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今回紹介いたしますのはこちら。

「友達として大好き」第1巻 ゆうち巳くみ先生 

講談社さんのアフタヌーンKCより刊行です。


ゆうち先生は18年に講談社さんの漫画投稿サイト「DAYS NEO」に投稿し、担当者さんがついて本作でデビューされた漫画家さんです。

そんなゆうち先生の描く本作ですが、所謂ラブコメに分類される作品となっております。
ですが普通のラブコメとは一味違う設定がいくつも盛り込まれていまして……?




学校のトイレの前にある水道で、櫨沙愛子は口を漱いでおりました。
するとその時、背後から彼女に声をかける女子が現れます。
おい沙愛子、こっち向けよ。
沙愛子が後ろを振り向くと、声をかけてきた女子は思い切り沙愛子にバケツで水をかけてくるではありませんか!!
そして水をかけた女子は、沙愛子に問いかけます。
さっきこのトイレからリョータ出てったでしょ、何堂々と男子側の水道で漱いでんだよ。
仲間とともに迫って来る女子たち。
沙愛子は少し迷ったあと、こう答えたのです。
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しゃぶったから?

物凄い勢いで追いかけて来る女子たちからダッシュで逃げる沙愛子。
いーねぇ、お友達いっぱいいて!などと漏らしながら、身を隠す場所を探します。
たまたま目についた教室に飛び込み、息をひそめていますと……とりあえず追いかけてきた女子たちの気配が遠ざかっていってくれました。
が、その時、飛び込んだ教室に一人の男子がいることに気が付いたのです!
じっと沙愛子を見つめてくるその男子。
沙愛子も見つめ返すのですが……よくよく見ればなかなかのイケメン。
沙愛子は、正直イケる、開口一番言ってしまうのでした!
そんなわけのわからない来客に、イケメンは何か用ですか、と聞いてきました。
ここには逃げるために飛び込んだだけですから、当然彼に用はありません。
別に用はないの、どーぞ続けて、とそれまで続けていた作業を続行するように促すのです。
すると彼、本当に沙愛子を無視して作業を再開するではありませんか!
びっしょびしょで教室に飛び込んできた女子、というイレギュラーすぎる存在を無視して!
たまらず沙愛子、ほんとに続けるとか受けるんだけど、普通何か聞くでしょ、緊張してんの?と笑います。
ですがその男子、突然入ってきて勝手に食う気に耐えられなくなってるのはそっちでは、と冷静に突っ込んできました。
……そんな男子の反応を見た沙愛子……ものすごい衝撃を受け、そしてこう言ったのです。
付き合ってください。
……男子はその時していた作業がひと段落着くまで黙ったまま。
けしかすをまとめて手のひらに集めたところで、返答するのです。
お断りします、と!
沙愛子は断られたことに仰天!
エッチ出来るのに!?ととんでもないことを言い出すのですが、男子はテンションを変えないままこう返しました。
生徒手帳11ページ、不純異性交遊に該当しますね。
そもそもそんな貞操観念の人を好きになりません。
……沙愛子は手のひらをぐっと突き出し、男子に問いかけます。
待って、私ってかわいい?
そんなよくわからないタイミングでの問いかけにも、男子は顔色一つ変えず、身だしなみに気を使っているようなので、キレイだと思いますよ、とテンションもそのままに答えまして。
沙愛子はパッと顔を赤くして……改めて、付き合ってください、と申し込むのです!
男子はがたっと席を立ち、窓を開けました。
落ち着いて下さい、深呼吸。
見たところあなたはとても動物的だ、子孫繁栄は大変結構、でも僕は僕を取り巻く社会を生きるために、
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規則を守っている。
この学校の生徒規則には男女交際を禁ずると描かれている。
簡潔に言うと、「諦めてください」。
……そう言われた沙愛子、次に彼女の口から出てきた言葉は……
勃たないの?というとんでもないものでした!!
規則を守っているだけ、と取り合わない返答を返し続ける男子なのですが、沙愛子はそっち方面でガンガン攻めて行きます。
勃たないの?もっこり出来ないの?立つまで協力してあげるよ!
何故かテンションが上がって来る沙愛子ですが、突然彼女の口を男子の手が塞いだではありませんか。
静かになった空間に響くのは、数名の足音と……見つかった?次こそシメよー、アイツ調子乗り過ぎだよ、などと言う女子たちの声でした。
完全に彼女に興味がないかのような反応をしていた男子ですが……状況はしっかり察していて、逃げ込んできた彼女が見つからないようにケアしてくれたわけです!!
おかげさまで沙愛子のアプローチは止まるところを知りません。
やっぱりアンタ、アタシの王子さまだよ、気持ちよくして差し上げるからぁ……と盛り上がり続けて行く沙愛子に、男子は改めて宣言するのです。
僕はこの学校が取り締まろうとしている「良くない事」に対して限りなく潔白でありたい。
それが校則に対する僕の姿勢だ、だから男女交際もない、僕は君と付き合わない!
何度目かのきっぱりとしたお断り。
沙愛子はとうとう……体のお付き合いは?となんだかよくない方向に意見を曲げやがりました!
流石にもう付き合っていられません。
ついでに(?)この部屋を施錠して帰らなければならない18時になりましたので、もう出て行ってね、と冷たくあしらうのです。
が、その時でした。
教室のドアがノックされ、すいませんと声が掛けられたのです!
居留守を使うのも変ですし、ドアを開けて応対する男子。
声をかけてきたのはやはりあの女子たちでして、用件も考えていた通りのものでした。
2年A組の櫨沙愛子を探してまして、さっきこっちに来るのを見たんですけど見失っちゃって、と尋ねてきた彼女達。
男子は……見かけてないですよ、と顔色一つ変えずに答えたのです!
彼女達が去った後、物陰に隠れていた沙愛子は、私って一応かばう価値はあるんだね?と確認してきます。
君はもうちょっと規則護って生きれば、水なんか掛けられることなかったんじゃないの、と指摘する男子。
沙愛子もそのあたりには頷かざるを得ないようで、うん、私も引いた、正直ドラマでしか見たことなかった、と自分がされた事には思うところあったようです……
すると男子、沙愛子にこう声をかけてきました。
もう少しここにいる?
施錠時間の原種より、暴力やいじめの方が問題だ。
そもそも不純異性交遊をするなよ、原因を作るな、やり過ぎると君だって停学だ。
すると沙愛子は、こんなことを聞いてきました。
友達になるのは校則違反?
……もちろんそんなはずはありませんから……少しの沈黙の後、いや、違反ではない、と答えるわけですが……
それを聞いた沙愛子は、驚きの行動に出ました。
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じゃあ私、人生を懸けてでもアンタの友達になりたいな。
ねぇ、あたしの規則になってよ、わかんないんだもん。
これが恋愛じゃないなら、すごく仲良しの友達にならなきゃ。
そうよ、
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友達として大好きなの。
そう言って、沙愛子はものすごくしっかりした(?)キスをしてきたのです!!
恋人じゃないからノーカン、友達に対するチューだよ!と笑顔で言う沙愛子なのですが……そんな言い訳が通るはずもありません!!
君のお名前なんてーの?とそこでようやく尋ねてきた沙愛子に対し、男子は二度と僕に近づくなよ!と怒鳴りつけるのです!!
彼のポケットに会った生徒手帳には、こう書いてありました。
2年C組、高敷結糸。
こうして二人の、大好きな友達になるための物語は始まるのです!!




というわけで、沙愛子と結糸が出会った今巻。
この後、兎に角規則を守ろうとする結糸に、沙愛子がどんどんどんどんアプローチしていくことになります。
基本的に沙愛子は、男子に人気はあるものの、女子にはまるで人気のないタイプ。
それと言うのも、沙愛子は男子と簡単にスキンシップをしてしまい、そうすると簡単に仲良くなれる、と思ってしまっている節があるからなのです。
当然男子とばかりべたべたしている沙愛子、女子からすれば面白くないでしょう。
自分の彼氏が沙愛子と関係を持ってしまうこともあるようで、出会いのきっかけになった水をぶっかけてきた女子もそのあたりでキレてしまったようなのです。
ですが沙愛子、決して悪い人間ではありません。
男子と簡単に関係を持ってしまうのも、彼女が「規則がわかんない」からなのでしょう。
そこで結糸が、沙愛子のアプローチを受け流しながら、彼女に規則を教えてあげることになるわけです!
とはいっても、教えられるのは沙愛子だけではありません。
彼女の素直な人となりに、結糸も影響を受け始め……?

そんな関係性の変化が丁寧に描かれていくわけですが、ただ二人があれこれと会話したり触れ合ったりしていくだけではありません。
しっかりと起伏ある物語も用意されておりまして、その中で二人の魅力が描かれていくのです。
お話が進むにつれて、その本当のキュートさが見えてくるふたり。
是非とも二人の魅力を皆様の目でご確認いただきたいところ!
今後どうなっていってしまうのか!というタイプのお話ではありませんが、今後どうなるのか見守りたいという興味は尽きない作品となっているのです!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!