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今回紹介いたしますのはこちら。

「反抗できない!いばらちゃん」第1巻 藤原あおい先生 

角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行です。


藤原先生は17年に別冊マガジンにて「アリシアさんのダイエットクエスト」で連載デビュー果たした漫画家さんです。
「アリシアさんの~」終了後、読み切り発表を経て連載開始となった本作。
前作はRPG的な世界観にダイエットを絡めたコメディでしたが、本作は日本を舞台にした現代出来の日常もの。
昨今流行りの主人公とその相手がイチャイチャする様を描く系統の作品に分類される本作ですが、気になるその内容はと言いますと……?




柊杏吾は大学生。
辛い高校受験を乗り切り、バイトにゲームにと大学生としての日常を謳歌している杏吾なのですが、目下の悩みが一つ。
それは、たった一人の妹、
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柊いばらが何かと言うと杏後に突っかかってくることなのです!

杏吾が楽しんでいるゲームがうるさくて宿題に集中できないと言ういばら。
彼女の言うことも納得できないではありません。
ただしそれは、ここが柊家で唯一ゲームが置いてあるリビングである、ということを除けば、なのですが!

そもそも勉強したいのなら、自分の部屋ですれば何の問題もなく集中出来るはず。
ですがいばらはリビングの方が集中できるんだと言い切ってはばかりません。
いばらは中学二年生、反抗期真っ盛り。
皆に反発したい年ごろと言えば年頃なのですが、いばらがこう言うとげとげしい態度を取るのは杏吾に対してだけ、というのが不思議なのです。
もっとお互いが小さなころ、何年か前くらいまではとっても仲良しだったふたり。
多感な時期だろうからとある程度べたべたしすぎないように距離を取るよう努めていた杏吾なのですが、そんな思いもむなしくいばらは何かと文句を言ってきます。
今も何やらやたら怒っているようですし……じっくりとゲームをしたかった杏吾、諦めて部屋に戻ることにしました。
ところがいばら、待ってよ!どこ行くの!?とそれも許しません。
おにぃのせいで勉強する着なくなっちゃったし、責任とってよ!となんだかとんでもないことウィ言い出すのです!
やる気がなくなった責任とは、どうとればいいのやら……お金か、使いっパシリを要求されるのか……そんなことを考えていますと、いばらは不機嫌そうな顔のまま言うのです。
やる気が戻るまでの間、私もゲームに混ぜてよ、と!!
ゲームのせいで勉強ができないと言うのに、ゲームさせろとは。
彼女の気持ちがつかみきれない杏吾は戸惑うばかりなのですが……
いばらの気持ちは、実は昔から何一つ変わっていなかったりします。
彼女が考えていたのはこんなこと。
まったくイライラする、おにぃはいつも一人でゲームして!
おにぃが高校生の時は受験で忙しくしてたから気を使って関わらなかったのに、大学生になって暇ができたら一人でゲームしたり漫画読んだり映画観たり。
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妹の私に構うのが兄の役目でしょ!?
……そう、いばらは兄に反抗していたわけではなく、大好きな気持ちを素直に表に出せないと言う部分だけ反抗期っぽくなっていただけなのです!
今も実は宿題なんてとっくに終わっています。
関わりを作るため、杏吾がゲームするタイミングを見て勉強するふりをしていたいばら。
早速構ってもらうための作戦を実行したわけです。
最後の一押しに、おにぃも一人ゲームに飽きたと思うし、一緒にやってあげても……と持ち掛けるのですが……
90~00年代のラブコメの主役か!!と突っ込みたくなるほどの超鈍感である杏吾は当然のようにいばらの気持ちに気付かず、そんなに飽きてないから大丈夫だけどなぁ、と答えてしまうのです!
恥ずかしさと怒りでキレてしまいそうになるいばら、そんなこと言うならこっちにも考えがある、とゲーム機に繋がっているケーブルを引っこ抜こうとするのです!!
それまでRPGをプレイしていた杏吾、セーブ前にケーブルを引っこ抜かれてはたまりません!
あと最近のゲーム機はデリケートなので、いきなりケーブルなんて引っこ抜いたらどんな不具合が起こることか……!!
杏吾は仕方なくゲーム機を明け渡すのですが、こんどはいばら、対戦型のゲームを三作程差し出し、私はこれをやりたいから相手しろ、というのです。
友達がたまたま忘れて行った、というそのゲーム。
実は杏吾と一緒にゲームしたくてたまらなかったいばらが、ゲーム屋さんで2時間も悩んで購入したものだったりします。
アドリブで友達が忘れて行ったと言えたことで、その事がばれずに済んでホッとしたいばら……
杏吾もその事にはそれ以上突っ込まず、15分だけ、とそのゲームをプレイすることを受け入れてくれるのです。
そして……いばらは更なる大勝負に出ました。
なんと
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胡坐をかいている杏吾の足の上に座ったのです!!
床にじかに座ると寒いから、と睨み付け、有無を言わさないいばら!
押し切られ、杏吾もその状況を仕方なく受け入れるのですが……
彼から見えないいばらの顔は、真っ赤も真っ赤!
これはちょっとやり過ぎたかも、と恥ずかしさがさらに一段階上がってしまうのでした。

その後、アクションゲームで対戦することになった二人。
杏吾は戸惑いながらも、こんなことを考えるのです。
こう言う風に一緒にゲームするのも久しぶりだな、妹が負けて悔しがって鳴いたり、俺に勝って喜んだり。
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たまにはこう言うのもいいな……
と、まんざらでもない杏吾。
いばらもこの時間を楽しんでいます。
……が、残念ながら最後までにこにこで終わることはできませんでした。
なぁいばら、この体勢、ちょっとやりにくいかもな、普通にソファーでやらないか?
真っ当な一言ではありますが、いばらの求めていた今の状況を打ち崩してしまう鈍感発言……
いばらはそんな兄の鈍感に苛立ちながら、こう答えるのです。
座布団がしゃべんな!と!!




というわけで、素直になれないいばらと、そんないばらの思いを全く察することの出来ない杏吾の日常を描いていく本作。
この後も、いばらの絵に描いた様なツンデレ(杏吾からするとツンツンですが!)が次々と繰り出されていくことになります!
あれやこれやと文句を言いながら、その好意がだだ漏れないばらのあんな姿やこんな姿はキュートそのもの。
鈍感極まりないとはいえ基本的には優しく思いやりのある杏吾の態度も相まって、いばらを応援したくなること間違いなしなのです!!

本作は今のところ2話同時掲載で連載しているようで、形式的には一話完結型ですが、お話的には2話で1セットになっているものが多くなっています。
紹介させていただいた1話目の一緒にゲームと言うシチュエーションの他、お買い物、映画などなどの様々なイベントを用意。
そしてセットになっている一話目でそのシチュエーションが成立するまで、2話目でそのシチュエーションの内容を描く、という形で構成されています。
その為、例えば映画を一緒に観るというシチュエーションの回ならば、映画を見ているときにどんなことが起きたか、というお話だけでなく、そのシチュエーションに持ち込むまでのいばらの奮闘する様子もじっくり楽しめると言うわけです!

そんないばらのかわいらしさ全振りと思われた本作ですが、今巻終盤では杏吾のラブコメ主人公的キャラを象徴するかのように、ある意味いばらのライバルとなるキャラが登場。
彼女の参戦で、倫理的にラブコメにしづらい本作にラブコメ要素が堂々と導入で来ているうえ、いばらの対杏吾の1VS1だけではないアレコレも楽しむことができてしまいます!

一粒で二度も三度もおいしい本作、妹萌え属性がある方も、そうでない方もしっかり楽しめる作品なのです!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!