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今回紹介いたしますのはこちら。

「餓獣」第4巻 小池ノクト先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。


さて、あの怪物が抜鈎する地下道から脱出をした志隈。
ですが警察に駆け込んでも全く当てにならない事がわかり、みんなを助けるために再び地下へ舞い戻ります。
なんだかめんどくさそうな記者、村田という思わぬオプションがついてきてしまいましたが、果たしてこれは吉と出るのか、凶と出るのでしょうか……?



地下に戻り、女社長と岸本、そして雄大の三人と合流することができた志隈。
ですが睦月がはぐれてしまっていまして、合流することはできませんでした。
志隈は睦月を探しつつ、入ってきたルートからの脱出を目指します。
ですがなんということでしょうか、入って来た時は何ともなかったはずの、出入り口にかかっていた梯子がめちゃくちゃに壊されているではありませんか!
これでは地上に戻ることができません。
いつでも帰れると高をくくっていたのでしょう、村田に至っては早くも涙目になってしまっています。
あげくには、これじゃ帰れないよね、私志隈君を信用してこんなところまで来たのに!と志隈の腕をつかんでブンブン振り回し始め……
志隈の方も、確実な出入り口を失ってしまったのは響いているようです。
油汗を垂らし、頭を悩ませておりますと……女社長が助け舟を出してくれました。
壊れた梯子の先になお続いている通路。
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その通路を指し、この先に行ってみよう、他の選択肢もないし、と提案したのです。
この先に何があるかも全く分かりませんが……もはや戻る道はありません。
一同は女社長に続き、歩き始めるのでした。

しばらく歩いていますと、突然通路の様子が変わります。
今までは線路が引かれたトンネルだったのですが、突然線路は途切れ、トンネル自体が電車が通るような代物ではない、土がむき出しの洞窟のような状態になっているのです。
これは工事の途中……いや、取り壊しの途中、と言ったところなのでしょう。
となると、この先を進んでも本当に出口があるかどうか怪しい気がします……
と、その時でした。
ものかげで何かが蠢いたのは!!
血の気の引く志隈……でしたが、幸いその影は小さなネズミ。
そしてそのネズミ、ちょろちょろと歩き始め……一側のスニーカーによじ登り始めました。
そのままネズミはスニーカーを乗り越え、何かの上に登り始めます。
志隈がその何かに懐中電灯を向け、目を凝らすと……
それは、体育ずわりしていた睦月ではありませんか!
どうやら彼女に大きな怪我はなさそう。
ですが何やら様子が変です。
いつも元気……とはちょっと違うものの、独特のキャラでみんなを良くも悪くも振り回している睦月。
そんな彼女が、なぜか押し黙って座り込んでいる……
彼女の妙な様子に気がつかない志隈は、見つかって良かった、とすぐに彼女に駆け寄って行きました。
睦月はと言うと……
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顔はこちらを向いているのですが、その瞳はうつろで何も映しておりません。
目の前にいる志隈にも気が付いていないようです。
声をかけてもなお気がつかない睦月。
こんなところで何やってんだ、どうしたんだよ、おい!
声とともに彼女の肩を揺さぶる志隈。
そこでようやく睦月は気が付いたのですが……睦月は志隈の顔を見るなり、
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いや!と叫び声をあげて突き飛ばし、洞窟の奥へと逃げ出していってしまうのです!
……あまりにも睦月らしくない行動。
志隈は真っ先に彼女を追いかけ始めました。
洞窟のようになっている先の通路。
本来ならばここに足を踏み入れるかどうか、しっかり考えなければならないでしょう。
ですがそんなことは言っていられません。
睦月があんな行動をとるなんて、自分がいない間に何かがあったのか?
早く見つけないと……
止まらない胸の不安とともに、必死に睦月の後を追う志隈。
そんな不安を耳をつんざくような女性の悲鳴が聞こえてきます!!
どうしようもなく襲い掛かってくる不安!!
志隈は全力で駆けだします。
すると前方から微かに、悲鳴が聞こえてきて……!!
一刻も早くその声の下に向かいたい志隈ですが、何かに躓いて転んでしまいました。
慌てたあまり足をもつれさせてしまったのでしょうか?
いや、そうではないようです。
志隈の足をとったのは、この洞窟には似つかわしくない、太い鎖・
一体なぜこんなところに鎖が?
疑問は尽きませんが、今はそれどころではありません。
悲鳴が聞こえてきた方からは、依然物音が続いているのです。
しかも聞こえてくるのは人の声ではなく……何かをかき回すような、不気味な音になっていて……
嫌な予感はどんどんと大きくなっていきます。
それでも志隈は前を見据え、音の方に向かって行きました。
するとやがて、前方で何かが蠢いているのが見えてきます。
それは……
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内臓を怪物に食い散らかされている、女性……!!
穿いているスカートは……睦月のもの……!?
そんな……睦月……
呆然と立ち尽くす志隈。
そしてそこには……食い散らかす怪物と、また別の怪物が迫って来ていて……!!




というわけで、依然恐怖の続く本作。
脱出路が確保できたかと思いきや、その道は一瞬で崩壊してしまいました。
新たな脱出路を探さねばならない所なのですが。まだまだ一同の知らない恐怖が潜んでいるようです。
目があまりよくない、という弱点を発見した志隈したが、音を立てないようにすればやり過ごせる……と思った矢先に新たな怪物が登場してしまいます。
その怪物の恐ろしさに恐怖する一同ですが……まだまだそれは序の口。
この後もどんどんと驚愕の事実と、怪物の恐ろしさを目の当たりにすることになってしまうのです!!
今までこの怪物には、政府が何らかの形で関与しているらしい、ということくらいしかわかっていませんでした。
この巻でも、まだその真相はわかりません。
わからないのですが、あまりにも衝撃的な現場に一同は出くわすことになり、それはこの怪物の抜鈎する状況が、人為的に作られたものであると100%言えるものになっているのです!!
いよいよ見えつつある、怪物の正体とその背後に隠された真相。
ですが志隈たちはまずその命を守り抜くことを考えなければならないわけで、それどころではありません。
前巻で起こってしまった、睦月を襲ったおぞましい事件、その傷跡もまだ生々しく、大きな影を落としています。
現在進行形で続いている、地下地獄。
果たして一同はこの地獄を抜けることができるのでしょうか。
そして、怪物の真実にたどり着くことはできるのでしょうか……!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!