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今回紹介いたしますのはこちら。

「ケンシロウによろしく」第2巻 ジャスミン・ギュ先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。


さて、自分を不幸のどん底に叩き落とした男、木村に復讐する為、自身のバイブルである「北斗の拳」を読み漁り、北斗神拳を修めようとした沼倉。
いろいろ頑張った結果、沼倉は超凄腕の指圧師になっていました。
そしてついににっくき木村を発見し、指圧の力で殺そうとしたものの、なんと木村は末期がんに侵されてしまっていまして。
こいつは病気でなんて死なせない、自分で殺す!
そう決意を新たにした沼倉は、壮絶な覚悟で木村へ、がんを治すための施術を施すのでした!!



がんを直すための施術とはいっても、指圧でがんが治るのならば苦労しません。
沼倉が選んだのは、徹底的に木村から痛みを取る施術。
薬や手術も効果が見込めない末期がんをどうにかするには、もはやオカルトとも取れてしまう「笑いや幸せを感じることによってがんが治った」という医療云々の領域ではない治療法を頼るほか(沼倉には!)ないのです。
痛みを忘れさせ、幸せを感じさせ、がんを治してやる。
それから改めて指圧で殺す!!
なんだか物凄く回りくどいウ方法な気がしますが、木村への復讐心だけで生きてきた木村に他の生き方など考えれないのですから仕方ないでしょう……
ですが、そこで問題が発生しました。
それは、木村がもう沼倉の店には来ないと言いだしたこと。
今までマッサージ系に興味がなかった木村、今回は流れでここに来たものの、マッサージが聞くとわかったからにはもっと有名な指圧師のいる所に通う、と言うのです!
組長になる俺がこんなしょぼいところに通えない、と悪びれもせず言う木村。
沼倉は流石にそこにくちだしをすることができません!!
……が、そこで坂本が助け舟を出してくれたのです。
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うちの先生超有名ですよ、テレビ出演も決まってますし。
……ハッキリ言って、でまかせです。
沼倉は当然知らない事ですが……木村からすれば、テレビに出るような有名な先生なら……と言う気持ちもわいてくるわけです。
なんとかその場はそのでまかせで乗り切ることができたのでした。

木村が帰り、落ち着いたところで……沼倉は座り込んでしまいました。
俺は一体何をやって来たんだ、仇の命を助けようとするなんて全然ケンシロウじゃねーよ。
トキじゃねーかこれー!!
いや、時でさえ仇を助けようとはしないはず、俺なんてトキ以下だよ……
落ち込んでいる沼倉を何とか励まそうとして坂本は、そんなに自虐的にならないでください、先生はトキ以下じゃないですよ、と、北斗の拳を良く知らないながら、なんとか合わせようとした激励をするのです。
が、やっぱりそこでほくとファンの沼倉は引っかかりを感じてしまうのです。
ちょっと待てよ、なんかトキがダメな人みたいになってねーか?
トキは立派な人なんだよ、お前が軽々しく口にできる人じゃねーんだよ、なめんな!謝れ!!
自分からトキ以下とか言いだしたのにこの言い草、釈然としない坂本ではあるのですが、とりあえずここは謝っておくことにしました。
すると沼倉、今度はいきなりさっきのテレビってどういうこと?と話を変えたのです!

でまかせの言葉ではありましたが、実は全く当てがないわけではないテレビ出演。
なんでも今「モミの鉄人」なる、複数のマッサージ師が出演し、その腕を競い合うと言う謎のバラエティ番組があるそうで。
謎な企画に思えますが、高名な指圧師ばかりが出ている人気番組らしく、ここに出れば有名指圧師と言う話も嘘ではなくなりそうなのです。
登場するマッサージ師は、
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中国経絡の鉄人「王指魔」、タイマッサージの鉄人「佐藤チェンマイ」、オイルマッサージの鉄人「Mr.アブラー」と言った……まぁ、バラエティらしい色つけのされた人ばかり。
ふざけてんじゃん、と思わず沼倉が突っ込んでしまうほどですが、バラエティだからキャラは付けないとダメなんだ、と坂本はそっちのフォローもするのです。
そして、ふざけた糊に難色を示す沼倉の説得を試み始めました。
復讐のため木村をまた来させるには有名にならないといけないでしょう?
前働いていたところの常連さんで、この番組のプロデューサーがいます、私の紹介と先生の腕なら確実に出演できます。
今の私は、こんなことくらいしかできませんが……
先生の力になりたいんです。
……そんな彼女の想いを聞いても、まだ踏ん切りのつかない沼倉。
問題は、テレビに出る際に付けられるキャラのようです。
変なキャラつけられるのは嫌だな、と思っている沼倉なのですが、坂本は言いました。
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「沼倉ケンシロウ」、先生はそのままでいいんじゃないですか?
ぴったりですよ、ケンシロウ大好きなんでしょう!?
先生があんなになりたかったケンシロウになれますよ!!
あたたたたたたた~!お前はもう笑ってる~!
どうですか先生!!
満面の笑みでそう言う彼女に、沼倉は言いました。
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お前バカにしてるだろ。
…………長い沈黙の後、坂本は……すみません、とつぶやくのです。
すみませんてなんだよ、俺ってそんなんか!!とまた怒り出す沼倉に、重ねてすみませんと謝る坂本なのですが……心の中で、そんなんだよ、と言うツッコミが止まらないのでした……



と言うわけで、まさかのテレビ出演編が幕を開ける今巻。
木村を治してから殺すためには、まず通院してもらわなければいけない。
そして通院してもらうためには、有名にならなければならない……
そんなこんなで結局テレビ出演を目指すことになった沼倉。
プロデューサーが坂本と知り合いとのことで、そのプロデューサーと会うところまでは全く問題なく進みます。
ですが問題はその後。
いくらバラエティで、沼倉のキャラが立っているとはいえ、一応この番組はしっかりした腕を持つマッサージ師しか出られない番組。
プロデューサーに認められなければ出演は許されないのですが、そこで課される試験と言いますか、お試しでマッサージをすることになる人物が思いもよらない状態の人物で……!?
さらにその後も、普通ではありえないほどの凝りを持つ人物が登場するなど、普通のマッサージ師ならば手を焼く猛者(?)が登場!!
凄まじい腕を持つ沼倉ですが、その厄介な凝りを相手に無事ほぐしまくることができるのでしょうか!?
ちなみに焚き付けた側である坂本もこのテレビ出演に巻き込まれる形になってしまいます。
ケンシロウの横に立っている女性、となればもちろんあのキャラですが、ケンシロウに扮する沼倉のように、坂本もその女性キャラに!?
脱力復讐劇、ますますヒートアップです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!