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今回紹介いたしますのはこちら。

「もういっぽん!」第9巻 村岡ユウ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、埼玉県新人戦に挑む新生青葉西柔道部。
1回戦で当たったのは、まさかの前年度優勝校にして、先日行われた文化祭でちょっとした因縁の出来た星条学園でした!!
先鋒で出たのはデビュー戦となる南雲!
その戦いは劇的な決着を迎え……?



中堅を務めるのは、早苗です。
相手は星条のムードメーカー、望月志穂。
その実力は未知数ですが……前年度優勝校の中堅を務めているからには、間違いなく実力者の筈……!
それでもやる前から負けることを考える早苗ではありません!
奇跡を起こす!
そんな意気込みとともに組み合った瞬間、
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相手は出足払いを仕掛けてきました!!
早苗はとっさに体をひねって腹ばいで落ちることができましたが、その技の速さは飛んでもありません。
しかも志穂の持ち味はその速さだけではないようです!
立ち上がろうとする早苗ですが、足り上がるために足に力を込めようとするその瞬間に再びその足を刈ってきたのです!!
それも何とか腹ばいでしのぐことに成功しますが……この技を仕掛けるタイミングの絶妙さこそが志穂の武器!!
足払いを仕掛けるタイミングというのはやはりセンスに左右されるもの。
そのセンスに抜群のものを持っているのが志穂で、彼女の足払いは星条のコーチですらヒヤリとさせられることがあるのだとか……
その一瞬の攻防で、早苗にも志穂の実力が嫌というほどわかりました。
この子も凄い、今のわたしじゃとても……
その時、場外から落ち着いて、という姫野先輩の声が聞こえてきました。
早苗は一呼吸おいて……ちらりと時計を確認します。
残り時間は2分32秒、まあまだたっぷりと残されていて……
直後、グイグイと攻めてくる志穂の勢いを利用し、巴投げを狙う早苗!!
虚を突いた巴投げは一本を取るほどの効果はないものの、相手のバランスを崩し、寝技に持ち込むには十分な威力を持っています!!
……が、それはあくまで相手の警戒が薄い場合です。
以前の戦いで早苗が寝技を得意としていることがばれてしまっていまして、志穂はコーチに巴投げで寝技に引き込まれるな、としっかり教え込まれていました!
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志穂はサッと身体を離し、寝技には付き合わないように間合いを取ろうとするのです!
が、早苗はすぐに立ち上がり、志穂の袖を取りました!
まだぁ!!
そんな気合の声とともに志穂に食らいついていくのですが……
志穂は内心ほくそ笑んでいました!
食らいついてくる相手の出足。
このタイミングでその足を刈れば、今度こそ一本がとれる!
相変わらずのタイミングで放たれる足払い!!
吸い込まれるように早苗の出足を刈る……はずだったのですが、その足は直前で宙に飛んでいました。
なんと早苗、
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まさかの飛びつき腕十字固めを放ったのです!!
ですがなんといいますか、その腕十字はとても上手とは言えません。
志穂の片腕をつかむこと自体はできましたが、残念ながら「固め」る所までは至りませんでした。
そもそも早苗が腕十字を練習している所すら見たことがありませんし、ぶっつけ本番でやってみて成功するほど簡単な技ではない、というのは早苗自身もわかっているはず。
先ほどの応援を聞いて、金鷲旗で姫野先輩が見せた腕十字を思い出してなんとなくやってみた……と言うのも早苗らしくないような気がします。
それでも早苗は何とか腕十字を決めようと力を籠めるのですが、当然ポイントを抑えずに決まる技でもなく……
数秒後、待てがかかってしまうのです。
……そんな様子を見ていた姫野先輩は……早苗の狙いが、なんとなくわかったようです。
そして早苗本人は、立ち上がりながらこう考えています。
今の私じゃまだ、奇跡は起こせないかもしれない。
でも……
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奇跡を繋ぐことなら……!!
奇跡を起こすのではなく、奇跡を繋ぐ。
つまり早苗がこの試合で狙っているのは……!!!



というわけで、埼玉県新人戦編が盛り上がりを見せる今巻。
勿論未知や南雲、永遠の奮闘も必須にはなるのですが、とにかく今は早苗の頑張りが勝負を左右することになるのです。
奇跡を繋ぐ、事に全力を注ぐことにした早苗。
とはいっても相手は、一瞬でも気を抜けばあっさりと勝負を決めてしまう力を持つ実力者。
残り時間は2分、果たして早苗は……!?
依然目の離せない戦いは続きます!!
そしてさらに大将の未知の戦いも控えています。
さらにさらに、勝負を勝ち抜いていけば2回戦、三回戦、そしてライバルの霞ヶ丘との勝負にまでたどり着けるはず!!
村岡先生の躍動感あふれる筆致で描かれる白熱の戦い、漫画らしいミラクルと現実的な展開をバランスよく描いていく展開、そしてそれぞれのキャラの情熱があふれ出すドラマ面と、どちらもたっぷり楽しめる一冊になっているのです!!
今巻も読めばしっかり厚くなれる、そして次巻もきっと熱くなれる本作、依然目の離せない作品ですね!!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!