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今回紹介いたしますのはこちら。

「隣人X」第1巻 楠本哲先生 

日本文芸社さんのニチブンコミックスより刊行です。



さて、近頃めっきりサイコホラー漫画家となった楠本先生の最新作となる本作。
本作もやっぱりサイコホラーとなっております。
今回の作品はどんな内容かといいますと……?




26歳のOL.、紗倉祥子。
彼女は友人の鈴宮美穂に誘われ、高ステータスの男性ばかりが集まる婚活パーティーに参加していました。
正直を言いまして、翔子はあまり男性関係に興味はありません。
素敵な出会いを求めていないわけではないのですが……
高ステータスの男性が相手だからと言ってその運命的な出会いが果たせるとは限らないわけで。
気の進まない祥子ですが、グイグイ誘ってくる美穂の押しに負け、結局参加することになってしまったのです。

そのパーティーに来る男達、誰も彼も今一つピンと来ない面々ばかり。
玉の輿を夢見る美穂はそれはもう必死ですが、それがまた祥子をのテンションを下げてしまい……
ほとんどしゃべることなくただただ時間が過ぎるのを待つ形になっていた祥子ですが、そんな彼女に話しかけてくる男が現れます。
詰まらなそうですね、何も話さずもう1分すぎましたよ。
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友人に無理やり付き合わされて参加、とか?
いきなりズバリ充てられて驚く祥子。
彼がここに来たのは、急病で来られなくなった友人の代打なんだそうです。
と言ってもこのパーティーに参加する資格はあるようです。
眉村仁、32歳。
年収900万円のシステムエンジニアと言うことで、なかなかのステータスを持っています。
そんな彼、祥子に耳打ちをしてきました。
正直やる気ゼロなんです、この後のフリータイム、カップルになったフリしません?
お互い上手くやり過ごすために……!

当初はそれも女性を引っ掛けるための口実かと思っていた祥子。
ですがフリータイム中も特に連絡先などを聞いてくるわけでもなく、仁は他愛のない話をするだけでした。
あっさり敗北を喫した美穂と一緒に還るその時まで、仁は紳士的な態度に終始。
つまらないだけだった婚活パーティーが、すこしばかり楽しいものになったのでした。
……が、祥子は気付くことができませんでした。
帰って行く自分を見送る仁の形相が
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悪魔の様な、異様なそれに代わっていたことに……!!
祥子は仁と連絡先位好感しても良かったかな、などと思いながらも、特に何をするでもなくその後の日常を過ごしていました。
何か誰かに見られているような気配を感じたりもしましたが……その誰かが現れることもなく、数日が経過します。
そんな時、とあるお店でくつろいでいた祥子の下に、仁が現れたではありませんか!!
話を聞いてみますと、仁の勤めている会社がこの辺りになるのだとか。
今までも会ってたかもしれませんね、微笑む仁の笑顔に、祥子は胸の高鳴りを感じ……
今度こそ、連絡先を交換してしまうのでした!

その後も会社の昼休みなどにばったり会うことが重なった二人。
そうこうしているうちに、一緒にランチを食べることになりまして、そこでお互いのことを話し合うことになります。
そこで仁、なんと祥子の住む街に引っ越す予定だというではありませんか!!
流石にこれは行き過ぎで、気持ち悪いだろうから違う場所の物件を探すと言ってくれる仁なのですが、祥子はすっかり人ぢに気を許しているようで。
気にしなくて大丈夫と答えるのでした。
と、その時、祥子に電話がかかってきました。
駆けてきた相手は「弘斗」。
出ても構わないと言う仁ですが、祥子は出る必要はないと言いました。
なんとこの弘斗、祥子が別れた彼氏だと言うのです。
向こうの浮気がきっかけで別れていまして、もうよりを戻すつもりはないそうなのですが、それでも弘斗はあきらめずにコンタクトをとってくるのだとか。
ひょっとすると最近感じていた視線も弘斗のものなのかもしれない……
そう祥子がつぶやきますと、仁は怒りをあらわにします。
本当にあなたを愛しているなら再スタートしたいあなたの足を引っ張るのはおかしい。
男として最低ですよ!
いつものにこやかさとは打って変わって、真剣な表情でそう語る仁。
そんなギャップにも祥子は惹かれてしまい……

その夜のことです。
件の弘斗が、夜の街を歩いていました。
すると彼の前に一人の男が立ちはだかります。
……仁でした。
仁は弘斗が弘斗本人であることを確認すると、ニコリを笑い……こう言いだしました。
神谷弘斗、静岡県出身、享年28歳。
女手一つで君と妹を育て上げ、田舎で一人暮らしをしている母、神谷幸枝、享年58歳。
昨年高田家に嫁いだ妹、麻里、享年24歳。
そして姪っ子、莉奈、享年1歳。
……いきなり現われ、弘斗の子細なデータを語り、あげくの果てに「享年」などと不吉なことを言う男と出くわした弘斗、戸惑わずにはいられません。
一体何者、と漏らしますと、仁は無造作に弘斗に近づいて行き……
オレは、君の家族のささやかな幸せを躊躇なく一瞬で葬り潰すことができる男。
そう呟き、弘斗の左手を、その手に握られていたスマホごと握ってきました!!
そして、万力のようにすさまじい力で
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弘斗の左手とスマホを破壊したのです!!
悲鳴を上げる弘斗!!
仁は……
おまえら家族が生き延びる道はただ一つ。
わかるよな?
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俺の祥子(もの)に二度と近づくなっ……!!
仁は悪鬼羅刹の如き表情で、弘斗を脅迫するのでした!



というわけで、さっそく仁がその危険な顔をさらし始めた本作。
この後、仁は裏でその狂暴性と独占欲を発揮しながら、表では祥子と着実に信頼関係を築いていくことになります。
普通の作品ならば、祥子に気が付かれないうちに裏でどんどんと恐ろしい行動を働いていく、という展開がメインとなっていき、気が付けば祥子が孤立していく感じになって行くところでしょう。
ですが本作はそうはいきません!!
途中まではそう言った作品の道をなぞるように、仁の恐ろしさを描いていくのですが……
この第1巻の終盤から物語の毛色が変わって行きます!!
そのあまりに恐ろしい闇を持つ仁、その闇に飲まれつつある祥子。
友人や家族までもが巻き込まれてしまう恐怖の愛は、始まったばかりなのです……!!

楠本先生によるサイコスリラーと言いますと、その犯人役は怪力の持ち主てあるのがもはやお約束。
今まではその体格に見合わない怪力を持つ女性が多かった犯人役ですが、本作の犯人役である仁は見た目からしてマッチョです!
ということは、今までの作品以上の怪力の持ち主である可能性もあるわけで……!
一層危険度を増してきそうな楠本先生のサイコスリラー最新作、これから先の展開も見逃せませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!