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今回紹介いたしますのはこちら。

「新ゲノム」第9巻 古賀亮一先生 

コアマガジンさんのメガストアコミックスより刊行です。


さて、2年弱の沈黙を経て最新刊刊行となった本作。
連載25年という隠れた超長期連載作品である本作ですが、パクマンさんとエルエルのはっちゃけエブリディはまったく衰えることなし!
果たして今巻ではどんなトラブルが巻き起こるのでしょうか!?





寒い寒い冬が終わりを告げ、天気予報でも全国的に気温が上がり、汗ばむくらいの一日となるでしょう、という春の到来を知らせるニュースを伝えています。
待ちに待った春到来ですね、とエルエルもにっこりで、パクマンの方を振り向くのですが……
パクマンはパンツ一丁の裸体に仮面だけをつけたおっさん(全身塗料でペイント済み)という謎の神に春を蘇らせてくれてありがとうと感謝の祈りを捧げておりました。
すかさずエルエルが、春は謎のオリジナルゴッドのおかげじゃないですよ、と正気に戻るよう促しますと、パクマンもすぐ覚醒。
済まなかったもう大丈夫だ、お前の分のゴッドも用意してるから心配するなって、と大量のオリジナルゴッドを呼び込むのでした!!

ともかく季節はすっかり春。
今回の冬はエアコンがとっても活躍してくれまして、電気代もなかなかすごいことになってしまいました。
ですがそんな頑張ってくれたエアコンにもようやくしばしのお休みをあげることができそうです。
パクマンも、ゆっくり休めよエアコンくん、と優しい言葉を投げかけました。
が、その直後、それにしても今日は暖かいを通り越して暑いな、と早速エアコンの冷房をつけやがるのです!!
流石に春先に冷房はギルティー、と戒めるエルエルなのですが、パクマンの暴走は止まりません!
冷房効きすぎて寒さの方が優勢になって来たけど、コタツがあればなんとかなる、とこたつまで使いだしました。
さらにヒーターまでつけると、今度は熱さが勝ってきた、とかき氷を食べ始め……
今が何の季節かわからなくなって来た、と突っ込み切れないエルエルに、パクマンはすかさずかき氷を薦めてきます。
コタツで食べる冷たいデザートって美味しいんですよね、と魔性の誘惑に篭絡してしまうエルエル……
なのですが、そこにあの人物が入ってきてしまえばその誘惑に甘えている場合ではなくなってしまいます!!
眼鏡にポニーテール風のひっつめ髪のあの人物、エルエルはすぐさま証拠を隠滅しようと、何もかも押し入れに突っ込もうとするものの、流石に大量のオリジナルゴッドまでは隠し切れません!!
もはやどうにもならないかと思われたのですが……
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意外や意外、お友達が来てましたかぁ、お邪魔して申し訳なかったね、とお茶をふるまってくれるではありませんか!
神に神対応をしてくれただけにとどまらず、冷房とこたつ同時に点けるとか面白いことやってんね、意味ないじゃん、となぜか彼女は楽し気。
なんだかいつもと様子が違うから、とパクマン何かあったのか聞いてみることに……したのですが、そこはパクマン。
パクマンチンチンイエーイイエーイ!とあたりを駆けずり回るのです!
いつもなら強烈なツッコミが来るところですが、何と彼女は同じようにパクマンチンチンイエーイイエーイ!と一緒になってはしゃぎまわるではありませんか!
さらに悪乗りして、ブリーフの穴から指を出し、パンツビームを食らえ!とやりますと、しっかりブリーフを穿いて誰か助けてー!パンツが脱げないの!くるしい!!とのってくれるのです!!

……どう考えても普通じゃありません。
お土産があるから取ってくる、と彼女がいなくなったところで、エルエルはやっぱりおかしい、いつもなら真ん中低めのコースにケツバットだと思う、表情も普段より緩んでたし、と疑問を呈するのですが、パクマンは愛だよ、所長も俺の魅力には逆らえないと気づいたのさ、とほざき始めます。
さっきの所長の穏やかな目を見たか、この可愛らしい尻を攻撃するさっきは感じられなかった、とお尻をプリンとやるのですが……
瞬間、
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なんだこのくそ寒い冷房と大量の暖房器具と知らないおっさんたちは!と真ん中低めのコースにケツバットを見舞ってくるのです!!
オリジナルゴッドを追いだすと、ちゃんと掃除しておけ、今日はもうすぐ客が来るんだ、と先ほどまでとは別人のようにプリプリして去って行く所長……
いつも通りでよかった、とエルエルは安心するのですが、パクマンは一度油断させてから絶望させる作戦で来たか!と怒りをあらわにするのです。
と、その瞬間、再び彼女がやってきました。
何怒ってんのさ、お土産の骸骨のキーホルダーで機嫌なおして、と今日び小学生でも買わないような目が宝石みたいになっている骸骨のキーホルダーをもってやってくる彼女。
以上に大きいそのキーホルダーではパクマンの機嫌は直りませんでしたが、また一緒に謎の呪文を唱えながら駆けずり回るとすっかり機嫌が回復。
神様がまた優しい所長を連れてきてくれたんだね、とオリジナルゴッドを呼び戻してお供え(ただし落書き)するのでした。
が、直後に再び所長に高めのボールを意識したスイング練習によるお仕置きをされてしまうパクマン!
コロコロキャラ変えやがって、もう許せん!と流石のパクマンも激昂するのですが……
所長は何の話かさっぱりだ、早く片付けろ、と怒りをあらわにしております。
たまりかねたパクマンは、エルエルにハナカマキリスーツを着せて放ちます。
先ほどのまでの一連の流れ、ハナカマキリの様にフレンドリーキャラに擬態して俺をおびき寄せて叩きのめす作戦だったんだろう、と糾弾するのですが、所長は本当に知らない様子。
と、そこに
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先ほどまで一緒にはしゃいでいた彼女が登場し……!?

なんでも彼女、所長の従姉妹だそうで。
お客が来ると言うのも彼女で、一連のあれこれも面白がってからかっていた模様。
チョイスはともかくお土産を持って来ていたのも納得です。
擬態でも何でもないじゃないか、誰が言い始めたんだそんなこと、とパクマンが不満をあらわにしておりますと……
そこにオリジナルゴッドたちがやってきまして、パクマンに謝罪を始めます。
擬態してたのは自分達で、実は神様じゃないんです、寒さに落ち込んでいたパクマンさんを元気づけようとして……
そうカミングアウトするオリジナルゴッドに、パクマンは……
全てわかってたさ、お前たちのその思いやりに地球は根負けして春にした、それでいいじゃないか。
そう言って、全てを受け入れるのでしたとさ。
めでたしめでたし……

その後パクマンとオリジナルゴッドたちは、
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所長に擬態して攻撃を防ぐと言う作戦に出たのですが、それが成功したかどうかはまた別の話……



というわけで、所長の従兄弟という新キャラ(おそらく今回しか出ないでしょうが!)登場した今巻。
出番の少なさは否定できないものの、なんだかんだ愛されている所長の様子を拝むことのできるエピソードとなっております。
そんな所長以外のサブキャラももちろん大活躍!
いつも梅雨になるとはっちゃけるなっちゃんが、梅雨突入の一報を受けたと言うのになぜかダウナーな状態になるお話、ダクエルが何故かバッタと腕を組んで登場するお話、エルエルママとパクマンが劇を行うお話、ララエルがゴリラに怯えるお話などなど、サブキャラたちも相変わらずの大暴れをしてくださいます。
パクマンさんとエルエルの活躍は言わずもがな。
ですが今回、お話開始の1コマ目がパクマンさん無しで開幕するお話がちょっと多いような……!?
1コマ目でパクマンさんが何をしていたら面白いか、という考えのもと描かれていたらしい本作ですが、これは新たな扉への第一歩かもしれません……!?

そんな本作ですが、その台詞のキレ具合とマッハのテンション、そして多種多様なネタの数々は衰え知らず!
頭脳は大人な小学生探偵か本作かというくらい文字が多いことに定評のある本作ですが、その圧倒的テキスト量も健在でございます!!
連載25年を迎え、そして次はいよいよ古賀先生作品初の2ケタ台の巻数となった「新ゲノム」、まだまだ読者のみなさんを楽しませてくれそうです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!