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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕とロボコ」第1巻 宮崎周平先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。



宮崎先生は12年に赤塚賞の佳作を受賞してデビューした漫画家さんです。
デビュー後は継続的にジャンプ関係の雑誌で読み切りや短期連載を発表。
そして19年に初単行本刊行作となる、「約束のネバーランド」のギャグスピンオフ、「お約束のネバーランド」を連載されました。

そんな宮崎先生が満を持してジャンプ本誌で連載開始した本作、当然のようにギャグマンガです。
気になるその内容はと言いますと……?



平凡……よりもちょっと貧乏な家庭の子らしい小学5年生、平凡人(たいら ボンド)。
彼は「メイコ」に、ジュースちょうだい、と命令していました。
メイコはAI搭載超高性能メイド型ロボット、「オーダーメイド」。
その汎用性の高さ、そして……大きいお友達が矢も盾もたまらないかわいらしさによって、世界中に一気に普及したロボットです。
メイコも可愛らしくスカートの橋をちょいとつまんで少し上げ、笑顔でかしこまりましたと返事をしてくれまして、コップにジュースをついで持ってくるのでした。
その可愛らしさにメロメロなボンドですが……そんな彼に、もっと難しいこと頼めよ、と迫ってくるのが友人のガチゴリラとモツオです。
ちなみにガチゴリラの家のオーダーメイドは今店番というちょっと難しそうな仕事をしているそうです。
そしてこのメイコはモツオのオーダーメイドでして、最新式なんだからそんな旧式のことでもできる事なんて面白くないと言うわけです。
ガチゴリラはメイコに肩を揉ませ、モツオに至っては耳掃除をさせて……!
ボンドはそんな様子を羨ましく見つめます。
こんなかわいい子に毎日お世話してもらえるなんて……
2人が羨ましいよ、僕んちにもロボがいれば。
そううなだれるボンドに、今どき家に行った芋以内の珍しいよな、と追い打ちしてくるガチゴリラ達。
ボンドち貧乏だもんな!と笑ってくるふたりに、それの何がおかしいんだよ、と流石に切れるボンド!
すると二人、確かに笑い事じゃないか、と謝り、失言だった、これ少ないけど……とお金まで渡そうとしてきて……
そうなると逆にみじめなボンド、責めて笑ってくれ、なんで微妙に優しいんだよ、やめろそう言うの、悪童であれ!!と突っ込むしかないのでした!

編に優しい友達たちの愛情は嬉しいですが、このままでは流石にいろいろ気を使ってしまいそうです。
ボンドはママにオーダーメイドを買ってくれと懇願します。
勿論新品を買うお金がないことをボンドはよく知っていますから、中古なら安いのもあるから、とママに持ちかけます。
ロボがいればママも楽できるでしょ、とチラシを差し出すと、適当なこと言って、と千浦氏をひったくるまま。
すると、これじゃロボットが家事全部やってくれるみたいじゃない、じゃあママパート増やせるし、自由な時間も作れるっていうの!?と、オーダーメイドの基本的な情報を今知ったかのように問いかけてくるのです!
その事を知らなかったらしいママ、お値段の最もお手頃なものなら、と購入を許してくれました。
ボンドはうっすら涙を浮かべながら大喜びするのでした!!

翌日、玄関のチャイムが鳴り響きました。
待望のオーダーメイドがやって来る!
期待と嬉しさに満ち満ちた表情で扉を開けますと、そこにいたのは
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なんかごっついバイクに乗ったごっついメイドでした。
あっ!ご主人様!?早く会いたくてバイクで来ちゃった、というそのメイドの言葉が終わるよりも早く、ボンドは玄関を閉めました。
一旦呼吸を整えて、見間違いだよな、と扉を開け直すと……
そこには、人のバイク盗みやがって、と不良達に袋叩きにされている先ほどのメイドが……!
ますます困惑したボンド、また扉を閉めるのですが、いやこれは事件かもしれない、とまたまた扉を開けてみますと、今度は
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メイドが不良達を返り討ちにしているではありませんか!!
俄かには信じられないこの光景ですが、彼女は夢であってほしいこんな言葉をボンドにかけてきました。
今日からお世話になります、オーダーメイドのロボコです!
真心こめてご奉仕します、萌・萌・滅!

ママはパートに出かけ、ボンドはロボコと二人でお留守番することになりました。
しかし見れば見るほど、ロボコはオーダーメイドとは思えない風体です。
顔だちもなんというか味わい深いデザインですし、体系も太いですし、なにより膝がエリート戦士のナッパそのものですし……
安い型落ちの中古だからこうなのだろうか、と首をかしげるボンド。
ですがここは、見た目も大事だけど問題は中身だ、と切り替えることにします。
そこで、メイコのことを思い出しながらジュースをくれと命令してみますと、ダイハードと書かれたパンツをもろに見せながら、かしこまりましたと了承するロボコ。
ジュースと一緒にお食事はいかがですか、と持ち掛けてきましたので、お試しとばかりにそれもお願いしてみることに。
わずか三分で調理を完了して見せたロボコ、だしぬけにクイズを出してきました。
私が作った料理は何でしょう?
ヒントはお米と卵とケチャップを使った、おから始まる料理だゾ!
このタイミングでクイズは謎ですが、メイドがそのラインナップで作るおが付く料理と言えば……
オムライス!とボンドは元気よく答えました!
するとロボコが出してきたのは
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白米に卵殻ごととケチャップとジュース器ごとブッ刺した、「押忍!!クソ男飯!!」だったのです!!
その後もああだこうだありまして、ロボコは何一つまともにできずじまい、家の中は滅茶苦茶になってしまいました。
しかもその光景を見たママには、ボンドが何やらいけない事をしたと勘違いされて手酷く怒られてしまい……
ロボコの役立たず、フリマアプリで売りに出してやると鳴きながら家を走りだしてしまうボンド。
こんなはずじゃなかった、本当ならもっと……
物凄く楽しみにしていたオーダーメイドがあれでしたので、ボンドの悔しさも計り知れないものになってしまいました。
あまりの悔しさに無茶苦茶に駆けだしていたボンド、周りを見ることも満足にしなかったのでしょう。
気がつけば道路の真ん中に立っていて、そこに大型のトラックが突っ込んできているではありませんか!!
もう避けることなんてできません。
呆然とトラックを見つめることしかできないボンドですが、そんな彼を……追いかけてきていたロボコが突き飛ばしたではありませんか!!
……あんなにひどいこと言った僕をなんで?
なんでじゃないよ、バカか僕は!
確かに変なパンツだし、家事はできないし、膝はナッパだし、思ってたのと全然違ったけど……
ロボコはずっと僕のために一生懸命だっただけじゃないか!!
そこでようやく自分の間違いに気が付いたボンドですが……もうその時には、ロボコを救いだすことなどできな状況になっていました。
サヨナラ。
相補編んだロボコに、トラックがぶつかり……そして、
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ぶつかったトラックが一方的に大破するのでした……!!
いろいろとツッコミどころはありますが、ロボコがボンドの命を助けてくれたことは間違いありません。
ボンドはお礼を言い、そして先ほどの言葉を謝ります。
そして、あんなことを言って都合がいいけど、ロボコさえ良ければ、と言葉を続けようとすると……
ロボコは、何があってもロボコはご主人様のオーダーメイドです、とものすごい顔で泣きながら答えてくれたのでした!!

めでたく和解した二人、これでいよいよロボコが家族の一員となりました。
ところがその時、ママが昨日のチラシを持って来てこんなことを言うのです。
昨日頼んだコレ、ママ間違えてて頼めてなかったのよ。
ボンドは、なんだあせった、ずっとおかしいと思ってたんだよ、と胸をなでおろすのですが……
つまり、それは、そもそもオーダーメイドなんて頼んでいない、という事。
ならば……当たり前のようにやって来たロボコは何だと言うのでしょうか……!?
……なんだかホラーな越智になりましたが、ロボコがボンドのメイドになりたいと思っているのは間違いないところ。
とりあえず細かいところは気にせず、ロボコを迎えた日常が幕を開けることとなるのでした!




というわけで、オーダーメイドのロボコを迎え、物凄い勢いでドタバタした日常が始まる本作。
見た目とフィジカル(?)が文字通り規格外のロボコですが、それ以外も規格外ぞろい。
普通のオーダーメイドができるはずのない、空を飛んでみたり、目からビームを出してみたり、おさげからチキンを出してみたりという謎の機能を発揮していくのです!!
普通ならばドン引きされてしまいかねないロボコのあれこれですが、相手が子供たちと言うこともあってか、なぜか大人気に。
相変わらず家事などはできないロボコなのですが、ボンドはいろいろ苦労するものの、それ以上楽しい日常を過ごすことができるのです!!

そんな本作、メインは間違いなくロボコのハチャメチャが押し寄せてくる常識外の行動の数々です。
ですがそれに加えて、様々な隠し味の数々にも注目したいところ!
しつこ過ぎない程度にすっと挿入されるパロディネタ、そしてやたらやさしいガチゴリラとモツオ……!
とくにガチゴリラ達は、いかにも青いネコ型ロボット系漫画のいじめっ子ポジションであり、役割的にもそれほど変わらないながら、びっくりするほどいい奴らなのが面白いところではないでしょうか!?
今巻の中ではガチゴリラの背景が明かされ、並ならぬいい奴であることがわかりますので、この新感覚いじめっ子(?)だけでも必見……かもしれません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!