードがあるようで、そのモードを使用すると彼女はあっさりと重い荷物を持ち上げてしまうのです!
腰を落として物を持ち上げると、自然に蹲踞のようになってしまう鈴。
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そんな姿を目の当たりにした尚更、エロい……と言う言葉は流石に飲みこみ、すばらしいです、とつぶやくのでした。

問題の御田植祭ですが、その本当の目的は「チテンピカリ」と言う凄い品種を、S・P・Fの凄い技術で作るアピールにあります。
宮路はその説明をすると、私はこのチテンピカリこそ未来の食糧革命の始まりだと思っています!と自信満々のアピールで締めくくるのでした。
ちょうどその時、危機のセッティングが終わりました。
すると早速七太郎が姿を現し、そのアピールに好意を唱えるのです。
そのチテンピカリの開発元が、かの悪名高き「モンステラ社」でなければね!
その名前を聞くと宮路は顔色を変え、そんな悪評を言われたら困る、と嫌悪感をあらわにしました。
そんな宮路の機嫌など知らないとばかりに、七太郎は続けました。
このチテンピカリを明日植えることにより、
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日本のコメ作りは崩壊する!
ここで選択肢だ、異常の事実を知ったうえで、その事を皆に……
A知らせる
B知らせない
……宮路は彼らがエチカアカデミーだと知ると、さすがに宮路も反発することができないようで。
一気にトーンダウンし……あのFAXのことを打ち明けることにしたようです。
こうなったらいいますが、それ以前に田植ができない。
あなた達が来る少し前にこのFAXが……
そう言って、とどいたというFAXを見せてきたのです。
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「チテンピカリの苗は預かった。返して欲しければ明日の御田植祭を中止しろ」
……選択以前の問題が起きてしまっているようです。
このままではエチカ案件が不成立になってしまいます。
一同はまず、苗を探すところから始めなければならないのでしょうか?
ところが七太郎は……!!



と言うわけで、新たなエチカ案件に挑む、と思いきや、予想外の展開となってしまった今巻。
そもそもまだAとBの選択肢の説明すらしていない、入り口段階だと言うのに、このままではAを選ぶかBを選ぶか、と言う選択自体出来ないわけです。
ですが七太郎にとって、周りの大騒ぎは全く関係がない話。
とにかく彼は、植える植えないの選択を議論して決めさせる、と言う事だけを求めているのですから!
そう、七太郎はまだこの案件が成立しないとは思っていません。
七太郎には何か秘策があるのでしょうか?
それとも……!

そんな第1・2巻の案件とはがらりと違う導入になったこの種苗問題編。
最初の案件とは違い、直接人死ににつながるような問題ではありませんが、その問題の規模に至っては比較にならないほど大きいものになることがこの後わかります。
七太郎の言っていた、日本のコメ作りの崩壊とは何なのか?
そしてこのコメ作りをしなかった場合のリスクとは何なのか?
新たな「正解のない問題」を前に、今回はどんな議論をするのでしょうか。
尚更や瑠衣が選ぶ選択肢は……!?



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!