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今回紹介いたしますのはこちら。

「異世界もう帰りたい」第2巻 ドリヤス工場先生 

小学館クリエイティブさんのHCヒーローズコミックスより刊行です。




さて、突如として異世界に召喚されたサラリーマン、下山口。
異世界で無双する……かと思いきや、なんと「ハズレ」扱いされてしまい、実際下山口は特に強くもないほぼ普通の異邦人として扱われることになってしまいます。
元の世界でも異世界でもうだつの上がらない人生を来る羽目になった下山口、それならせめて住み慣れた世界で暮らしたい、と元の世界に戻る方法を探し、魔法年帝国に向かうことにしたのでした。



商人の一団に混ぜてもらい、魔法帝国を目指す下山口。
砂漠の気候は仕方ないとして、慣れないラクダでの旅はなかなか大変です。
揺れがひどいし、おしりも痛い……そんなことを言っていますと、商人の一人は先を行く人物を指さし、だらしない、あの客人もラクダは始めただそうだがしゃんとしてるぞ、と下山口をあおってきます。
客人、ということはあの人物は商人の仲間ではないと言うことでしょうか?
気になった下山口はその事を聞いてみますと、なんでもその男は下山口と同じように西に向かっているものの、きちんと金を払って同行しているそうで。
つまり彼は下山口の様な、用心棒という名目のおまけではなく、この一団で一番高価な「荷物」ドと言うわけなのです。

そうこうしている間に、京の宿となるオアシスにたどり着きました。
一同は水を補給し、そして何よりもうれしい水浴びを楽しみます。
ですがあの「荷物」は押し黙って座っているばかりで、水浴びをする様子はありません。
そのまま日が暮れてしまい、今度は夕食の時間。
長旅ですから食事は干し肉と固いパンという寂しいものでしたが、しっかり食べられるだけでもありがたいもの。
ですがひとしきり食べた後、例の客人への夕食を持っていってくれと渡された食事は、果物がついていて豪勢!
その分お金をもらってるんだ、と言われては不満も言えませんが……
食事を持っていく下山口、ついでに何日も砂まみれだから水浴びでもしたらどうです、と進めるものの、客人は何も言わず、不要だとジェスチャーをするばかり。
大分変わり者かとも思えますが、変わった身の上と言えば自分も同じこと。
それ以上深入りはせず、自分のテントに戻って眠るのでした。

夜も更けたころ、下山口は気配を感じて起きました。
あの客人が、皆寝静まったころを見計らって、オアシスの方へと向かっていくようです。
物陰で服を脱ぎ捨て、水浴びを始める客人。
下山口、この展開はもしや……と思いながら、そっとオアシスをのぞいてみますと、そこにいたのは……!!
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普通に男でした。
紛らわしいことしやがって、とわがまま極まりないことを言う下山口に、男は見られてしまったためか、開き直って身の上を語り始めました。
東方のジェンロウ帝国より西方の動向の視察をするためにやって来た、スイだ、とのこと。
要するにスパイなので、目立つわけにはいかない、このことは誰にも言うな、と刀を下山口の首元にあてるのでした!

トラブルはなるべく避けて生きて行く男、下山口がこのことを話すはずもなく。
旅は昨日までと同じように進み、ハーレムアニメみたいな展開がこの世界にあるわけない、とわかっていたさ……と自分に言い聞かせながら、下山口はラクダに揺られるのでした。

しばらく旅が続いての事。
この旅の道中、広大な砂漠を渡るこの商人の一団以外の集団と何度かニアミスしていまして。
何度西方の国が召喚で呼んだ戦士「聖訪者」を継肩戦争の準備をしているのだ、と囁いていますと、そこに武装した数名の男がやってきました。
どうやら近くの国の傭兵団のようです。
彼らは検閲をするから荷物を見せろ、と迫ってきます。
商人たちは怪しいものなど持っていませんから、大人しく荷を見せるのですが……スイにとっては気が気ではありません。
迫ってくる傭兵はあきらめる様子がありませんから……意を決してフードを脱ぎ、顔を見せるスイ!!
幸い彼の顔はブラックリスト入りしていなかったようで、いいだろう、と見逃してもらえました。
下山口はそれをみて、気付かれずによかったですなスイ殿、と余計なことを囁くのでした。

早いところ旅を再開したいのですが、傭兵団はなぜかだらだらとやる気なく検閲をすすめたり薦めなかったり。
しびれを切らした商人が、こっちは急いでるんだからさっさとやれ、と促しますと、傭兵はまあいいじゃないの、と煙草をふかします。
そしてそのあと、積み荷の検査、いつやるか?と肩をすくめて聞いてきましたので、半ば反射的に下山口は「今でしょ」と答えました。
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すると突然、傭兵団は豹変!
いたぞ、こいつが日本人だ!アルカンタからきた聖訪者は見つけ次第捕えよとの命令だ!と、一斉に下山口に襲い掛かってきたのです!!
慌てて逃げ出す下山口。
騒ぎになってしまったからには、自分にも危機が及びかねないとスイも一緒に逃げ出し……
しばらくラクダで走ると、後からはもうだれもおってきません。
なんとか撒けたか、と思ったものの、そうではありませんでした。
なんとここは
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成長すると「竜」になると言われている巨蟲の住処だったのです!!
傭兵団たちは、敢えて下山口たちを巨ちゅうの住処へと逃げこませ、その餌食にすることで楽して片づけようとしたようで……!!
大ピンチに陥ってしまった下山口ですが、旅の前に知人の中井が作った魔法煙幕を手に入れていたことを思い出しました。
すかさず煙幕をひろげ、傭兵団と巨蟲の視界を奪うことに成功!!
さらにスイが時間稼ぎを買って出てくれまして、今度こそ下山口は傭兵団から逃れることができたのです!!

……が、だからと言って助かったと考えるのは早計です。
がむしゃらに逃げたせいで街道を見失い、商人の一団も勿論影も形もなく。
まともな荷物も持たずにンゲ出してしまった下山口は……
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やがて疲れ果て、倒れてしまうのでした。



というわけで、本作史上まれに見るピンチに陥ってしまった下山口。
うだつの上がらない平凡な日常を過ごしていた彼が、異世界でもうだつの上がらない平凡な日常を過ごす……だけに終わらず、冒険をすることになるわけです!
ここで死んでしまえばお話は終わってしまうわけで、どっこい生きている下山口。
この後も彼の身の丈に合った、それなりの冒険とそれなりのピンチ、それなりの成長にそれなりの成果を上げて行くことになります!
そんな中、まさかの展開もしっかりと用意されているのが本作。
かつての仲間(?)が集結して困難なクエストに向かって行ってみたり、聖訪者に共通するある事実が判明したり、この異世界に関しての意外すぎる謎の真相が明かされてみたりと、しっかりした物語も用意されているのがミソなのです!
かといってシリアスになり過ぎることは決してなく、水木先生調のとぼけた作画でひょうひょうと描かれる独自の味わいは癖になること必至!!
この後どう展開していくのか、どんなしょんぼりが描かれるのか?
楽しみ方は様々な本作の今後にも注目ですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!