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今回紹介いたしますのはこちら。

「ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミアILLEGALS-」第11巻 脚本・古橋秀之先生 作画・別天荒人先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、蜂の個性によって操られ、ヴィランとなってしまったポップ。
航一は彼女を救うため、ヒーローの目を掻い潜り、協力者とともにポップを救うための作戦に打って出ました。
その作戦は何とか成功した、かに見えたのですが……!?



ポップの事件を調べている警部、田沼。
彼は様々な情報を洗い直しているうちに、ある出来事に思い当たりました。
今回の事件に関連するかもしれない、とかなり昔に起きたその出来事に関連したものをまとめた封筒を開きながら……ある人物の言葉を思い出していました。
「慎重さは必要だ、しかしただ慎重なだけでは足りない。」
あんた確かそう言ってたな、
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オクロック。

それは7年前に遡ります。
選手も観客も全員が覆面をすることを義務付けられた、闇格闘試合「アンダーグラウンドマスカレード」。
個性の使用も可能で、どちらかがダウンするまで行われるこの違法イベントが、今回は街中にある立体駐車場で行われる、と言う情報を聞きつけた警察は、密かにその会場を包囲していました。
これから突入して一網打尽にする……と言いたいところなのですが、イベントを主催する「彼ら」の母体はネット上にあり、現場の機材や人員は使い捨て前提とのことで。
むやみに突入して捕まえたところで、意味がない……は言い過ぎかもしれませんが、ほとんど効果は見込めないのです。
では何故このイベントに目をつけたのかと言いますと、イベントで選手に使用されている興奮剤や個性増強剤と言った、違法薬物の証拠をつかめそうだから、です。
警察がしっかりと包囲し、退路を確保したうえで、ヒーローが深く潜入する。
そんな狙いがあるのです!
そしてその潜入するヒーローこそが、オクロック。
「役作り」として普段はなかった無精ひげを生やしたオクロックは、そんなもろもろを田沼に説明すると、さっさと潜入に向かってしまうのでした。

そのころUGマスカレードでは、着々と試合が進んでいます。
試合場に出てきたのは、ナイフを使っての戦いで五戦全勝を誇る「ザ・リッパー」。
対するは、パンチの連打で20戦を無敗で駆け抜けてきた巨漢
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「ザ・ラッパー」!!
登場とともに雄たけびをあげるラッパー、名前がかぶっていることがまず気になる様子。
紛らわしい、と文句を言い始めるのですが、リッパーの方はお前が消えるからすぐ誰も気にしなくなる、と言うのですが、ラッパーは気にする、今気になる、と聞く耳持たず。
そしてそのまま、リッパーの先頭スタイルに文句を言い始めました。
そのナイフは何なんだ、銃とか刃物は急所にあてたら一発だろ、隙を狙って不意打ち合戦、そんなの男の戦いじゃねえ。
俺はケンカがしたいんだ、真っ向、全力の殺し合いが。
……なんだかよくわからないようなわかるような。
リッパーは、「急所に当てたほうの勝ち」だって平等な勝負には間違いない、体格や個性の個人差をカバーするフェアな条件だ、と反論するのですが、それでもラッパーの持論は止まりません。
そう言う誰かの都合で決めたルールの中で、フェアだの平等だの、俺はそう言うクソダサい欺瞞が嫌いなんだ、野暮の上塗りだ、と言いたい放題。
だからと言って試合をやらないと言うわけではないようで……ゴングとともに、ラッパーは仕掛けてきます!
俺は俺の美学の下、無粋な輩を拳で裁く。
つまり殺す!!
そう言って、早速ラッシュを仕掛けるのでした!!
そのラッシュを受け、リッパーはマスクが取れ、その手にしていたナイフも落としてしまいます。
出てきた顔には、目深に締めたバンダナと、無精ひげ。
ダメージも少なくはなさそうで、その上得意の武器を失ったリッパー、もう敗北を認めるしかないかと思われたのですが……
彼は立ち上がり、闘いを続行し……
わがままなやつだな、だがそう言う単純さは嫌いじゃない。
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来いスポーツマン、俺は親切だからお前のルールで勝負してやる。
ラッパー挑発するかのような言葉を並べるのです!!
その挑発は今一つ効果が薄いようです。
ラッパーは挑発にのせられて怒るどころか、むしろ笑顔に!!
わかってくれたか!
「裁く」と言ったが訂正する、俺はあんたを尊敬する、そして拳で歓迎する!
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つまり殺す!!
そう言って、さらに鋭いラッシュを仕掛け始めるのでした!!



と言うわけで、過去編に突入した本作。
この無精ひげのリッパーがオクロックなのは言うまでもなく、そしてこのラッパーが、本編にも登場した乱波肩動なのも言うまでもないでしょう!!
まさかのマッチメイクとなったこの潜入捜査ですが、これは過去編で行われる戦いの序章にすぎません。
この後過去編に、まさかの若き日のあのヒーローが登場!!
そしてこの戦いに乱入し、事態を滅茶苦茶なものへと導いてしまいます!!
さらにその結果、あの超大物も動き始め、まさかの事態へと進んでいってしまい……!!
過去編と言うのは今どうなっているのかがわかってしまう為、盛り上がりに欠けることが多い印象ですが、本作はそうではありません。
激しい乱戦、意外な人物の登場、そしてわかっているからこそこの後やってくる悲劇が想像できてしまう事……それらが合わさって、目の離せない物語となっているのです!!

そして今巻前半に収録されているヴィランポップ編の決着も見逃せない所。
もしかしたら最終章になってしまうのかとも思われていたこのシリーズ、幸い(?)最終章ではありませんでした。
ですがこの後やって来る大きなうねりにつながる超重要な結末を迎えることとなるのです!!
航一が正真正銘本作の主人公であることがわかるものの、それが喜ばしいことだとは手放しで家ないイベントとなるその結末……
こちらも見逃すことはできませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!