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今回紹介いたしますのはこちら。

「エロティックxアナボリック」第1巻 あちゅむち先生 

秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行です。


あちゅむち先生はむちぃ先生と戌亥あちゅ先生のお二人による漫画家ユニットです。
漫画家として活動され始めたのは12年ごろからで、おもに成年向けコミックをメインに活動活動されておりましたが、19年より満を持して年齢制限なしの本作を連載開始、そしてこの度単行本刊行となりました。

そんなあちゅむち先生の描く本作、やはりといいますか、エロスな要素がちりばめられた作品となっております。
ですがよくあるエロスを全面に押し出した作品とは一味違うお話となっているようで……?




ちょっぴり人よりもふくよかな男子高校生、阿下喜鏡介。
彼は何と、学校に宅配ピザを頼んでおりました!!
クラスの皆は驚くやら笑うやら、ダメだよと真面目に注意するやらするのですが、阿下喜はと言いますと、そんな校則はないだろ?ないよね?と確認しながらもりもりと食べすすめます。
後五分で授業も始まってしまうと言うギリギリの時間ですが、五分もあれば食べ終わる、と余裕の阿下喜。
せめて匂いが少ないものを食べればいいのに、というクラスメイトの声も、どうしてもピザの気分だったとスルーするのです。
と、そんな時でした。
教室の隅の席で、いつも大人しく座っている女子、三蔵五葉が立ち上がり……
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普段の彼女からは想像もつかないほど冷たい視線を阿下喜に送り、教室を立ち去って行くのです。
三蔵さんあんな顔するのか、ピザ嫌いなんかな?とそんなことを考える阿下喜。
やがて授業開始を告げるチャイムが鳴るころになると、三蔵も教室に戻り、自分の席に着くのですが……
その時、彼女が小さくげっぷをしたことに誰も気が付かないのでした。

放課後、
誰もいない教室に残っていた阿下喜は、1人ノートに何かを書き込んでいました。
あの顔はかなり良かった、普段は静かだけど話せば人当たりいい感じだから以外ではあったな。
怒る……んだなぁ、実はドSだったりして。
そんなことを考えながら彼が描いていたのは、
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三蔵の絵でした。
その絵の三蔵は、彼女がおおよそ取らないであろうポーズを取り、おおよそ着るとは思えないエロティックな衣装に身を包んでいます。
ノートをめくれば、そんな三蔵の様々な、あられもない姿の絵がたくさん描かれています。
今回描いた絵を見て、ベタだけど今まで描いた三蔵さんの中ではいい方じゃないか、間近で見た表情を元にしてるからか?と冷静な自己評価をする阿下喜。
阿下喜は三蔵の「身体」にどうしようもなく惹かれ、こうして絵を描いてしまっているのです。
過去にもそうしていたことがあるようなのですが、最近はあまりしていなかったようで……
こんなことはもうしないつもりだったのに。
家族にも見られないよう、こうしてひとりになれる場所と時間で描いている阿下喜。
人の気配がしてきたので、大人しく退散しようとするのですが……
丁度三蔵が一人でどこかに向かっている姿が目に入ってしまいました。
あの体からしてスポーツでもやってるのかと思っていた阿下喜ですが、この時間にフラフラしていると言うことは部活動はしていなさそう。
気になってしまった阿下喜は、そっと彼女の後をつけて行くと……
彼女は迷うことなく、立ち入り禁止の屋上へと向かっていくのです。
そっと後をつけ、息をひそめて屋上を覗いてみますと、そこには
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物凄くエロスな格好をしている、エロスなスタイルの女性が金網の前に立っているではありませんか!
……体をひっこめる阿下喜。
自然と体から力が抜け、ずるずると座り込んでしまい……
そこで、ようやく声が出ました。
え?
頭に浮かんだのは、大きな疑問符です。
あれは一体誰なのか。
そう考えはするものの、答えは一つしかありません。
あの場所にいるとすれば、先ほど屋上に消えて間もない三蔵しかありえないでしょう。
ですが屋上の女性と教室での三蔵は、あまりに雰囲気が違いすぎて……?
そして、自分が妄想で描いた格好と、ほとんど同じ格好をしているとはどういうことなのでしょうか!?
ですがそれよりなにより阿下喜が気になるのは、今現実で見た三蔵の体の方が、自分の想像で描いた体よりもはるかに美しかったこと……!!
座り込んで考え込んでしまう阿下喜。
……そこで考え込むのはあまりに浅はかでした。
あっ、阿下喜くん。
この前鍵が開いてるの気が付いたんだよね、阿下喜くんも知ってたの?
阿下喜の存在に気が付いた三蔵が話しかけてきてしまったのです。
その姿は、いつの間にか制服に戻っております。
そして……ふいに声を掛けられて驚いてしまったのか、阿下喜は自分が三蔵の姿を描いたノートを隠すことができず……
三蔵に手に取られてしまったのです!!
……阿下喜の脳内にかつてのトラウマがよみがえりかけました。
が、意外にも三蔵の口から出てきたのは、うまい、という称賛の声でした。
そして続けて、でもこれ、全部私?と呟いて……
阿下喜は慌てて違う、と否定したものの、もちろん違うと言っても、完全に違うわけではないのですから言い逃れは難しいところ。
阿下喜はとにかく、これに描いてあるのは全部俺の想像で、三蔵さんじゃない、いや三蔵さんを元に想像はしていて……と、ありのままを説明しようとするのですが……説明しているうちに感情が高ぶり、感動がよみがえって来てしまったようで。
でも、本物はもっと……えっと、すごくて……
そう、思ったままの言葉を紡いてしまうのです!
泥沼に足を突っ込んでしまったかのようですが、そこでも三蔵は思いもよらない言葉を続けてきました。
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じゃあ、本物を見て描けば、もっといい絵になるとか?
ねぇ、少し話しない?
そう言って、彼女は怪しく微笑んで……!!




というわけで、クラスの大人しい女子の思いもよらない姿を目撃したことから物語が動き出す本作。
この後阿下喜は、三蔵の秘密を知ることになります。
彼女が屋上で何をしていたのか、想像を超える美しい体を持っている理由とは何なのか、なぜあの時殺意すら感じる視線を投げかけたのか。
それを明かしていき、そして阿下喜にある要求をすることになるのです。
阿下喜もまた、皆には秘密のエロスなイラスト執筆と言う趣味がある身。
しかも今まで見た最高かもしれない体を持つ三蔵に要求されたことが、彼にとっても願ってもないことでして……
二人の奇妙な関係が始まって行くのです!!

美しい体をもち、妙に挑発的で煽情的な行動をしてくる三蔵と奇妙な関係を持ち始めた阿下喜ですが、その関係は阿下喜の失われていた気持ちも蘇らせ始めます。
二人の間にはとりあえず今のところ恋愛感情はおろか、お互いに性的な興奮を覚えることすらないようですが、このまま続いていけばどうなっていくかはわかりません!
さらにこの後、二人の周りには今後物語に何らかの影響を与えてきそうなキャラクターも登場しまして、物語はどうなっていくのかますますわからない状況になって行くのです!
阿下喜と三蔵の関係はどうなっていくのか、彼らを取り巻く人々はどんな影響を与えてくるのか?
タイトルや表紙から考えると、意外なくらいエロスなサービスシーンが少ない本作ですが、そんなことすら気にならないほど引きこまれる雰囲気が楽しめる作品になっているのです!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!