330
今回紹介いたしますのはこちら。

「33歳独身女騎士隊長。」第2巻 天原先生 

フレックスコミックスさんより刊行です。


さて、タイトル通り33歳の独身女騎士隊長、メイルのいろいろな意味での活躍を描いていく本作。
巻数表記の無かった第1巻ですが、2年と2カ月の時を経て無事2巻が刊行されました!
今巻では大きな流れのあるお話が繰り広げられていくようですが……?



メイルたちが住む小さな国、クロノワーク王国。
人口も少なく、目立った産業の無い小さな国です。
そこに、二人組の女性がやってきていました。
どうやら彼女達、他国からクロノワーク王国の情報を入手するためにやって来た諜報員の様子。
クロノワーク王国は彼女達の国と比べると人口はわずか8分の1、基本的には攻め落とす価値もあまり見出せない国に見えます。
が、そんなクロノワーク王国にはある逸話があるのです。
「人口が10分の1なら、一人一人が10倍強くなれば戦争に勝てる」。
言うは易く行うは難し、を地で行くような世迷言に聞こえますが、一部の小軍拡がそれを達成して見せたのだとか……
たとえ一部でも達成できるだけで信じられないその初業、一応は確認しておかなくてはならないでしょう。
早速彼女達は、ある一人の女騎士を発見し、調査を行いました。
その女騎士、何を隠そう隊長のメイルその人。
常人の10倍強くなったならそれはもはや人間ではなくゴリラだろう、と言っていた二人ですが……メイルが歩きながら、まるで落花生の殻をむくようにオニグルミの殻を割って食べているのを見て、あれは確かにゴリラだと唸るのです。
が、メイルのゴリラぶりはそれだけでは終わりません。
何故かタイミングよくその場に現れた暴れ牛。
当然周囲はパニックに陥り、居合わせた騎士に的確な避難指示をするなどの手腕が求められるところですが……
331
メイルは片手で牛をひねりつぶすと言う、違う意味での手腕を見せつけたのです!!
牛を適当に始末すると、何事もなかったかのように立ち去って行くメイル。
二人は調査メモに、ゴリラと書くしかないのでした……

で、そんなメイルですが、自分たちにも注がれる監視の目に気が付いていました。
あの二人だけではなく、様々な国の様々な諜報員がクロノワーク王国に忍び込んで調査を行っているようで、これだけいればさすがに気が付かないはずもありません。
これは今まで侵略価値がほとんどなかったクロノワーク王国の姫が、税欲に関しては指折りの大国、ゼニアルゼ王国に嫁いでつながりができたことに由来しています。
もちろんみんなが侵略しようとしているわけではなく、ほとんどは大国とつながりができたこの国とどう付き合っていくべきかを見定めるための情報収集目的。
深入りをしてこない限りは放置で良いだろうとは思われるのですが、メイルは不満そうです。
なにせ彼女は騎士隊長。
特に何もなくともずっとマークが付けられていまいて、下手なことができないのです。
新しいエロスな本は買えないし、自家発電をするのにもものすごくキッチリカーテンを閉じて、声を極力抑えて行う、と言う、実家暮らしさながらの行為を強いられている……!
どうせそんな様子を見て用心深い隊長だなんて思っているはずだ、さっさと祖国に変えればいいのにと不満が止まらないメイル。
そのままの勢いで、副隊長のメナに
332
今度エロスな本を貸してと持ち掛けるのです!
何でもいいから新しい刺激が欲しいと言うメイルなのですが、どうも二人のそっちの趣味は今一つ合わないようで。
メナは体調の歯どぎつい肉欲に溺れる話ばっかだしなあ、と難色を示し、言い出しっぺのメイルまで、目なのも大体ホモばっかりじゃない、とやりかえすのでした。

一方その頃、ゼニアルゼ王国に嫁いだシルビアは、ゼニアルゼの女騎士隊の演習を見ていました。
騎士隊長であるマユに、いかがでしょうか我が国の女騎士部隊は、と尋ねられるのですが……
333
弱っ……と言う本音をそのまま言えず内心困っていました。
クロノワーク王国の女騎士が常識外れに強いのはわかっているものの、それを差し引いてもゼニアルゼ王国の女騎士は弱すぎます。
誤診として軽く習っている妹のエメラ姫の方が強いんじゃないか、と言う感想すら浮かんでくるほどに。
こんな連中に負ける敵兵は本当にいるのか、ただの女騎士捕虜のプレゼントではないか?
それとも捕えられて乱暴されている間に本体が責めるための囮なのだろうか、そうだと言ってくれ……
そんなkン替えが渦巻いてしまうシルビアですが、いくら彼女と言えども素直にそのまま言えませんし、ノーコメントを貫くのもどうでしょう。
悩んだ末、シルビアはこんなことを口走ります。
ああ、そうじゃな、たとえるなら、
334
敵兵に送る戦場のデリバリー、舞い散る花びら大回転騎士団、と言った感じかの……
そのわけのわからない言葉に、マユは少し考え……てもよくわからず、とりあえずおほめに預かり光栄でございます、と返すのでした。
……それからほどなくして、クロノワーク王国にシルビアからの要請がかかれた手紙が届きました。
それは、クロノワーク王国の女騎士を超スパルタで鍛え上げる教官、ローセを3カ月ほどゼニアルゼに王国によこすようにと言う要請だったのです!
ローセ教官ならば、相手がどんな家柄だろうと、どんな性格だろうと、教え子となる女騎士隊員に優しくしてやろうと言う気持ちなど一切ないはず!!
どうやらシルビア、ゼニアルゼ王国のあの女騎士たちもみっちり鍛えてやろうとしているようです……!!



というわけで、そんな3者の物語が同時に進んでいく本作。
一見するとシルビアの結婚によって様々な出来事が引き起こされたかのように見えるのですが、実はこれ、完全にバラバラな出来事ではないようです!
これらのお話が一つにまとまって行きまして、クロノワーク王国、ゼニアルゼ王国、そしてソクオチ王国と言う3つの国が絡み合う長編シリーズになって行くのです!!
この後も一つ一つバラバラに見えるお話が描かれていき、その中でメイルのガサツな行動や自家発電事情、ローセによって無理やり鍛え上げられていく可哀想なゼニアルゼの女騎士たち、そしてシルビアの何やら怪しい動きと言った様子が楽しめます。
そしてそれが、メイルのある発言をきっかけに一気にひとつになって……!?
一体どうしてこうなったのか、どういった結末を迎えるのか!?
コミカル且つお下品な本作ですが、世界の背景は何気にハードな本作、何が起きてもおかしくありません!!
ひどい目に遭うのはメイルたちか、ゼニアルゼの女騎士か、ソクオチ王国か!?
まあ何となくわかるかとは思いますが!
……とはいえ基本は下ネタメインのギャグ漫画ですから、わかりやすく酷いことは起きないのでご安心を……!

そして中盤からは新キャラも登場し、前半までの流れを踏襲しつつ新たな展開へ。
前半に比べると平和でサービスシーンも多いお話になっており、それでいて前半までのシリーズをキッチリ完結させながら、新たな物語の広がりも予感させてくれる内容に!
今後のお話の展開も楽しみですが……なにせ単行本1冊分のお話がたまるまでに30カ月かかりますので……
気長に待つしか奈粗相ですね……!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!