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今回紹介いたしますのはこちら。

「スーサイドガール」第2巻 中山敦支先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックス・ウルトラより刊行です。


さて、人を自殺に導く悪魔、「フォビア」と戦う魔法少女「スーサイドガール」になった星。
フォビアとの戦いの日々の中、大人気アイドルである満天が自分と同じスーサイドガールであることを知るのですが、満天はフォビアに心の隙をつかれ、水からその命を絶ってしまったのでした……!!



自らの命を絶つさまを、実況配信で中継した満天。
その自殺の様子の中継は、とんでもない事態を巻き起こすのです。
「ウェルテル効果」。
1774年に刊行された小説「若きウェルテルの悩み」に由来する現象で、簡単に言うと見たものに影響されて自殺が増えることを言います。
300万人に迫る視聴者数を記録していた満天の自殺配信。
それは瞬く間に日本中の人々の心に闇を落とします。
そして、その闇に蝕まれた人々は、フォビアに憑りつかれてしまい……
多くの人々が、自らその命を絶つと言う惨劇となってしまったのです!!

流汐によれば、まだこれは序の口だと言います。
歩のインフルエンスは今後さらに加速していく……
その絶望を止めるには、満天を自殺させたフォビアを4時間44分44秒以内に倒し、満天が自殺する前に時を戻すしかないでしょう。
ですが、流汐はそれはできないと言いきります。
本来フォビアは、犠牲者を作り出した後、その身内などの近しい関係者にターゲットを絞ることが多いとか。
それは、犠牲者が死んだことでショックを受けたものの心の穴に付けこむ為なのだそうですが、そもそもこの満天にはそんな関係者がいないと言うのです!
生来一人で過ごしていたと言う満天、近くで深く心を痛めている者がいないと言うことは、そのフォビアはおそらく無数にいるファンの誰かに憑りついていると思われます。
何万人、いや何千万人いるかもわからない満天のファンの誰かに憑りついているフォビアを見つける?
そんなこと、どう考えても不可能です。

その時、死んだはずの満天は奇妙な森に立っていました。
どす黒い樹皮の枯れ木が林立するその中で、満天は落胆しています。
これが死、こんなものか……
ですがその落胆はすぐに打ち砕かれることになります。
突如として森に響きだす、苦悶のうめき声。
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気付けば黒い枯れ木の中から、苦しむ人々の顔が浮かび上がり、苦しみのうめき声を揚げ始めたのです!
満天はすぐにこれが何なのか理解しました。
この森の木は、全て人間。
それも、自殺させられた人々だ、と……!!
ダンテの「神曲」に自殺者の魂が流れつく地獄の森があると聞いたことがあるが、ここがそれなのか?
そんなことを考えながら森を歩く満天でしたが……直後、彼女の鼻を強烈な匂いが襲いました。
その匂いの元は……フォビアです。
フォビアの卵が、無数に木々に植え付けられていたのです!
そして、その卵を産み付けたであろうフォビアが満天の前に現れます。
そのフォビアは満天と因縁のあるフォビアでした。
一目見るなり満天はそのフォビアに襲い掛かろうとするのですが……

満天の腕は、真っ黒な鳥の羽の様なものに変わってしまっていたのです!!
変化による痛みに悶絶する満天。
フォビアは満天を見て、にやりと笑い……
スーサイドガール、スーサイドガール、と呟いて……!!

一方その頃、星はわかった!!と叫んでおりました。
フォビアが見つからないのなら、見付かってやればいいんだ!
そう叫んだ星は、おもむろに満天のスマホを手に取り、満天のチャンネルで配信する準備を始めます!
流汐はそれを見て、まさか「自分は満天の一番の親友だ」などと言うつもりじゃないか、人の心が視えるフォビアには簡単に見破られてしまう、と止めようとするのですが……
星は構わず配信をスタートさせました。
死んだはずの満天のチャンネルの配信が再び始まる。
異常ともいえる事態に、あっと言う間に視聴者数も膨れ上がります!!
そして星は……メチャクチャ緊張した状態であわあわしながら自己紹介をして……そして、自分も自殺配信をすると言いだしたではありませんか!!
星は変身アイテムである縄を使って、手早く首を吊る準備を済ませると、視聴者に向かってこう言いました。
みなさんに言いたいことがあります。
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太陽は、死にません!!
ついさっき、みなさんの太陽が沈んでしまいました、そして深い夜がやってきました。
でも思い出して。
止まない雨なんかなかったことを、思い出して!
明けない夜なんか、今まで一度だってなかったことを!!
その言葉とともに足場を蹴り飛ばし、首を括る星!!
瞬間、星はスーサイドガールに変身し……
あたしがみんなの太陽を取り戻すから、と宣言したのです!!
そのド派手な配信は、当然あのフォビアも気が付きます。
みるみると増えて行くいいねの数!
みんなの、フォビアの視線が集中する中、星は止めとばかりにカメラに向かって怒鳴りつけるのです!!
聞こえてるか!満天ちゃんを殺したフォビア!!
あたしは逃げも隠れもしない、オマエもこそこそ隠れてないで出てこい!!
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殺るならあたしを殺ってみろバカヤロォーッ!!
唖然とする流汐と、星の前に……
現れました。
満天を殺めた、
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あのフォビアが!!


と言うわけで、満天編がクライマックスを迎える今巻。
新キャラの新魔法少女がすぐ死んでしまうと言うとんでもないことになったこのシリーズですが、星の型破りな一手で逆転の目が見えてきました!
ですがこのフォビア、満天を殺めただけあってただのフォビアではないようです。
想像以上に激しい戦いとなるこの戦い、果たして星はフォビアを倒し、満天を蘇らせることができるのでしょうか!?
中山先生の持ち味が存分に発揮された、ダイナミックでエネルギッシュなド迫力のバトルが繰り広げられるのです!!

そしてこの満天編が終わりますと、物語は新シリーズへ。
とはいってもまだ長編シリーズには突入せず、謎の多いフォビア達についてのいくつかの事象が判明することになります。
今まで漠然と、浮遊霊的な、通りすがりで悪事をするタイプかと思っていたフォビアが、ただ無計画に好き勝手やっているわけではない、と言う事。
そして、ある人物と何らかの関係性がある事がわかるのです!!
戦うべき相手がしっかりと定まり、物語の……といいますか、星の当面のゴールも見えてくる本作。
今後の展開が一層楽しみになる今巻、見逃せませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!